夢は叶うー ~松本零士~
夢は叶うー ~松本零士~
漫画月間を締めくくるのは、北九州出身でもあり日本漫画界の至宝「松本零士」先生に お話を伺いました。
2006年で漫画家53年目を迎える漫画界の巨匠は、世界の若者へ、とても貴重なメッセージを送ってくれています。
2006年で漫画家53年目を迎える漫画界の巨匠は、世界の若者へ、とても貴重なメッセージを送ってくれています。

【Chapter1 FUKUOKA&TOKYO】
終戦直後に北九州市へ移りました。 戦後落城の坩堝(るつぼ)の中で過ごした日々は、後の創作者になる勉強になりました。
「東京行き」のプレートをつけた汽車を見る度に「いつの日かこの汽車に乗って東京へ行く!」と思っていました。
当時使っていたアンプ、スピーカー、レコードなどを質屋へいれ、残金700円と道具だけを持って東京へ。

当時小倉から東京までは一昼夜かかったんですね、その時の想いが、後の「銀河鉄道999」の原型に。「あの時に旅立たなかったら」と思うとぞっとします。
もちろん、それ以前にも東京へは行ったことはありました。
高校の修学旅行で。
その時には出版社で原稿料5,000円稼ぎました。
帰りには東京駅の「柳」に「俺は必ずここへ、もう一度来る」と誓いを立てて帰ったので 18歳で上京した時には、まずその「柳」をなでてから出版社へ行くというセレモニーをしました。
懐かしい時代ですね。
今よりずっと貧しくても、あの頃が人生のユートピアだったと今でも思っています。
東京へ来た以上、何があっても泣いて帰る訳にはいかなかった。でも、楽しかったですよ、金のない学生達と一緒に下宿していました。沢山の友達が出来ました。皆さんにもお勧めします「友達ほど大切な物はない!」。
だからお互い誠心誠意打算のない友情が築きあげれれば、それは自分という木を支えてくれている巨大な根っこになります。これが最も人生における大事な物だと、今でもかたくなに信じています。
「東京行き」のプレートをつけた汽車を見る度に「いつの日かこの汽車に乗って東京へ行く!」と思っていました。
当時使っていたアンプ、スピーカー、レコードなどを質屋へいれ、残金700円と道具だけを持って東京へ。

当時小倉から東京までは一昼夜かかったんですね、その時の想いが、後の「銀河鉄道999」の原型に。「あの時に旅立たなかったら」と思うとぞっとします。
もちろん、それ以前にも東京へは行ったことはありました。
高校の修学旅行で。
その時には出版社で原稿料5,000円稼ぎました。
帰りには東京駅の「柳」に「俺は必ずここへ、もう一度来る」と誓いを立てて帰ったので 18歳で上京した時には、まずその「柳」をなでてから出版社へ行くというセレモニーをしました。
懐かしい時代ですね。
今よりずっと貧しくても、あの頃が人生のユートピアだったと今でも思っています。
東京へ来た以上、何があっても泣いて帰る訳にはいかなかった。でも、楽しかったですよ、金のない学生達と一緒に下宿していました。沢山の友達が出来ました。皆さんにもお勧めします「友達ほど大切な物はない!」。
だからお互い誠心誠意打算のない友情が築きあげれれば、それは自分という木を支えてくれている巨大な根っこになります。これが最も人生における大事な物だと、今でもかたくなに信じています。
【Chapter2 OVERSEAS】

