「鼓動」2010年8月4日

2010.08.04

鼓動

BE@RBRICK（ベアブリック）

　先月、台湾を訪問した際に、フィギュア（人形）の展示会を見る機会に恵まれた。台湾企業、海外企業など全部で１００近いブース出展があり、体育館ほどの大きさの会場は、多くのコレクターや家族連れなどで賑わっていた。

　数ある今回の展示物で目を惹いたのが、日本企業メディコムトイ社BE@RBRICK（ベアブリック）とのコラボ商品。企業のイメージカラーや人気キャラクターとのコラボなど、多種多様なベアブリックが会場のあちこちで展示され、バリエーション数や人気の凄まじさをあらためて知り、圧倒された。

　ベアブリックを調べてみると、初めて登場したのが２００１年。たった１０年足らずで、日本から世界を席捲した大ヒットフィギュアに上り詰めた。

　成功の秘訣は何か。２００２年１０月に発刊されたシブヤ経済新聞によると、「商品を企画する際にリサーチはしない。スタッフが欲しいものを作るというのが基本。」と広報担当者とコメントとして書かれてあった。

　この言葉、どこかで聞いたセリフ。先日のヂカギキでZOZOの前澤さんが「洋服が好きなスタッフの想い」と言われた。

　共通するのは、ノウハウではない、好きだ、欲しいとおもうところからスタートする両者の社風＆文化。

　独りよがりとおもいがちな発想も、逆手に取ると「共感」という和を拡げていく。

　売れそうだから作るというマーケティングでは測れない、自分が主体の世界があることを忘れたくない。（K）