「鼓動」2010年5月4日
ファンタジア

名指揮者ストコフスキーの独特な表現による切れ味鋭い音楽に、アニメーションがシンクロしながら、全8曲のプログラムは進んでいく。
それから60年後の2000年に、今度は「ファンタジア2000」となって甦る。音楽はジェームス・レヴァイン率いるシカゴ響。構成は前作と同じ、全8曲。収録曲は一新されたが、ミッキーマウスを有名にした魔法使いの弟子(デュカス)のみ再び収録されている。
映像技術は格段と進み、編集作業には、コンピュータプログラムも使用されるようになった。技術の発展とともに、音と映像の「融合」はますます進んでいく。
そして現代、船上の汽笛にキラキラとした海、魚の群れ、そして、「ダフニスとクロエの夜明け」のような幻想的なオーケストラ。これは、映画「崖の上のポニョ」の冒頭シーンである。シンフォニーとアニメーションとのシンクロ、じつに見事である。(K)