「鼓動」2010年8月3日
音楽と年齢

私は高校生の頃(30数年前)に一生懸命ロックを聞いていた。当時はこの種の音楽は若者だけのもので、今の瞬間しか共感することは出来ないだろう/年を取ったら興味を失うだろう/今憧れているミュージシャン達(彼らは大人達や今の社会への憤りを曲で伝えていた)も老いる前に関わりをやめるだろう/それどころか彼らは若死するんじゃないか …という理由のない思いこみがあった。
しかし自分が実際に年を取った今、熱狂的な気分ではないがいまだに興味を持っているし、プレイヤー側でも(例えばローリングストーンズは還暦をとうに過ぎても元気いっぱいに)年齢と折り合いをつけ、健康管理しながら現役を続けている人達が多い。
どのジャンルでも、心に響いた音楽は年月が過ぎてもその人の内面に生き続け、永く楽しめるものなのかも知れない…それなりの歳になった近頃そう思えるようになった。
時代ごとに各世代で共感を持つ文化を、年齢を重ねても消えることなく共有していけるなら一生の財産になるだろう。
音楽に限らず、アジアンビートで取りあげている様々な若者文化は、皆さんが年を取って未来になっても、アジアそして世界共通のカルチャーとして更にパワーアップし花開いているのではないだろうか。(F)