「鼓動」2010年12月30日
福岡のおいしい手みやげ

大福帳型式の和綴じの本の中には、およそ100あまりの、福岡の手土産が紹介されていて、見ているだけで楽しい。分類は、洋菓子、チョコレート、アイスクリーム、和菓子、アラカルト、名店のおみや、カフェみやげ、ホテルの手みやげ、明太子、カツサンド、鯛焼き、といった具合である。取り上げるべきものが掲載されていないといった感想を抱かれる方もあろうが、とはいえ、福岡で人気のしゃれた手土産の一端を知るには、参考になった。
この中には、マカロンやドーナツなど比較的最近の菓子も入っている。ともに近年人気の菓子だ。マカロンは、数年前のブーム以降、確実に定着した感があり、「ジャック」、「アルデュール」などをはじめ、いまや福岡のパティスリーの個性が花開いて、いよいよ多彩になってきている。また、ドーナツも、アメリカから日本初上陸の「サザンメイドドーナツ福岡本店」(早良区祖原)が昨年開店するなど新勢力のドーナツ店が活況を呈していて、見逃せないものがある。
一方老舗レストランの持ち帰りの品々も忘れてはならない。ロシア料理のレストラン「ツンドラ」のピロシキも冊子に載っていた。福岡市を横断する明治通り沿いに「ツンドラ」が開店してすでに50年の歴史を有する。先日久しぶりに出かけて、ピロシキやボルシチやグリバーミ(キノコのつぼ焼き)を食べたが、昔と変わらない味で、懐かしかった。博多区中洲の「吉塚うなぎ」、同じく中州のメキシコ料理の「ロシータ」なども、そういった類の老舗で、今も変わらずにその味を伝えるとともに、「かば焼き」や「タコス」を手軽に手土産として持ち帰ることができるのはうれしい。
食べ物がおいしい福岡。福岡の手土産にも、多彩でおいしい名品がそろっている。(HR)