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第47回 高橋愛インタビュー。帝劇出演。「こんなにうまいのにこれほど練習するんだ」
3週に渡って本連載でお送りした、モーニング娘。卒業直後の高橋愛へのインタビュー記事には、世界中からたくさんのアクセスが来た。高橋愛という存在を世界のたくさんの人が注目しているという事実は、2010年7月、彼女が率いるモーニング娘。のパリライブで、日本のアイドルの世界における大きな可能性を感じた私にとっても改めて嬉しいことだった。
掲載後、アジアンビート編集部との話のなか、卒業インタビューが完結なのではなく、そこから始まる高橋愛という稀有な存在のアーティストをきちんと追っていきたいねという話になった。それは、まちがいなく世界が待っていることでもあるからだ。
掲載後、アジアンビート編集部との話のなか、卒業インタビューが完結なのではなく、そこから始まる高橋愛という稀有な存在のアーティストをきちんと追っていきたいねという話になった。それは、まちがいなく世界が待っていることでもあるからだ。
モーニング娘。卒業後、高橋愛は、ほとんど休むまもなく、帝国劇場の舞台に立った。
ミュージカル「ダンス・オブ・ヴァンパイア」。帝劇100周年記念公演の作品のひとつである。
モーニング娘。で長年リーダーをつとめた彼女だが、とうぜんのことながらミュージカルの世界では新人に近い存在となる。
「憧れの帝劇。初日は、緊張で舞台の上で死ぬかと思いました。なんであんなに緊張していたんだろうと、今では思えるほど、ビビってましたね」
ベテランのミュージカルスターたちと舞台をともにしながら、どんなことを感じたのだろうか。
「みなが同じ方向を向いて努力するところがすごいと思いました。たとえば、ダンサーのみなさんも、こんなにうまいのにこれほど練習するんだ、という姿を目の当たりにして、改めてそのすごさを思い知りました」
以前、高橋愛に韓流アイドルの世界的攻勢をどう見てきたのか問いたとき、こんなふうに答えてくれた。
ミュージカル「ダンス・オブ・ヴァンパイア」。帝劇100周年記念公演の作品のひとつである。
モーニング娘。で長年リーダーをつとめた彼女だが、とうぜんのことながらミュージカルの世界では新人に近い存在となる。
「憧れの帝劇。初日は、緊張で舞台の上で死ぬかと思いました。なんであんなに緊張していたんだろうと、今では思えるほど、ビビってましたね」
ベテランのミュージカルスターたちと舞台をともにしながら、どんなことを感じたのだろうか。
「みなが同じ方向を向いて努力するところがすごいと思いました。たとえば、ダンサーのみなさんも、こんなにうまいのにこれほど練習するんだ、という姿を目の当たりにして、改めてそのすごさを思い知りました」
以前、高橋愛に韓流アイドルの世界的攻勢をどう見てきたのか問いたとき、こんなふうに答えてくれた。

▲大のアニメ好き。「機会あれば声優の仕事にもチャレンジしたいです」
「相対的な割合での話ですが、韓流アイドルは日本のアイドルより自分のグループを強くしたいという想いが強いのかなと思います。世界で成功したいという想いが、韓流のほうが強く、そこが日本のアイドルにはまだ足りないのかもしれません。向いている方向が一緒な分、底を上げやすいですよね」
帝劇で毎日過ごしながら、彼女は世界に向けて自分が進むべき道のりを改めて感じていたのではないだろうか。
「アメリカなどと比較して、エンターテインメントの世界での日本におけるミュージカルの地位は、まだ高くないと思います。もっとたくさんの人に観てもらい、公演の数も増やしていくにはどうすべきか。同世代の俳優さんとも話しました。そんななか、『あなたのようにテレビの世界にいた人が入ってくるのは、すそ野を広げることになる』と言ってもらえたのはうれしかったですね」
実際、私が帝劇に足を運んだのも、ミュージカルに行ったのも、久しぶりのことだった。率直な感想として、とても楽しかったし、行ってよかったと心から思える舞台だった。
長い舞台の幕間、ロビーのベンチに腰かけていると、こんな会話が耳に入ってきた。
「あの女のこ、すごいじゃない」
