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櫻井孝昌(Takamasa Sakurai) J POP CULTURE見聞録

第34回 高橋愛インタビュー① リーダーはいかに育つか。「立場は人を変えさせる」

高橋愛
▲「ONE PIECE」の大ファン。次週以降の連載ではそんな話も。
2011年は、高橋愛率いるモーニング娘。にジャーナリストとして作家としてこだわるということは、2010年12月、横浜アリーナでの彼女たちのライブを観て以来、決めていたことだった。洋邦問わず、横浜アリーナでも数え切れないライブを観てみたが、この晩のコンサートはまるでライブの天使が降りてきたかのような、それは素晴らしいとしか言いようがないステージだった。
アイドルなんてまったく自分には関係ないものだったはずなのだが、翌日、次の彼女たちのコンサートはいつなんだろうと思っている自分を発見したとき、現在のモーンニング娘。の核となっているリーダー、高橋愛を追おうと思うのもまた必然だった。
1月のハロー!プロジェクト全体の中野に始まり、9期メンバーが加入して最初の公演となった大宮、そして中野、春のツアーファイナルとなった座間、夏のハロー!プロジェクトの中野、秋ツアー初日となった名古屋と通いつめた。
そして、それは10年間、トップアイドルとして走り続けた、高橋愛のモーニング娘。卒業までの1年間を観続ける旅でもあった。
「伝えるべきことはリハーサルで伝えました。後は楽しんで、想い出を作りたいです」

名古屋の初回終了後、そう話してくれた、高橋愛の最終公演となる武道館を、だが私は自分がローマのROMICSにゲスト参加していたため、観ることはできなかった。
ROMICSには、モーニング娘。メンバーから預かったROMICS参加者へのビデオレターを持っていった。フィルムライブや私の講演でそのビデオレターを流しながら、日本に帰ったら、卒業した愛ちゃんに何を聞こうと考えていた。1年間、高橋愛がライブで見せてくれたこと、感じさせてくれたことを、作家として世界に伝えるには何を聞いたらよいのか、どう文章で綴るべきなのか。
高橋愛という素晴らしいアーティストの言葉を通して、読者のみなさんがアイドル、そして日本の魅力について改めて向き合ってもらうことができたら、聞き手としてこんな幸いなことはない。
彼女が話してくれたことをできる限り伝えるために、3週連続掲載でお送りする。ライブ力の源泉から韓流アイドルの攻勢や日本の魅力に対する考えまで、本連載読者のみなさん必読のインタビューだ。
10年という在籍期間、そしてリーダーとして4年以上、アイドルの最前線を走ってこられた原動力は何なのだろうか。

「10年、あっというまでした。歌、ダンス、好きなことがいっぱいあるから頑張れたんだんと思います。ミュージカルのように、娘。に入ってから好きになったものもあります。憧れていたころもあった宝塚歌劇団とのコラボもできましたし、夢がいくつもかないました。そして、何よりもモーニング娘。に入ることができたんです」

現在のモーニング娘。を知って以来、仕事論や組織論という視点でも彼女たちについて考えることが多かった。在籍期間も違う複数のメンバーを、高橋愛はリーダーとしていかにライブ当日まで持っていっているのか。それについていくメンバー1人1人のモチベーションの源泉はどんなところにあるのかといったことだ。
 たとえば、自分の好きなことを仕事にしていくとは、どんな意味をもつことなのだろうか。

「好きでライブやミュージカルを観に行っているのに、勉強になるし、身になる。もちろんつらいと思うことも、嫌だなと思うこともありましたけど、その分見返りも大きかったです。好きなことを仕事にできているって幸せなことですよね」

クリエイターという仕事にオンとオフという切り替えをするのは極めて難しい。また、楽しいことよりつらいこと、面倒なことのほうが多いかもしれない。逆に言えば、それを楽しめる人こそクリエイターとして自分の道を見つけていく。

「リーダーになったとき、今までやってきた高橋愛ではダメだな、自分がまず変わらなきゃと思いました。心配されることが多かった私がみなをひっぱれるわけがないとも。そんなとき、中澤裕子さんに『高橋愛ちゃんらしくていいんじゃない』と言ってもらえたことは救いになりました。このひと言でやってこられたのだと思ってます」
いかにして、高橋愛は現在の高橋愛になったのか。私の記憶は、10年ほど前、モーニング娘。に新メンバーが入ったというニュースの、まだ少女だったころの高橋愛の面影しかなかったのだ。

「ふと気づくと、誰に言われているわけでなく、自然にグループのバランスを見ている自分がいたんです。あ、リーダーってみんなこうなんだなって。立場は人を変えさせるんだなということがわかりました」

もともと持っている素質を開花させる場。この両者の邂逅がいかにたくさん生まれるかどうかは、起業論や経済論に通じるものだ。現状の日本に、かつてそうだったような場は生まれているのだろうか。組織の風通しの悪さや窮屈さをさまざまな場で耳にすることが多い昨今、改めてリーダーが生まれる環境を考えるべきときなのではないだろうか。

「ガキさん(新垣里沙)というサブリーダーが同期にいたことも大きかったですね。1人で背負っている感はありませんでした。それにすぐ下の6期(道重さゆみや田中れいな)もずっと一緒でしたし、皆に支えられて私が立っていたんだなと思います」

彼女たち一人一人の素質は、ライブという場を通してさらに開花していく。ライブなくして現在のモーニング娘。はないだろう。
高橋愛
▲卒業ライブから1週間後のインタビュー
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毎週水曜日更新!
※次回は、私自身もノックアウトされたモーニング娘。のライブの真髄について、高橋愛に話を聞いていく。

執筆者:櫻井孝昌氏プロフィール 

櫻井孝昌作家、ジャーナリスト、事業企画・イベントプロデュース等の仕事とならび、2012年7月現在世界23カ国100都市以上で講演やイベント企画、ファッションショーといった「ポップカルチャー文化外交」活動を実施中。外務省委嘱のカワイイ大使プロデューサー、アニメ文化外交に関する有識者会議委員等も歴任。著書(発売順)に『アニメ文化外交』(ちくま新書)『世界カワイイ革命』(PHP新書)『日本はアニメで再興する』(アスキー新書)『ガラパゴス化のススメ』(講談社)『「捨てる」で仕事はうまくいく』(ダイヤモンド社)がある。
ツイッターでも海外情報発信中 http://twitter.com/sakuraitakamasa/

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