「鼓動」2010年3月29日
アニメコラム2 ~プリキュアに見るクロスメディア(1)~

その中でも、オリコン・デイリーチャート1位を記録した「プリキュア」は、一世を風靡した「セーラームーン」を超え、既にシリーズ7作目に突入。女の子向けアニメ番組としては、昨今では珍しい人気シリーズである。
そもそも、「プリキュア」とは何?って、言われる方も多いのでは。このアニメ、主な視聴者層は、4才~6才の幼児なのである。
「プリキュア」の舞台は中学校、制服姿の可愛らしい女生徒達が変身して、悪と闘い、やっつけていくという、単純ストーリーである。それなのに、中学生のお姉さん達の話を幼児がなぜ、こうも真剣に観るのか。
それは、明快なストーリーやキャラクター設定によるわかりやすさと同時に、社会背景を取り入れたクロスメディアによる仕掛けが大きいからである。
まずは、変身アイテムの存在。お父さん世代が仮面ライダーの変身ベルトに興じたように、「プリキュア」にも変身道具が存在する。
「プリキュア」の変身道具は、いまどき携帯電話さながら。本物の携帯電話を持つには早いが、おもちゃであればと買い与える親心を掴まえ、かたや、いまどきの形をした変身道具を手に入れた幼児達は、こんどは、お遊戯ごっことなって、TVの世界から幼児主体の脚本による“リアルな世界へ”とストーリーを拡げていく。
そして、変身道具の先には、次の仕掛けが待っているのである。・・・つづく。(K)
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