「鼓動」2010年4月28日
一瞬も一生も美しく

「水と生きる」(サントリー)、「Leading Innovation>>>」(東芝)、「感動を・ともに・創る」(ヤマハ)など、企業の多くは、企業姿勢、顧客との対話に、コーポレートメッセージを発信している。
じつは、このコーポレートメッセージ、昨年、日経BPコンサルティングが330のメッセージを対象に企業名をあてる企業想起率を調査したところ、全体の7割が5%未満であったそうだ。メッセージそのものに問題があるのか、あるいは浸透するには時間がかかるのか、はたまた、このご時勢、そういった想いに関心が行かなくなっているのか。
ちなみに。調査結果上位は、1位「お口の恋人」(ロッテ)87.6%、2位「あしたのもと」(味の素)71.6%、3位「あなたと、コンビに、ファミリーマート」(ファミリーマート)68.8%、4位「ココロも満タンに」(コスモ石油)68.0%、5位「Inspire the Next」(日立製作所)54.0%という結果であった。どことなくリズムで浮かんだり、企業イメージとかぶって覚えやすいフレーズであったりする。
一方、音楽、ゲーム、玩具、ファッションなど、若者文化関連の人気企業はどうか。調査された中から、「アジア最強のクリエイティヴとコミュニケーション能力をもつエンタテインメント・ブランド企業へと進化すること」(エイベックス)、「「0→1」(無から有を生む)」(カシオ)、「すべての夢の実現のために わたしたちは、新しい遊びの価値を創造します。」(タカラトミー)、「夢・クリエイション~楽しいときを創る企業」(バンダイ)、「sound mind, sound body」(アシックス)、「一針入魂」(吉田カバン)など。どれも企業の想いが短く語られている。
アジアンビートでは、職人や企業の想いを紹介しながら、オリジナル商品をアジアンビート・ショップで取り扱っている。大量生産、価格破壊が叫ばれる中、夢、心(魂)、創造など、各企業が謳うコーポレートメッセージに込められた想いは、ジャパンメイドの原点であるようにおもえる。
この想いこそ、アジアの若者の心に届けたい。(K)