「モーニング娘。だったらしいわよ」
高橋愛のお母さんとでも言える世代の、帝劇の常連風の観客のおしゃべりだった。新しい血が人の心にすっと入っていく瞬間だろう。それは、まさに私自身がかつて、パリでライブを通して、高橋愛に教わったこととつながることだ。
帝劇で毎日過ごしながら、彼女は世界に向けて自分が進むべき道のりを改めて感じていたのではないだろうか。
「アメリカなどと比較して、エンターテインメントの世界での日本におけるミュージカルの地位は、まだ高くないと思います。もっとたくさんの人に観てもらい、公演の数も増やしていくにはどうすべきか。同世代の俳優さんとも話しました。そんななか、『あなたのようにテレビの世界にいた人が入ってくるのは、すそ野を広げることになる』と言ってもらえたのはうれしかったですね」
実際、私が帝劇に足を運んだのも、ミュージカルに行ったのも、久しぶりのことだった。率直な感想として、とても楽しかったし、行ってよかったと心から思える舞台だった。
長い舞台の幕間、ロビーのベンチに腰かけていると、こんな会話が耳に入ってきた。
「あの女のこ、すごいじゃない」
「モーニング娘。だったらしいわよ」
高橋愛のお母さんとでも言える世代の、帝劇の常連風の観客のおしゃべりだった。新しい血が人の心にすっと入っていく瞬間だろう。それは、まさに私自身がかつて、パリでライブを通して、高橋愛に教わったこととつながることだ。

「いまはいろんなことにチャレンジしたいですし、もちろん世界も目指したいです。ブログにも海外のファンからもたくさんメッセージをいただきます。小さい島国の日本にいる私を知っていてくれることが、とてもうれしいし、頑張ってきてよかったなと思います」
海外の地で、日本を背負った高橋愛の姿をまた観たいなと改めて思った。そして、その姿をたくさんの人に観てもらいたいなとも。
「ミュージカルの旅公演を世界各地でするのが夢なんです」
彼女はそんなふうに笑顔で答えてくれた。 彼女の次の舞台は、サンシャイン劇場での「ラ・パティスリー」(3月3日-11日)。ミュージカルではない舞台の彼女を観るのも楽しみだ。
いろいろなことを吸収した彼女が、いつの日か歌でどんなふうに世界に戻ってくるか。アーティスト高橋愛のいつかは、日本にとっても重要なことだと私は思っている。そして、そう思うのは、私だけではないこともまた、世界とのやりとりでよくわかっている。
海外の地で、日本を背負った高橋愛の姿をまた観たいなと改めて思った。そして、その姿をたくさんの人に観てもらいたいなとも。
「ミュージカルの旅公演を世界各地でするのが夢なんです」
彼女はそんなふうに笑顔で答えてくれた。 彼女の次の舞台は、サンシャイン劇場での「ラ・パティスリー」(3月3日-11日)。ミュージカルではない舞台の彼女を観るのも楽しみだ。
いろいろなことを吸収した彼女が、いつの日か歌でどんなふうに世界に戻ってくるか。アーティスト高橋愛のいつかは、日本にとっても重要なことだと私は思っている。そして、そう思うのは、私だけではないこともまた、世界とのやりとりでよくわかっている。
執筆者:櫻井孝昌氏プロフィール
作家、ジャーナリスト、事業企画・イベントプロデュース等の仕事とならび、2012年7月現在世界23カ国100都市以上で講演やイベント企画、ファッションショーといった「ポップカルチャー文化外交」活動を実施中。外務省委嘱のカワイイ大使プロデューサー、アニメ文化外交に関する有識者会議委員等も歴任。著書(発売順)に『アニメ文化外交』(ちくま新書)『世界カワイイ革命』(PHP新書)『日本はアニメで再興する』(アスキー新書)『ガラパゴス化のススメ』(講談社)『「捨てる」で仕事はうまくいく』(ダイヤモンド社)がある。ツイッターでも海外情報発信中 http://twitter.com/sakuraitakamasa/
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※次回は、モーニング娘。の道重さゆみ初登場! 人気キャラクターシナモロールと道重のコラボとは!?
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