漫画の世界だけが、唯一、全くお互いに確執が無く、世界中を共に駆けめぐることの出来る ジャンル。だから、いつまでも大事にしたい。
海外の少年少女達が読んだ感想を言われるだけで、漫画家で良かったと生き甲斐をかんじますね。
【Chapter3 WORKING】
決して順風満帆ではなかったです。
怪奇なアルバイトもたくさんしたけど、それも今では良い思い出です。
「何のためにこれを描くのか」とわかった時が嬉しかったです。それが「インキンタムシ」の治療法でした。
それを読んだ若者から段ボール何ぱいも手紙を貰いました。「何のためにこれを描くのか」と言うことが、いかに大事か身にしみてわかりました。それ以降は仕事は切れ目無くあります。
世界中の読者あるいは、同年代にも伝えたいのは、私は世界中がお互いに理解し合い、仲良く暮らしていきたい。そのためにも、思想、宗教、信条、民族感情、これに土足で絶対に踏み込んではならない。お互いに敬意を払いながら楽しく仕事を続けていきたいし、またそう言う物を描きたい。
私は地球最後の日、我々の子孫が「今、私たちのふるさとが消えていきます」と言う 実況放送を見ながら、涙する子孫が生き残っているのかそれが心配。願わくば、元気に生き延びていて、地球最後の日に別世界で涙を流してくれる子孫がいるように。 だから、地球上で争っている場合ではない。
どこの国の人とも仲良く、お互いに敬意を払いながら、穏やかに楽しく暮らしていきたい。
そのために、この仕事をしているんだという断固たる想いがあるわけです。
怪奇なアルバイトもたくさんしたけど、それも今では良い思い出です。
「何のためにこれを描くのか」とわかった時が嬉しかったです。それが「インキンタムシ」の治療法でした。
それを読んだ若者から段ボール何ぱいも手紙を貰いました。「何のためにこれを描くのか」と言うことが、いかに大事か身にしみてわかりました。それ以降は仕事は切れ目無くあります。
世界中の読者あるいは、同年代にも伝えたいのは、私は世界中がお互いに理解し合い、仲良く暮らしていきたい。そのためにも、思想、宗教、信条、民族感情、これに土足で絶対に踏み込んではならない。お互いに敬意を払いながら楽しく仕事を続けていきたいし、またそう言う物を描きたい。
私は地球最後の日、我々の子孫が「今、私たちのふるさとが消えていきます」と言う 実況放送を見ながら、涙する子孫が生き残っているのかそれが心配。願わくば、元気に生き延びていて、地球最後の日に別世界で涙を流してくれる子孫がいるように。 だから、地球上で争っている場合ではない。
どこの国の人とも仲良く、お互いに敬意を払いながら、穏やかに楽しく暮らしていきたい。
そのために、この仕事をしているんだという断固たる想いがあるわけです。
【Chapter4 Advice】
若者の日々はそれ自体がユートピア、アルカディアである。
若者には無限大の時間という宝物があります。時間は決して夢を裏切らない。そのかわり、夢も時間を裏切ってはならない。その両者が握手をした時に、夢は叶う。
その為の基本条件・・・「まず食べろ!」 食べることが体力を養う、体力が気力を支える、気力が夢を支える。決して人の足を引っ張るようなマネはしてはするな。
また、泣いても自殺や死ぬことを考えるな。
人は生きるために産まれてきた物です。無意味に生まれてきた人はいません。
自分自身を大切に、それから友達や世界中の人々を大切に思いながら元気に頑張ってください。
そして未来は若者であるあなた方の胸の中に、既に実在しているんです。
若者の夢とは未来そのものです。
若者をあなどってはならない、エールを送れ!
若者には無限大の時間という宝物があります。時間は決して夢を裏切らない。そのかわり、夢も時間を裏切ってはならない。その両者が握手をした時に、夢は叶う。
その為の基本条件・・・「まず食べろ!」 食べることが体力を養う、体力が気力を支える、気力が夢を支える。決して人の足を引っ張るようなマネはしてはするな。
また、泣いても自殺や死ぬことを考えるな。
人は生きるために産まれてきた物です。無意味に生まれてきた人はいません。
自分自身を大切に、それから友達や世界中の人々を大切に思いながら元気に頑張ってください。
そして未来は若者であるあなた方の胸の中に、既に実在しているんです。
若者の夢とは未来そのものです。
若者をあなどってはならない、エールを送れ!
松本零士
【PROFILE】
福岡県北九州市出身
高校1年生の時「蜂蜜の冒険」でデビュー
【主な作品】
宇宙戦艦ヤマト
銀河鉄道999
宇宙海賊キャプテンハーロック
福岡県北九州市出身
高校1年生の時「蜂蜜の冒険」でデビュー
【主な作品】
宇宙戦艦ヤマト
銀河鉄道999
宇宙海賊キャプテンハーロック