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[ ポップカルチャー書評 vol.1 ] ショッカーの夢見た『世界征服』って、本当に可能なのか?
ヒーロー系のアニメやマンガで頻繁に登場する言葉に『世界征服』がある。
この世界征服は可能なのかを検証した『世界征服学』を研究した本を見つけた。
著者は『オタキング』の名で広く知られる岡田斗司夫氏。最近はダイエット本も出している著者だが、元はアニメ・ゲーム会社ガイナックスの創業者である。以前は『オタク学』なる学問を提唱し、日本の学問最高峰である東京大学で講座を持つ非常勤講師だったという異色経歴ホルダーである。
著者は『オタキング』の名で広く知られる岡田斗司夫氏。最近はダイエット本も出している著者だが、元はアニメ・ゲーム会社ガイナックスの創業者である。以前は『オタク学』なる学問を提唱し、日本の学問最高峰である東京大学で講座を持つ非常勤講師だったという異色経歴ホルダーである。

それらの問題を仮面ライダー、北斗の拳、ドラゴンボール、009などの名作を通じて検証し、最終的に資本主義などの現代のイデオロギー論まで発展してしまう超ド級の内容になっている。
第一章の世界征服の目的編では、クソ真面目に「仮面ライダー」と「北斗の拳」における世界征服において、悪役でお馴染みショッカーと南斗聖拳の聖帝サウザーの世界征服のメソッドに言及している。また、様々な悪の組織(サイボーグ009のブラックゴーストを例に)の資金源とその集め方などのコラムもある。特に、秀逸だったのは悪の組織の世界征服において必要な要素として、これまた誰もが夢を見ている『ハーレム』の存在にも言及している点である。DEATH NOTEのルークの世界征服の野望も事例化されていたりと、非常にマニアのみならず誰もが楽しめる世界征服論の決定版といえる。一度読んでみると、昔見たあのマンガを『大人の視点』で再確認出来る不思議な一冊である。