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Interview Now ~ 佐野ひろ ~(2/3)

Interview Now ~ 佐野ひろ ~

僕の立ち位置は日本とタイの中間

ab:タイで生活をされて、特に最初の頃、驚いたことやハプニングなどはありましたか?
佐野ひろ
それをいうと一冊の本になりますよ(笑)。

ab:そんなにたくさん(笑)!ベストワンをお願いします。

CMの撮影で朝5時集合だったんですけど、その時間に来たのは主演の僕だけだったんですよ。照明もADも誰も来てなくて、朝5時の暗闇の中で「僕は何でここにいるんだろう」って(笑)。結局全員そろったのは朝7時、2時間後ですよ。あの時は大きなカルチャーショックを受けましたね。日本は特に仕事だと絶対時間を守ると思うんですけど、そこがタイ人と日本人の違うところでおもしろいんですよ、その真ん中にいるのが。

ab:皆さん謝りながら来られるんですか?

日本語の「すみません」は、タイ語だと「コートード」と言って「罰を与えてください」というきつい言葉になるんですよ。だからタイ人は「罰を与えるほどじゃないだろう」ということで、特に何も言わないですね。みんな冗談を言い合ったりして笑いながら来ます(笑)。
当時はショックもあったんですけど、今はタイのそういうコミュニケーションに慣れて、「謝らなきゃいけない」という常識がなくなりました。遅れて来た人はだいたい「キンカオルヤン(ごはん食べた?)」とか、そんな会話をしながら入ってきます。「お前を待ってたんだよ!」って思いますけどね(笑)。「キンカオルヤン」はタイ人がよく使う挨拶で、大阪人が「もうかってまっか」というのと同じです。

ab:タイでのプライベートはどのように過ごされていますか?

最近はよくビーチに釣りに行きます。普通の人はビーチに行ったらバナナボートに乗ったり、浮き輪で遊んだり、カクテルを飲んだりして過ごすと思うんですけど、僕の場合は釣竿を一本持って行き、海に投げてみるんですよ。するとイカが結構釣れるんです!ビーチがイカの墨だらけになっちゃいますけど(笑)。

もちろん他に釣り人は誰もいません。まさかそんなとこでイカ釣りをする人なんていませんから(笑)。釣れたイカを近くの店に持って行くと、元々イカを料理する店じゃなくても調理してくれるんですよ。彼らにとってそれは全然迷惑じゃなくて、一緒に楽しんでくれるんです。タイ人はそういうふうに何でも受け入れてくれる優しい国民性なんですよね。僕はお礼にビールを買ってチップも少し置いていきます。タイ人のおおらかさに混ぜてもらってその自由なところを楽しんでいる、というのが僕の休日ですね。
佐野ひろ
ab:スパイシーなタイ料理を食べているタイの人たちに、日本の料理は受け入れられるんでしょうか?

種類にもよります。蕎麦とかはイマイチなんですよ。蕎麦って、わびさび感みたいなものがあるじゃないですか。はっきりしないんだけどなんとなくある風情みたいなものが。「行間を読む」みたいな、はっきり言わないのが日本人の美徳で、味もそういうところがあると思うんですよ。でもタイ人はそれがわからない。「甘い!」「辛い!」「しょっぱい!」とはっきり分かる、トムヤムクンみたいな味が彼らの文化なので、濃厚なとんこつラーメンみたいな、はっきりわかる味の方がすごく人気がありますね。ソースをいっぱいつけたトンカツや、うな重も好きですね。うな重には七味をぶわ~っとかけるんですよ。タイ人が5人座ると七味一本なくなります(笑)。

ab:そんなに(笑)!もう辛い味だけになってしまいそう(笑)。

蕎麦を食べる時も申し訳ないぐらい七味で真っ赤にしますからね。そこにわびさびはない(笑)。刺身とかも好きですけど、ワサビをボン!と付けて刺激的な感じにして食べます。最近は新鮮じゃない刺身が分かるタイ人が増えてきて、ワサビ自体も本物にこだわる人がいるくらいです。

ab:「SUGOI JAPAN」についてお尋ねです。番組での笑いも魅力の一つだと思いますが、タイ人の笑うツボは日本人と同じでしょうか?

行間を読むのが得意な日本と違って、はっきりと分かりやすいアメリカンジョークっぽい笑いが好まれますね。こてこてのアメリカンジョークはもうすでに他のタイ人がテレビでやってるので、日本風お笑いの行間をちょっと埋めてクリエイティブにしたものと、こてこてのアメリカンジョークっぽいのを合わせてるのが、今僕がテレビで一生懸命やっている笑いです。僕の立ち位置は日本とタイの中間の「こてこてクリエイティブ」(笑)。
ab:恋愛ドラマも分かりやすい方が人気ですか?

ドラマも「I love you だよ!」って分かりやすいのが好き。日本のドラマみたいなのは理解できないみたいですよ(笑)。日本のドラマを観たうちのスタッフに「なんであそこで言わないんだ!」ってなぜか僕が怒られる(笑)。なかなかはっきり言えなくて空気を読んだりするのが日本人の美徳なんだよって説明するけど。

「日本人のそういうところ全然分かんない、好きなら言えばいいじゃん。」って言われます。「なかなか言えないのが切なくていいんじゃん」って我々日本人は思うんでしょうけどね(笑)。

ドラマだけじゃなく、現実のタイ人も「好きなの!」「好きだよ!」ってすぐ言います。表情にもすぐ出ちゃいますしね。その気持ちを隠す意味が分からない(笑)。言いたくても言えない気持ちなんて理解できないみたい。タイ向けにドラマを作るときは、そういう部分も気をつけないといけません。
佐野ひろ
ab:そういう風にご自身も変わられましたか?

いえ、僕はタイモード、日本モードのスイッチがあって、タイにいるときはそういう感覚に体を寄せて、日本に来たら日本人のスイッチが入ります(笑)。たまに一日ぐらい誤差があって、日本でタイのスイッチのまま知らない人に笑いかけたり話しかけたりして、「なんかこの人危ない」という目で見られちゃいますね(笑)。今はもうちゃんと日本スイッチになってますけど。でも「SUGOI JAPAN」の撮影はタイの番組なのでスイッチを色々切り替えながらやってます。

ab:佐野さんが番組を通してタイの人に一番伝えたい日本の魅力というのはどういったところでしょうか?

僕が一番伝えたいのは「日本人」なんですよ。古いものをすごく大事にしながら、新しい事にもどんどん挑戦して技術的な部分で成功してるパイオニア的なところもある。両方がうまく調和がとれていると思うんですよね。タイは今どんどん発展している国なので、新しいものを一生懸命追いかけ過ぎてしまう部分があって。たくさんあるタイの良い所が速いスピードでどんどん失われていってる気がしてるんです。

タイの人に古いものの良さも知ってほしいなっていう思いがいつもあります。その古いものの中には自然も入ってるんですよ。日本は神社などに300年前の木とかありますよね。タイ人はそういうのを「木を切ってコンドミニアムを建てた方がいいんじゃない」という感覚なんです。長い年月をかけて我々が出会えてる文化や景観、そのプロセスを、子孫や次世代に残していきたいという感覚がすごく日本人にはあると思うんですよ。プロセスの大事さとか、古いものの重さとか、そういったところをなるべく番組の中で表現して入れるようにしています。それが今タイの人に一番伝えたいことですね。

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