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【デイリートピックス】 T・ジョイ博多『攻殻機動隊 S.A.C SSS 3D』神山監督トークショー(後編)

神山健治監督のトークイベントレポ後編です
映画鑑賞が終わり、さっそく監督との質疑応答の時間です。さすがファンの集まりだけあって質問のレベルもかなり高い。監督はその質問に一つ一つ丁寧に答えていました。

Q、電脳化、義体化の技術が実現したら監督はどうしますか?
最近は電脳化したいと思うようになりました。以前は保守派でしたが、義体化も今はしたいですね。仕事で腰が痛くなるのでまずは腰から義体化します(笑)
Q、音楽を担当している菅野よう子さんとのエピソードは?
お話を持って行った時、菅野さんは断る気満々でしたね(笑)僕のやりたいことを2時間ほど説明したら、OKしてもらえました。菅野さんにやってもらえなかったらこの作品はうまくいかないだろうなと思っていたので本当にうれしかったですね。「ちょっとマイナーな印象の内容だけど私がメジャーにしてあげるから任せなさい」と言ってくれました。後日OKしてくれた理由を尋ねたら「監督の指が綺麗だったから」と言われました。本当におもしろい方です。
Q、個が個でなくなる時代は来ると思いますか?
ネット上で一つの意見が出され、それに賛同する人が増えると反対の意見を言いにくくなったり、例えば映画についてのブログや記事を読んでその映画を観た気になったりという事は現在でもあると思います。そういう事を僕は「情報の並列化」と呼んでいて、一つの情報汚染だと思います。これは負の部分だと思いながら攻殻機動隊を作ってきたんだけど、それでもやっぱり個人というものは消えないと最終的には思いました。僕は押井守監督が大好きで、作品を真似して何とか押井監督になれないかなと思っていたけど、なれない事に気づいて失望して。でも一番押井監督と違う部分が褒められて認められたんです。その時に人間はデジタルではないのでコピーはできないんだと、人間である以上個性は必ずあるものなんだと思いました。この作品で言うとゴーストですね。これは絶対になくならないものだと思います。
Q、高速道路のつなぎ目で段差の表現があったりする等、表現が非常に細かいように感じますが、どの辺まで作り込んでいますか?
アニメーションというのは架空のもので、言ってしまえば全部嘘なんだけど、その中にちょっと本物を入れる事によって観ている人に共感してもらえるように意識して作っています。今回の高速道路のシーンなんかは、実写映画だと「ゴト、ゴト」という音は編集が難しくて外してしまうんですよね。でもアニメーションは嘘がつける分それが表現できる。これは実はとても地道で大変な作業なんだけど、それをずっとやってくれてるスタッフもいるので、そういった事に気づいてくれるのはとても嬉しいです。
Q、省庁の中では少しマイナーなイメージですが、シリーズの中で厚生労働省がよくでてくる気がするのですが何故でしょうか?
攻殻を作るときに原作にない裏の設定を色々と考えていて、電脳とは本来通信だから昔で言う「通産省」の管轄なんだろうけど、電脳化と擬態化は医療行為だから実は厚生労働省が統括しているんじゃないかという話になって。だったら本来マイナーだったはずの厚生労働省がものすごく力をつけるだろうという設定にたどり着いたんです。決して個人的な恨みがあるとかじゃないですよ(笑)

