「鼓動」2010年8月19日
釜山ロックフェスティバル見学記
先日、釜山へ約1年ぶりに出かけた。目的は、今年で11回目を迎える「釜山ロックフェスティバル」の見学。今年は、国内外のロックミュージシャン達、約20組が出場。3日間に渡って、熱い演奏が繰り広げられ、会場は、例年通り、釜山市西南地区にある多大浦海水浴場で行われた。昨年10回記念ということで、会期が2日間から3日間に拡大されたが、今年も、拡大期間を維持して、多くの観客で賑わっていた。
特徴は、これだけの大きな野外コンサートであるにもかかわらず、無料で行われていると言うことだろう。日本の夏フェスのほとんどが有料であることを考えると、興行主義に偏らず、ポリシーを貫いて、継続できているイベントであると感じる。
会場周辺は施設整備が進み、ロックフェスを楽しむ人だけでなく、海水浴を楽しみに来た人、夕涼みを楽しみに来た家族連れなど、隙間もないほど、大勢の人でごったがえしていて、子供からお年よりまで、年齢層もさまざまである。
海水浴を楽しみながらロックを聴く、夕涼みをしながらロックを聴くといった、自然な雰囲気で、イベントは進むのである。ステージ正面は多くの若者がスタンディングで熱狂するものの、その後方には椅子が何百と用意され、座って鑑賞することができるようになっている。
楽しみたい人だけがお金を払って、箱の中や、限られた空間で楽しむこともあれば、釜山ロックフェスティバルのように、囲いも無く、誰でも自由に自然と文化に浸っているという状態になっているのも、それはそれで魅力的である。
海辺で音楽を。日々の暮らしの中に文化を。釜山市では、そういったことが実践されている。(K)
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