「鼓動」2010年1月27日
文化を伝えるということ

漫画家・里中満智子先生は、デザイン、シナリオ、構成、一人何役もの役割を要求される漫画家という職業は、2世が育ちにくいのだとおっしゃられた。
今、日本のマンガ・ルネッサンスを築き上げた巨匠たちが、この世を去りはじめている。
原画は劣化が激しく、価値を測らなければボロボロの紙切れでしかない。残された家族にその希少価値と保存の必要性を説いたところで、必然的に理解得難い。
日本のマンガ文化は素晴らしい。そう外国でも高く評価されている。日本にいる私たちはどう感じているのだろう。
日本人が誇りにおもうマンガ文化も一代限りである可能性が高い。マンガ博物館は、ハコモノ行政と批判を浴びたが、日本人の誇りとして評価されるマンガ、後世に何を伝えていくのか。
それを考え実践するのは、今を生きる私たちの役割ではないか。(K)
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