Q、電脳化、義体化の技術が実現したら監督はどうしますか?
最近は電脳化したいと思うようになりました。以前は保守派でしたが、義体化も今はしたいですね。仕事で腰が痛くなるのでまずは腰から義体化します(笑)
Q、音楽を担当している菅野よう子さんとのエピソードは?
お話を持って行った時、菅野さんは断る気満々でしたね(笑)僕のやりたいことを2時間ほど説明したら、OKしてもらえました。菅野さんにやってもらえなかったらこの作品はうまくいかないだろうなと思っていたので本当にうれしかったですね。「ちょっとマイナーな印象の内容だけど私がメジャーにしてあげるから任せなさい」と言ってくれました。後日OKしてくれた理由を尋ねたら「監督の指が綺麗だったから」と言われました。本当におもしろい方です。
Q、個が個でなくなる時代は来ると思いますか?
ネット上で一つの意見が出され、それに賛同する人が増えると反対の意見を言いにくくなったり、例えば映画についてのブログや記事を読んでその映画を観た気になったりという事は現在でもあると思います。そういう事を僕は「情報の並列化」と呼んでいて、一つの情報汚染だと思います。これは負の部分だと思いながら攻殻機動隊を作ってきたんだけど、それでもやっぱり個人というものは消えないと最終的には思いました。僕は押井守監督が大好きで、作品を真似して何とか押井監督になれないかなと思っていたけど、なれない事に気づいて失望して。でも一番押井監督と違う部分が褒められて認められたんです。その時に人間はデジタルではないのでコピーはできないんだと、人間である以上個性は必ずあるものなんだと思いました。この作品で言うとゴーストですね。これは絶対になくならないものだと思います。
Q、高速道路のつなぎ目で段差の表現があったりする等、表現が非常に細かいように感じますが、どの辺まで作り込んでいますか?
アニメーションというのは架空のもので、言ってしまえば全部嘘なんだけど、その中にちょっと本物を入れる事によって観ている人に共感してもらえるように意識して作っています。今回の高速道路のシーンなんかは、実写映画だと「ゴト、ゴト」という音は編集が難しくて外してしまうんですよね。でもアニメーションは嘘がつける分それが表現できる。これは実はとても地道で大変な作業なんだけど、それをずっとやってくれてるスタッフもいるので、そういった事に気づいてくれるのはとても嬉しいです。
Q、省庁の中では少しマイナーなイメージですが、シリーズの中で厚生労働省がよくでてくる気がするのですが何故でしょうか?
攻殻を作るときに原作にない裏の設定を色々と考えていて、電脳とは本来通信だから昔で言う「通産省」の管轄なんだろうけど、電脳化と擬態化は医療行為だから実は厚生労働省が統括しているんじゃないかという話になって。だったら本来マイナーだったはずの厚生労働省がものすごく力をつけるだろうという設定にたどり着いたんです。決して個人的な恨みがあるとかじゃないですよ(笑)
というようなやりとりがありました。(一部です)次回作についての質問には「色々と大人の事情はありますが、僕も含めスタッフ一同作りたい気持ちは持っています」との事。これはちょっと期待しちゃいますね!是非とも続編を作っていただきたいです。
そして最後は待ちに待った、プレゼント争奪じゃんけん大会。神山監督のサイン入りTシャツとポスターを巡って監督とのじゃんけんバトルが繰り広げられました。
イベントが全て終了したのは深夜12時半頃。ほとんどの参加者がすでに終電を逃していましたが、みんな最後まで楽しんでいた様子でした。
さて、今まで攻殻機動隊を観たことがない人にとっては、理解するのが少々難しい内容ではありますが、「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX The Laughing Man」「攻殻機動隊S.A.C. 2nd GIG Individual Eleven」
というシーズン1と2の総集編が出ているのでそれで予習して是非トライしてみてください。攻殻機動隊の世界にハマるはず。
そして実はこのイベントの後に神山監督にインタビューしてきました!!その様子は後日アップします。アジアンビートでも特別プレゼントをご用意していますのでお見逃しなく!
そして最後は待ちに待った、プレゼント争奪じゃんけん大会。神山監督のサイン入りTシャツとポスターを巡って監督とのじゃんけんバトルが繰り広げられました。
イベントが全て終了したのは深夜12時半頃。ほとんどの参加者がすでに終電を逃していましたが、みんな最後まで楽しんでいた様子でした。
さて、今まで攻殻機動隊を観たことがない人にとっては、理解するのが少々難しい内容ではありますが、「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX The Laughing Man」「攻殻機動隊S.A.C. 2nd GIG Individual Eleven」
というシーズン1と2の総集編が出ているのでそれで予習して是非トライしてみてください。攻殻機動隊の世界にハマるはず。
そして実はこのイベントの後に神山監督にインタビューしてきました!!その様子は後日アップします。アジアンビートでも特別プレゼントをご用意していますのでお見逃しなく!

●監督も楽しそう

●見事プレゼントをゲットしたファンたち
「攻殻機動隊 S.A.C. SOLID STATE SOCIETY 3D」 公開中

配給: プロダクション I.G /ティ・ジョイ
(C) 2011 士郎正宗・Production I.G / 講談社・攻殻機動隊製作委員会
公式サイト http://www.ph9.jp/