「鼓動」2010年12月7日
異業種交遊会

一つの組織に長くいると、ついついその組織風土で慣れ親しんだ発想に執着しがちだが異なった分野では、当然ながら感じ方も発想も異なる。加えて同じ組織の人間ではかえって余計なことは話さないし、またおのずと距離を測りながらのやり取りになりがちだ。そんな窮屈さから逃れて、40代50代あるいは60代まで加えての、中年たちの気安い雑談を楽しめればと考えている。メンバーの所属組織は、放送局、放送関係の企画会社、気象協会、元地域情報誌編集者、県や市の自治体、イベント企画会社、出版社などである。もちろん男性ばかりではない。女性の会友もいる。
3,4人の集まりから始まって、しだいにメンバーが広がり、今はほぼ10名ほどで落ち着いている。メンバーがあまり多いと会話が成立しなくなるので、ほぼこのくらいが適当な規模だ。歓談するに必要なのは料理とお酒である。小宴の会場はその都度決めている。ワインを楽しむ時もあれば、ベトナム料理や韓国薬膳料理を味わうときもある。大笑いの話もあれば、身につまされる身の上話もある。
いずれにしろ、利害から離れ大人の会話で宵のいっときを過ごすことになるのだが、幸いにもこの機会を楽しみにしているメンバーばかりである。組織を超えて広がる交遊、フランクで気取りのない付き合いを、大事にしたいという思いは共通している。
周りを眺めても、こんな異業種交遊会は案外少ないようだ。会社とも違う、地域とも違う、シニアでもない。現役の、だが、それぞれの組織立場を離れての中年コミュニティと言えるかもしれない。(S)