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[愛魂 vol.48] 夢眠ねむ ~秋葉原と原宿を繋ぐ新世代カルチャーのアイコン~(1/3)

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夢眠ねむ 愛魂インタビュー記事
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 秋葉原から新たなヲタクカルチャーを発信するライブ&バー ディアステージ所属にして、アイドルグループ でんぱ組.incのメンバーでもある夢眠ねむ(ゆめみ ねむ)。彼女はアイドル業を拠点にしながらも、「アート」「ファッション」「音楽」どのシーンに行っても今やその名前を見ない日は珍しいほど、その活動は多岐に渡る。まさに秋葉原と原宿を自由に行き来する新世代のジャパニーズ・カルチャー・アイコンなのだ。
 無数に存在するアイドルの中で、なぜ彼女がこれだけ支持され、大きなムーブメントになろうとしているのか。そこには“時代の流れ”だけでは片づけられない彼女自身の強い信念や、幼少より培った独特でクリエイティブな感覚が大きく関係していた。今回はそんな“表現者”夢眠ねむのパーソナルな部分に迫ってみた。

「メイドさんが今美術として一番面白いんじゃなか」って思ったんです。

asianbeat(以下ab):オタクや秋葉原カルチャーにハマったキッカケは?

夢眠ねむ(以下 ねむ):私はもともと美術の勉強をしていたんです。メディアアートや現代美術の分野で何かを誰かに伝えるという勉強をしていたので、独りよがりの表現はしたくないと思っていたんですけど、周りで一線でやっている人を見てもピンとこなくて。そこで高校受験の時期に一回アキバに行った時のことを思い出して、「メイドさんが今美術として一番面白いんじゃなか」って思ったんです。道具を使わずに、女の子と男の子だけで世界を創れるっていうのが一番インタラクティブなアートなんじゃないかって思ったのがアキバに入ったきっかけです。

ab:さらにその以前はどんな女の子だったの?

ねむ:アキバというより中野系のヲタでした。アキバは現在進行形で流行っているアニメとか漫画の土地なんですけど、私は小さいときから、のらくろとか、杉浦茂さんとか昔の漫画が好きで。
夢眠ねむ
だから新しいアニメを追いかけるよりは、古い漫画のコレクションという感じのヲタだったんです。もちろん、当たり前にセーラームーンにも憧れたりしながら、フォーチュン・クエストのようなラノベにもハマりました。でもなぜか中学生でSUM41とかグッド・シャーロット辺りの洋楽に行くっていう、中2病を患って(笑)。だから一回“ヲタ離れ”をやってるんですよ、実は(笑)。そんな感じで、ゲームはやるけど、ヲタじゃないっていうのを高3まで過ごして。どちらかというとヲタクには縁がない感じだったんです。

ab:そこからヲタクに戻るキッカケって?

ねむ:高校生でメイド喫茶全盛期だったころに秋葉原の@ほぉ~むcafeに行ったんですけど、そこでヲタの方がヲタ芸したり、コールしたり、超応援してて。メイドさんも超可愛くて、ここだけの世界が出来上がっていて、それを見てハっとしたんです。だけど、その時は受験の時期で一旦置いてたんです。その後、高校を卒業して美術の勉強をするんですけど、色んな事に絶望して、“美術ってつまんないんじゃないか”って憤りを感じている時に昔行ったメイド喫茶を思い出してアキバの道、メイドになろうって決めました。

ab:そこからディアステージに入るキッカケは?

ねむ:メイドさんの世界観を勉強したいってことで研究し続けてたんですけど、そのうち自分のやりたい方向とお店の方針にズレがあってメイドを辞めちゃって。その後六本木あたりで普通のバイトをするんですけど、やっぱり馴染めずにアキバに帰ることになり(笑)。当時メイド時代に、ガラス張りで、男の奇声が聞こえるよな「メイドさんは近付いたらダメですよ」って言われてた悪い噂のお店があって。アキバに戻って来た時に、“怖かったお店”をピンって思い出して、怖いながらも実際に行ってみたんです。実はその店がディアステージだったんです(笑)。そしたら、見た目もちぐはぐだし、すごく歌が上手い子や、色んな声の子達がいて。メイドって粒揃いで容姿も声も同じような人が集まってたんですけど、ディアステは大粒もいれば子粒もいれば、味が濃いのもあれば酸っぱいのもいて、それがすごく魅力的に思えて。今までは世界観を勉強するためにメイドを研究していたけど、ここでは“表現すること”を勉強できると思って。私は昔から音痴だったので、ご飯を運ぶ係で雇ってもらったのに、一週間後くらいに「じゃあねむちゃん、歌って!」って言われて(笑)。最初のステージは本当にボロボロでした。でも、お客さんたちがそれも個性だよって優しく迎え入れてくれて。それまでコンプレックスだった声や身長の高さも、ディアステではそれが良いって言ってくれて本当に居場所になりました。

私の根本には “青春をこじらせてる”ってテーマがあるんです。

夢眠ねむ
●夢眠ねむプロデュースの「アキバ妄撮」(左)と、きゃりーぱみゅぱみゅと共に表紙を飾った「@2.5」(右)
ab:主にどこで、どんな活動を?

ねむ:最初ディアステに入る時に、「DENPA!!!」っていうイベントにハマってたんです。アニソンとかハードコアをクラブでかけて、ファッション要素もあるイベントなんですけど、ここで刺激を受けて、色んなカルチャーがクロスオーバーすることの面白さをここで知ったんです。私の場合、ファッションも好きだし、ファッション畑の人達にヲタの楽しさを伝えられるし、その逆もできる。自分がクロスするその中心にいたいって感覚は常に持っていて。それが音楽の部分だったらDJしかないと思って、フロアで踊るより、自分が曲かけて「どやっいいでしょ」って方が楽しいかなって。以前はアニソンをかけてたんですけど、最近はアイドルソングもかけてます。低音が効いててクラブ映えする曲もいっぱいあるんです。オシャレなクラブに行ってる人が普段耳にしないような曲をプレイできるDJにもなりたいなと思います。モデルに関しては、ネオ・コスがキッカケ。ネオ・コスもクロスカルチャーがポイントになっていて、私って程良くアキバと原宿の要素が混ざっているから、やらせてもらえたんだなぁと思って感謝していますね。
最初はアキバっぽい萌えなポーズしかとれなくて(笑)、でもそれが新しくてファッションの人達がすごく面白がってくれて。グラビアのお仕事は妄撮が最初です。去年きゃりーぱみゅぱみゅちゃんと一緒に表紙を飾った「@2.5」っていう雑誌があって、それを見た妄撮のプロデューサーさんから「アキバ妄撮」のお話を頂きました。普通はスタイリストさんが衣裳を用意するんですけど、アキバ妄撮では髪も服も下着も全部私のチョイス。例えば本屋さんだったら地味でメガネでジーパンなんだけど、下着は超エロいとか(笑)。アキバならではの視点で、ヲタの欲望むき出しで妄撮をジャックするっていうコンセプトでやらせて頂きました。私は根本に “青春をこじらせてる”ってテーマを持っていて。私ずっと女子高だったので、中学、高校の時に川沿いを自転車で走ってみたかった、みたいなマインドでいろんなものを見てるんで。ただのグラビアというよりは、背景やバックボーンがある物語的な、アキバ的な不完全さとか、人情味溢れる感じでグラビアをやらせてもらっています。

⇒夢眠ねむから見る原宿と秋葉原の関係
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