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雲野コアとクラウディア・窓辺 ー 企業キャラの隆盛(1/4)

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顧客やユーザーとの円滑なコミュニケーションを図ることは何時の時代でも企業にとっての大きな課題の一つ。ダイレクトに触れ合う個人経営の接客業であればまだ顔が見える商売をできるが、大企業となれば顧客やユーザーのとの距離が離れるため、なおのこと難しい。だからこそ企業は大きな予算を使ってタレントをCMで起用し、自社サービスや商品について表現し、ユーザーとの円滑なコミュニケーションを図ろうと試みる。

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そんな中、KDDIウェブコミュニケーションズと日本マイクロソフトという2つの大手IT企業がそれぞれのキャラクターを起用し、ユーザーとのコミュニケーションを図ってきた。実はこの二つの企業のキャラクターには共通することがある。それはどちらも2次元の萌えキャラということである。KDDIウェブコミュニケーションズは雲野コア、日本マイクロソフトはクラウディア・窓辺。これまでもデリトピで度々取り上げてきた株式会社シェアコトが主催するセミナーNEDにて、KDDIウェブコミュニケーションズと日本マイクロソフトの代表者が登壇し、この2人のキャラクターが生まれた経緯を聞く機会を得たので、そのレポートを今回はお送りする。

エイプリルフールから生まれた雲野コア

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まずはKDDI ウェブコミュニケーションズの阿部正幸さんが登壇。
雲野コアは昨年のエイプリルフール企画として生まれた。ブランドイメージ上、2次元キャラはマッチしないため、これまで2次元キャラを使った広報活動をやりたくても出すことができなかった。そこでエイプリルフールに乗じて2次元キャラを出す企画が浮上し、阿部さんがキャラクター設定資料を書いた。
「年齢は19歳、生年月日は2/23生まれ(うお座)、血液型はA型、身長157センチ体重42キロ、サーバーラックとサーバーラックの狭間に突如現れた、雲野コア。データセンターに倒れていたのを弊社スタッフが発見するも、過去の記憶が無い。記憶が戻るまでKDDI ウェブコミュニケーションズで働いてもらう事となる。果たして雲野コアはデーターセンターで何をしようというのか。。。」
この設定資料の他、かなり細かい見た目や性格上の設定を台湾の絵師さんに渡し、数度の遣り取りをしてデザインが完成。このキャラクターに人気声優の戸松遥さんの声をあて、台湾のマイクロソフトのWEBサイトをオマージュしたサイトを作って、満を持して2012年のエイプリルフールに公開となった。
公開後反響は大きく、かわいいイラストも相まって、雲野コア自身に多くのファンが付いた。KDDIウェブコミュニケーションズはどちらかというとビジネスよりのサービスが多いため、自社のブログなども若干固めの話しがメインとなるためアクセスしてくる人達も限定的になりがちなのだが、雲野コアネタになるとアクセスが一気に増えたという。そして展示会や他企業とのコラボでも雲野コアは活躍し、取引やお付き合いを広げるいいきっかけとなったとの事。

フィギュア展開されたお姉さんクラウディア・窓辺

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そして次に登壇したのは日本マイクロソフトの戸倉彩さん。日本マイクロソフト Windows Azureのキャラクターであるクラウディア・窓辺のコスプレをして登場した。その姿はまさにクラウディアさんそのもの。Windows Azureのエバンジェリストも務める彼女は元々2次元が大好きで、自ら「2.5次元」(2次元と3次元の狭間)で活動していると公言している。
クラウディア・窓辺はクラウドの考え方を広めるためのマンガ「クラウドガール」に登場する。マンガやキャラクターを通じてWindows Azureやクラウドについての考え方を広めるために誕生した。日本マイクロソフトのWindows7を広めるために生まれていた先輩キャラクター窓辺ななみとの関連性とクラウドとかけた名前を考え、クラウディア・窓辺と命名された。
クラウディア・窓辺は日本マイクロソフトのクラウド戦略を布教するのに大きく貢献している。雲野コアの例と同じく、クラウディア・窓辺の記事があがると、通常とは大きく異なる反応があるとのこと。このあたり、確実にクラウディア・窓辺ファンが存在しているのであろうことが伺える。
さらには2012年夏に期間限定で「Visual Studio with MSDNを購入するとクラウディアフィギュアをプレゼントキャンペーンが行われ、その際にクラウディアフィギュアが話題となり、実物を見たい!もう1回キャンペーンやって欲しい!というニーズも高かったため、コミケでの展示、およびキャンペーン再開の告知を行った。もはや企業キャラクターの枠を越え、クラウディア・窓辺そのものファンが増えていく現象が起きているといえよう。

自由度は高い、されど徹底的な運用が必要

3次元のタレントを使うと効果は当然見込めるが、スキャンダルなどのリスクも当然ある。企業側からすると、いろんな活用をしたくてもタレント側の制限で自由に使えないケースも多い。そこで自社で2次元キャラクターを生み出し活動されるケースが増えているが、運用に苦戦するケースも少なくない。今回両社を取り上げた意図を主催者の株式会社シェアコトの武者慶佑氏に聞いた。

―今回どうしてキャラクターコミュニケーションを取り上げたのですか?

武者:最近、第二の初音ミクを作りたい、キャラクタービジネスで儲けたいという声をよく聞くのですが、「そんなにキャラクターって簡単じゃない」という気持ちがあり、実際にキャラクターを活用している2社の事例を取り上げました。

―今回実施しての感想を一言

武者:キャラクターは事前に設定をしっかり作り込むことと、積極的に世に出すことが重要です。そしてキャラクターのファンの方々が勝手に追加してくれたキャラクターの設定(妄想)を受け止めて、キャラクターの言動や背景に反映していくことで、キャラクターのコンテクストを豊かにしていくことが求められます。日本マイクロソフトさんは設定から露出までを社内でかなり緻密に仕掛けており、KPIも定めながら、丁寧に運営をしています。キャラの可愛さが先立つのではないということをご参加いただいた企業様には認識していただけたのではないかと思います。

キャラクター作りを絵から入り、設定などは蔑ろにされるケースが多い。今回ピックアップされた雲野コア、クラウディア・窓辺、双方ともに共通していたことは目的やキャラクター設定を徹底的に明確にし、本当に2次元が好きな人が運用することで、キャラクターの中にあるコンテクストを膨らまし、自社コミュニケーションに活用していることである。近年は初音ミクを頂点とした2次元アイドル的なキャラクターが世の中には出回っている。その中でも今後企業キャラクターをうまく活用し抜け出してくる企業が現れるのか、興味深く見守りたいと思う。
(編集部 nakahara)


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