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櫻井孝昌(Takamasa Sakurai) のJAPAN! JAPAN! JAPAN!

第31回 名探偵コナンへの声優出演。「ずっと表現者でありたい!」高橋愛の想い

もう15年以上前、私は「名探偵コナン」プロデューサーの諏訪道彦さんにぐうぜん出会った。新宿ゴールデン街のバーのカウンターで、たまたま隣り合わせたのだ。
当時、出版社でノンフィクション書籍の編集者をしていた私は、アニメをまったく観ない大人になっていた。「巨人の星」や「宇宙戦艦ヤマト」、「ルパン3世」、「アルプスの少女ハイジ」、「未来少年コナン」、「機動戦士ガンダム」といった作品に夢中になっていた自分を完全に忘れ、アニメは自分にもう関係ないものと思いこんでいた。あのころの自分は、世の中がなんにも見えていなかったのだなと自省する。
初対面の諏訪さんといろいろ話しているうちに、アニメ制作にとても興味を感じてきた。「名探偵コナン」の人気ぶりが私でも知っているほどだったこともあるが、それはノンフィクションの書籍編集者としての性だったのかもしれない。そんな私に諏訪さんはコナンのアフレコ現場を見学させていただき、出演者やスタッフのみなさんの食事会に参加させていただくチャンスをくれた。
「名探偵コナン」のアフレコ現場での体験は、まさに衝撃だった。そこがまさに「匠」の世界だったからだ。そこから私はアニメ制作の現場に携わるみなさんと会うことに夢中になっていく。アニメの創世記から現在までの、アニメ業界の熱い話をたくさん聞かせていただいた。アニメ制作に携わる人たちの魅力に引き付けられ、門前の小僧習わぬ経を読むそのものでアニメ制作を彼らから教わっていった。
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▲長崎を舞台にしたミステリー
それから10年以上のときが流れ、このときと同じような衝撃を受けたのがパリのモーニング娘。のライブだった。当時そのリーダーだった高橋愛を私が追いかけた日々のことは本連載でもたびたび紹介してきたとおりだ。
アニメとアイドル。かつて私には自分には関係ないと思っていた両者は、いまの私にはかけがえのない同志のような存在になっている。
そんなきっかけを作ってくれた、名探偵コナンと高橋愛が重なるときがやってきたことは、私自身にとっても至上の喜びだった。
高橋愛が参加した2回のアフレコ。もしかしたら別録りで録音したのではと思っている方もいるかもしれないが、彼女はベテラン声優のみなさんと一緒にアフレコ現場にのぞんだ。高山みなみはじめ、ずらり並ぶ名声優のなかで、3本並ぶマイクに自分の番が来ると向かっていく高橋愛の姿は真剣そのものだった。
「ものすごく緊張しました。でもコナンという完成されている作品を私が崩してはいけないという想いでいっぱいでもありました。高山みなみさんはじめ先輩のみなさん、音響監督が、とても親身になってアドバイスしてくださったことが何よりも嬉しかったです」
先輩たちのアドバイスを真摯に聞く高橋の姿は、とても凛としてすがすがしかった。
声優という仕事に対して、高橋は改めてどんなことを感じたのだろうか。
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▲「アニメ制作のチームワークの素晴らしさを実感できました」
「ドラマや舞台の場合、役柄と年齢はそう変わらないわけですが、アニメの場合はそれがぜんぜん違うということを実感しました。私も声には気をつかってきましたが、それとは違うもっとナイーブな世界なんだなと思いました。年齢も性別も超えた声を演じるわけですから。また、3本のマイクにみなが向かっていくときの空気感やチームワークにも感動しました」
まさに同じことを15年前に私もスタジオで感じたわけだが、実際に自分のこととして体験した高橋の感動ははるかにそれより大きいものだったろう。
「『名探偵コナン』という小さいときから観てきた作品のキャラクターたちの声を生で聞いて、あ、私いますごいところにいるんだな、キャラクターそれぞれが生きているんだなと思いました。ドラマや舞台は自分を表現していくわけですが、声優という仕事は出来上がった絵に自分を合わせていくという50:50のような関係です。高山みなみさん、とにかくかっこよいです。『愛ちゃんが一生懸命やっているから、みんな助けてくれたんだよ』と言ってくださったことは感激でした」
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▲高橋愛の役は新進気鋭の女優
自分がやれることにたくさんチャレンジしていきたい。高橋はよくそう口にする。
「これだけをやると自分を縛る必要はないと思うんです。でも、だからと言って中途半端にやることだけはしたくないです。声優というお仕事が私のやりたいことのひとつだということがよくわかりました。今回いただいた名探偵コナンの七尾双葉という役での私の評価はわかりませんが、ものすごく勉強になったことは確かです。私はこのいただいた経験をいかし、これからもずっと表現者として頑張っていけたらと思っています」
卒業後、ミュージカル、舞台、声優、ドラマ……。さまざまなことに真っ向からチャレンジしていく高橋を見てきたが、その姿は私にはいつも明日の日本と重なっている。
頑張れ、愛ちゃん!
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執筆者:櫻井孝昌氏プロフィール 

櫻井孝昌.jpg作家、ジャーナリスト、事業企画・イベントプロデュース等の仕事とならび、世界24カ国延べ100都市以上で講演やイベント企画、ファッションショーといった「ポップカルチャー文化外交」活動を実施中。外務省委嘱のカワイイ大使プロデューサー、アニメ文化外交に関する有識者会議委員等も歴任。著書(発売順)に『アニメ文化外交』(ちくま新書)『世界カワイイ革命』(PHP新書)『日本はアニメで再興する』(アスキー新書)『ガラパゴス化のススメ』(講談社)『「捨てる」で仕事はうまくいく』(ダイヤモンド社)がある。
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