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初音ミク、渋谷系を歌う!時代を超えてつながる文化

初音ミクが渋谷系を歌った作品が話題になっている。CD発売は来る7月11日!
皆様ご存じのように初音ミクは、メロディーと 歌詞を入力することでボーカルパートを作成できる音声合成ソフトVOCALOID(ボーカロイド、以下ボカロ)のキャラクター・ボーカル・シリーズ最初のキャラクターである。ミクは動画共有サイトニコニコ動画を拠点として大ブレイクした。ミクを使って(調教して)編集された動画は数知れず。ミクのブレイクをきっかけに今日まで様々なキャラが登場し、ボカロ人気はいよいよなところまできている。読者の皆様のなかにも、アジアンビート主催のアジアボーカロイドプロジェクトが記憶に新しいという方もいらっしゃるはず。イベント詳細はこちら。
皆様ご存じのように初音ミクは、メロディーと 歌詞を入力することでボーカルパートを作成できる音声合成ソフトVOCALOID(ボーカロイド、以下ボカロ)のキャラクター・ボーカル・シリーズ最初のキャラクターである。ミクは動画共有サイトニコニコ動画を拠点として大ブレイクした。ミクを使って(調教して)編集された動画は数知れず。ミクのブレイクをきっかけに今日まで様々なキャラが登場し、ボカロ人気はいよいよなところまできている。読者の皆様のなかにも、アジアンビート主催のアジアボーカロイドプロジェクトが記憶に新しいという方もいらっしゃるはず。イベント詳細はこちら。
このように、2000年代には二次創作文化が大きく花開く。そんな幸せな時代に呼応するようにミクは登場した。始めこそニコニコ動画等オタク文化が盛り上がりを見せるシーンを発端としたブームだったが、そこから派生してオリジナルのCD発売や海外のCM起用など今やミクはジャンルレスでグローバルな活躍をみせている。このようなミクの活躍には、オタク文化が広く受け入れられるようになったことが背景にある。多くの若者が、さらっと“ぬるオタです”と公言できることにもみられるように、誰でもオタク文化に抵抗なく触れる事ができる。このようなオタク文化受容のされ方は、一昔前には想像できなかったはずだ。
1990年代という時代は、オタク文化にとっては辛い時代だった。今でこそ “クール”ジャパンとして評価されているオタク文化だが、当時は1989年に起こった宮崎勤死刑囚の一連の事件が大きく影響し、オタクが白い目で見られるといった事態はこの時代を生きていた人が肌で感じてきたことではないだろうか。
相次ぐ凶悪事件が暗い影を落とす一方で、90年代を駆け抜けたのがいわゆる渋谷系という音楽ジャンルだった。(まだアキバ系誕生前夜のことだ。)代表的なアーティストには、ピチカート・ファイヴ、ORIGINAL LOVE(田島貴男)、フリッパーズ・ギター(小山田圭吾・小沢健二)などが挙げられる。特徴としては、1980年代のニューウェーブやギターポップ・ネオアコースティック・ハウス・ヒップホップ、1960年代・1970年代のソウル・ミュージックやラウンジ・ミュージックといったジャンルを中心に、幅広いジャンルの音楽を素地としたものである。…単語を並べただけでもなんかお洒落そうな雰囲気。そう、つまり、萌え要素は皆無なのである。今振り返ってみれば、渋谷系のCDジャケットを萌え萌えのかわいいキャラクターが飾るなんてこともなかった(ちびまる子ちゃんのオープニングテーマが渋谷系のアーティストだったことがあるくらいだ)。そんなこともあり、渋谷系音楽を愛好している方々の中には今でもオタク文化に抵抗感がある方も少なからずいるのではないだろうか。
そんな時代を経ての今回のCD発売だ。かつてマイナスイメージでがんじがらめになっていたオタク文化も表舞台に出て久しいが、やっと90年代のお洒落文化とコラボレーションできるほどになったのかと思うと、胸が熱くなる。オタク文化に抵抗がある人もこれをきっかけに初音ミクを聴いてくれるようになるだろうか。今後この音源がどのように評価されるのか、動向に注目したい。(編集者 シミズ)
1990年代という時代は、オタク文化にとっては辛い時代だった。今でこそ “クール”ジャパンとして評価されているオタク文化だが、当時は1989年に起こった宮崎勤死刑囚の一連の事件が大きく影響し、オタクが白い目で見られるといった事態はこの時代を生きていた人が肌で感じてきたことではないだろうか。
相次ぐ凶悪事件が暗い影を落とす一方で、90年代を駆け抜けたのがいわゆる渋谷系という音楽ジャンルだった。(まだアキバ系誕生前夜のことだ。)代表的なアーティストには、ピチカート・ファイヴ、ORIGINAL LOVE(田島貴男)、フリッパーズ・ギター(小山田圭吾・小沢健二)などが挙げられる。特徴としては、1980年代のニューウェーブやギターポップ・ネオアコースティック・ハウス・ヒップホップ、1960年代・1970年代のソウル・ミュージックやラウンジ・ミュージックといったジャンルを中心に、幅広いジャンルの音楽を素地としたものである。…単語を並べただけでもなんかお洒落そうな雰囲気。そう、つまり、萌え要素は皆無なのである。今振り返ってみれば、渋谷系のCDジャケットを萌え萌えのかわいいキャラクターが飾るなんてこともなかった(ちびまる子ちゃんのオープニングテーマが渋谷系のアーティストだったことがあるくらいだ)。そんなこともあり、渋谷系音楽を愛好している方々の中には今でもオタク文化に抵抗感がある方も少なからずいるのではないだろうか。
そんな時代を経ての今回のCD発売だ。かつてマイナスイメージでがんじがらめになっていたオタク文化も表舞台に出て久しいが、やっと90年代のお洒落文化とコラボレーションできるほどになったのかと思うと、胸が熱くなる。オタク文化に抵抗がある人もこれをきっかけに初音ミクを聴いてくれるようになるだろうか。今後この音源がどのように評価されるのか、動向に注目したい。(編集者 シミズ)