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第33回 歌は国境を超えて人と人をつなぐ。リンリンの夢は日中両国の夢。

「これ中国なんですか!? すごい! 私もコスプレしたいです!」
今にして思えば、この一言がすべての始まりだったわけである。
モーニング娘。を卒業し、中国に帰国する直前、新聞連載でインタビューしたとき、私が見せた上海の同人イベント「COMICUP」の写真に、がぜん前のめりになったのがリンリンだった。
「中国と日本の橋渡しになる仕事がしたいです!」
そう語ってくれたリンリンとの、それは私にとっても大きな約束だった。
それを最初に実現できた、ハルビンでのライブのことは本連載のバックナンバーをご覧いただきたい。
第26回 速報。モーニング娘。を卒業したリンリン、ハルビンで再び歌う!
中国でソロ歌手としてデビューする。そんな話をリンリンから教えてもらったのは、それからしばらくしてのことだった。
今にして思えば、この一言がすべての始まりだったわけである。
モーニング娘。を卒業し、中国に帰国する直前、新聞連載でインタビューしたとき、私が見せた上海の同人イベント「COMICUP」の写真に、がぜん前のめりになったのがリンリンだった。
「中国と日本の橋渡しになる仕事がしたいです!」
そう語ってくれたリンリンとの、それは私にとっても大きな約束だった。
それを最初に実現できた、ハルビンでのライブのことは本連載のバックナンバーをご覧いただきたい。
第26回 速報。モーニング娘。を卒業したリンリン、ハルビンで再び歌う!
中国でソロ歌手としてデビューする。そんな話をリンリンから教えてもらったのは、それからしばらくしてのことだった。


日本では、K-POPのように中国系音楽(C-POP)はまだほとんど入ってきていないが、台湾や香港の歌手は東アジアや東南アジアを中心に爆発的な人気を持っている。リンリンにもお気に入りのアーティストを教えてもらって、私自身もいろいろ聴いてみたのだが、これまで聴いてこなかった語感やサウンドに、10代前半、ロックの洗礼を受けたときと同じように新鮮に、数々の名曲や素晴らしいアーティストに出会うことができた。
リンリンが、歌手としてこの広大な中国系マーケットの海にのり込んでいくという話は、これ以上ワクワクする話はないだろう。小さいときから日本の音楽業界のなかで生きてきたリンリンが、故郷とはいえ、まったく異なるシステムの中国の音楽業界のなかでレッスンやレコーディングに臨んでいくのは、戸惑いも多かっただろう。でも、中国で会うたびに、リンリンはいつも笑顔で私を歓迎してくれた。
「空いている時間は、全部日本のアニメに使っています。アニメ大好きです。アニメの主人公たちが、前に向かって進んでいく姿を見るたびに、リンリンも勇気をもらうんです」
リンリンが、歌手としてこの広大な中国系マーケットの海にのり込んでいくという話は、これ以上ワクワクする話はないだろう。小さいときから日本の音楽業界のなかで生きてきたリンリンが、故郷とはいえ、まったく異なるシステムの中国の音楽業界のなかでレッスンやレコーディングに臨んでいくのは、戸惑いも多かっただろう。でも、中国で会うたびに、リンリンはいつも笑顔で私を歓迎してくれた。
「空いている時間は、全部日本のアニメに使っています。アニメ大好きです。アニメの主人公たちが、前に向かって進んでいく姿を見るたびに、リンリンも勇気をもらうんです」
リンリンのアニメ好きは有名だが、おそらくそれはみなさんの想像の域をはるかに超えている。帰国早々、私が見せて興奮した上海COMICUPに、自ら「銀魂」の神楽のコスプレをして参加したぐらいなのだ。リンリンと中国でする会話の多くはアニメがらみだ。
「中国や海外のアニメフェスにも、コスプレで参加したいです!」
リンリンは、私の連載もよく読んでくれている。中国や海外のアニメフェアでのコスプレ写真にいちばん熱く反応してくれるのはまちがいなくリンリンだ。
「中国や海外のアニメフェスにも、コスプレで参加したいです!」
リンリンは、私の連載もよく読んでくれている。中国や海外のアニメフェアでのコスプレ写真にいちばん熱く反応してくれるのはまちがいなくリンリンだ。

▲「ソードアート・オンライン」リーファのコスプレ


中国でソロデビューするというリンリンの夢の実現が、いよいよ本格的に近づいてきた。早ければこの春にはアルバムが発売される予定だ。中国でのライブも計画されているという。
「歌うこと大好きです。早くみなさんの前でたくさん歌えるようになりたいです」
そんなリンリンの今の大きな夢は、日本のアニメの主題歌を中国語と日本語の両方で歌うことだ。
リンリンの存在は、日本にとっても中国にとってもかけがえのないものだと私は思っている。日本をとても愛してくれ、理解してくれている中国人が中国で歌手として活躍する。同じ歌が中国でも日本でも、それぞれの言語で歌われる。
「歌うこと大好きです。早くみなさんの前でたくさん歌えるようになりたいです」
そんなリンリンの今の大きな夢は、日本のアニメの主題歌を中国語と日本語の両方で歌うことだ。
リンリンの存在は、日本にとっても中国にとってもかけがえのないものだと私は思っている。日本をとても愛してくれ、理解してくれている中国人が中国で歌手として活躍する。同じ歌が中国でも日本でも、それぞれの言語で歌われる。
私の中国での文化外交活動に、テレサ・テンの「時の流れに身をまかせ」が欠かせない存在であるように(この歌が一瞬で国境の壁をなくすことを、私は訪中団などを通じてなんども体感してきた)、リンリンの歌が日本と中国の距離を、人と人のレベルでもっと近づけてくれたらと思う。それは、リンリンの夢でもあるし、私の夢でもあるし、日中両国にとっても大切な夢だと思う。
春のリンリンの中国での歌手デビューが楽しみでならない。本連載でも改めて紹介していきたいと思う。
春のリンリンの中国での歌手デビューが楽しみでならない。本連載でも改めて紹介していきたいと思う。

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執筆者:櫻井孝昌氏プロフィール
作家、ジャーナリスト、事業企画・イベントプロデュース等の仕事とならび、世界24カ国延べ100都市以上で講演やイベント企画、ファッションショーといった「ポップカルチャー文化外交」活動を実施中。外務省委嘱のカワイイ大使プロデューサー、アニメ文化外交に関する有識者会議委員等も歴任。著書(発売順)に『アニメ文化外交』(ちくま新書)『世界カワイイ革命』(PHP新書)『日本はアニメで再興する』(アスキー新書)『ガラパゴス化のススメ』(講談社)『「捨てる」で仕事はうまくいく』(ダイヤモンド社)がある。ツイッターでも海外情報発信中 http://twitter.com/sakuraitakamasa/
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※次回は、モスクワJ FESTファッションショーの模様。
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