「鼓動」2010年8月8日
回転すし

「寿司-SUSHI」は、日本の代表的な食文化として海外でも人気が高いが、近年はこの「回転寿司」なるシステムも輸出され、イギリスやアメリカ、中国、台湾など、海外でも人気という。
カウンター席には、ティーバッグの入った湯呑、取り皿、お箸に生姜と全てがセッティング済み。客は身一つで座り、熱いお湯を注いで、廻っている皿から好みの一品を取り上げればよい。その間わずか数秒。
大トロだろうがウニだろうが、「時価」という言葉にビクビクすることもない。皿の種類が寿司の値段を教えてくれる。自分のおなかに合わせて食べたい分だけつまめるのも、よい。
廻っている寿司があっても、「握ってください」と板前さんに頼むこともOK。
最初は、効率的に寿司ネタをさばくことから考案された、店側目線の発想だったかもしれないが、現在は、客側の満足も大いに満たす空間として進化し続けている。
味に遜色なし、タッチパネルで注文できたり、おもちゃの列車が寿司を運んできたり。
細部にこだわり改善を重ねてきた回転寿司のシステム。なかなかに日本的なシステムではある。
舞台のよう頑固な職人に相対し寿司をつまむ煩わしさはご免、という現代人の本音も、そこにはあるような気がする。(M)