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「鼓動」2010年3月20日

福岡が生んだ不世出の歌姫、萌えの原点、松田聖子 Part2

<飽くなき「萌え」の追求・・・・>

 昔を懐かしがるおっさんの思い出話は往々にして当時の映像を見るとそうでもなかったりするもんだが、聖子ちゃんは別格なんだよなこれが。想像以上に可愛いんだって。動画サイトの閲覧者コメントには、「この可愛さは異常」、「可愛すぎて何故か泣けてきた」、「この時代に生まれたかった」とか、「さあ嫁が寝たぞ、聖子タイムだ!」というものまである。

 聖子ちゃんって「萌え」の原点かもしれない。「萌え」をどう考えるかもによるが、萌え~っ!と思わず叫ぶとき(笑)、その感情の中核には客観評価である「可愛い」があるものの、あくまで個人的な感情の吐露を超えず、常人にはない、つまり若干変態的な鋭敏な感性(笑)でもって、脳内から思わず溶け出した、実に弱弱しき退廃的な耽溺感情、そんな心持ちのことであろうと。

 要するに、「萌え」は脳内で発酵した自分勝手な感情であって、実際の女性がこれを言われると、うれしいよりも何か不気味で危険な思いを抱いてしまうかもしれない(まあ、面と向かって言う奴はあまりいないよな・・・)。

 でも、そういう意味で、聖子ちゃんは、当時の男性たちに「萌え」であり続けた。恋人にはこうあって欲しい、こんなしぐさをして欲しい、夜明けの海がみたぁ~いの~と甘えて欲しい。モテない男子にいい夢見させてくれたのが聖子ちゃんだった。

 そんな萌えしぐさを現実の世界で求めるのは間違いであろうことは僕のその後の四半世紀の人生で学習した。普通に考えると漫画やアニメの中でしか存在し得ないものだ。でも、そんな女の子像を聖子ちゃんは3分間の歌唱の中でリアルに演じきったのであった。

 聖子ちゃんは(素材として)絶世の美女では決してないし、お笑いのコントやラジオ番組のトークでは、さばさばと男っぽくて「萌え」とは程遠く、多分それが素の彼女に近いと思うが、「たのむ!萌えさせてくれ~」という我々モテない男どもの勝手な要請、時代的使命というべきものが彼女に課せられたのだった。

 松田聖子プロジェクトは、素の彼女を、髪型、メイク、衣装、振り付けなどでもって、いかにして可愛いく見せられるか、萌え表現の追求を限界まで極める作業であったろう。

 もちろん、その鋳型は周りの大人たちが示したのだろうが、それに応えるのは常人にできる努力ではない。「かわいこぶりっ子」などと罵られようが、トシちゃんのファンから剃刀を送りつけられようが、示されたコンセプトを素直に聞き入れ、一曲一曲自分の型として仕上げていった。聖子ちゃんの「萌え」への健気な努力が、あの生番組の高度なパフォーマンスに結実したのだ。端座して見るべし、ありがたや~、ありがたや~・・・・(耽介)
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