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佐島顕子先生に聞く「時代を映す鏡としての韓国少女漫画」 【記事公開日:2006.05.15】  
[2008年06月02日]

佐島顕子先生に聞く「時代を映す鏡としての韓国少女漫画」 【記事公開日:2006.05.15】  

 

 時代を映す鏡としての韓国少女漫画 -「主人公のキャラ」と「場面設定」に込められたメッセージをテーマに、90年代から徐々に日本に入ってきている韓国の少女漫画にスポットを当てます。お話は、福岡女学院大学にて日本でも珍しい韓国少女漫画についての講義をされている佐島顕子先生に伺いました。

 佐島先生によれば、韓国少女漫画における「主人公のキャラ」や「場面設定」の傾向は2000年頃を境に変わりつつあります。では、2000年前後では、それぞれどんなキャラ、設定が多いのでしょうか?また、こんな変化の背景にあったのは?

 

 

 パク・ソヒ『』 
  © 2002 Park So Hee/ Seoul Cultural Publishers. IncInc          

 

韓国の少女漫画に関心を持ったきっかけはなんですか?
-- お隣の国の女の子たちはどんな夢を持ってるんだろうって思って読み始めました。少女漫画には女の子の夢や理想とする生き方がストレートに出やすいですよね。今みているとやはりおんなじだなっていう気がします。

 


パク・ソヒ『
 © 2002 Park So Hee/ Seoul Cultural Publishers. Inc

 

韓国少女漫画はどれ位盛んなのでしょうか?
-- 市場規模は日本より小さいと言わざるを得ないですが、その中でも面白い作品はいろいろ出てきています。日本の作品と韓国の作品とでは面白い部分が微妙に違うと思いますが・・・。

 

 

 

ウォン・スヨン『フルハウス』竹書房(日本版)

韓国の少女漫画の主人公は日本とはちょっとタイプが違うと伺いましたが・・・。
-- 今はほとんどおんなじ…。でも90年代まではちょっと違うんです。民主化のために社会全体が戦っていた時代の作品と、民主化達成以後の経済的に豊かな時代の作品とではやはりちょっと違うんですね。

韓国では少女漫画でも歴史ものやファンタジーものが多いようですが・・・。
-- 多かった、んですね。これにもやはり社会的な背景があって。韓国では90年代の途中まで検閲制度があったんですね。

 

 『らぶきょん』佐島顕子訳 新書館(『宮』の日本語版)

 

最近はどんな作品が人気なのでしょうか?
-- 『らぶきょん』*のようにラブストーリーでも楽しいというかギャグのきいた作品が人気です。あとは『彼女たちのクリスマス』のようにちょっとした心の交流を描いた作品とか。

*「韓国にまだ王室が残っていたら・・・?」という設定の作品。韓国での原題は王宮という意味の『宮(クン)』。日本語版『らぶきょん』(パク・ソヒ著、佐島顕子訳)は新書館『季刊ウンポコ』にて好評連載中!

*新書館『らぶきょん』オフィシャルブログ
http://blog.livedoor.jp/lovekyon1/

韓国で人気の日本の作品は?
-- 日本の少女漫画のほとんどが韓国でライセンス翻訳されていますが、2005年はやはり『NANA』でした。

日本では人気少女漫画はアニメになることが多いですが、韓国ではいかがでしょうか?
-- ドラマになったりゲームになったりすることがときどきあります。ちなみに韓国漫画の読者には、韓流ドラマを見て興味を持ったので原作の漫画を読むという人が多い印象を受けます。
 

オンライン漫画が人気の中、韓国少女漫画は今後どうなっていくと思われますか?
-- 最近インターネット漫画特有の新しい表現が出てきています。またいくつかのインターネット漫画関連のサービスも出てきました。

 

© 1996 Kye Young Chon/Seoul Cultural Publishers. Inc

(左)ファッションが人気のチョン・ゲヨン『アンプラグド・ボーイ』(日本未刊行)

 


取材協力
佐島顕子(さじま あきこ)先生。
福岡女学院大学・人文学部准教授。
日韓少女漫画の比較研究を通して、日韓の歴史認識の背景にある両国の文化や若い世代の考え方を探っています。
『日本マンガを知るためのブックガイド』(アジアMANGAサミット実行委員会事務局、2002年)
好きなことばは「チャンスは何度でも来る。ただ、その時自分の準備ができているかどうかだけ。」

写真提供
Seoul Cultural Publishers. Inc(http://www.ismg.co.kr)
竹書房(http://www.takeshobo.co.jp/)
新書館(http://www.shinshokan.co.jp/

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