古事記1300年

2012.08.20

今年は「古事記」が編纂されて1300年という記念すべき年なのです。

突然ですが、日本の始まりを記したと言われる「古事記」をご存知でしょうか？
本屋に行くと、やたらとこの「古事記」という文字を目にしませんか？
実をいうと、この「古事記」が編纂されて1300年という記念すべき年が今年なのです。

学生時代に日本史の授業で習った人もいると思いますが、この「古事記」の存在はテストで暗記するためワードではなく、日本の始まりを紐解くキーワードなのです。

この「古事記」は、いわゆる「神話」です。

「イザナミ」「イザナギ」「アマテラスオオミカミ」「草薙の剣」「ヤマタノオロチ」「ヤマトタケル」…挙げればきりがないですが、一度は名前を耳にしたことある人も多いと思います。彼らはこの神話である「古事記」に登場する人物の名前なのです。

九州の人であれば、一度は訪れたことがある可能性の高い、パワースポットでもある宮崎の高千穂にある「天岩戸神社」。ここではアマテラスオオミカミが弟のスサノオの横暴に耐え兼ね、洞窟に隠れ、日本に光が失われたが、八百万の神々が酒宴を繰り広げ…という件の話の舞台である。

こんな神話が数多く収められている。まぁ、歴史や神話は時の政権で大きく変えることもでき、政治利用されていることを考えればこれらの神話も眉唾と考えることも出来る。

ただ、意外に、意外に、この「まんがで読破シリーズ」の「古事記」は良いっ！

古事記原文自体が難解な文章で書かれているため、現代語訳自体も若干理解しづらい文章だったので、消化不良を起こしていた自分としては改めて「マンガ」の凄さを知った。

この「まんがで読破シリーズ」の帯の部分に、『本シリーズでは、近代文学の名作・傑作・問題作を中心にその作品の真髄を捉え、徹底的に漫画化していきます。親しみやすい「まんが」で名著の作品世界をお楽しみ下さい。本書が読者と文豪の橋渡しになることを切に願っております。』と記してあります。
何とも素晴らしく、わかりやすい発売動機だろうかっ。
この動機があるから、恐らくロングセラーを生み出しているシリーズなのだろう。

この「まんが」の中にも出てくるが、古事記の本質は目に見えない「こと」を表現している書物なのです。
僕は、日本人は自然とふれあい、時に対峙しながらも、自然と調和し生きていくことが求められた民族だと理解出来ました。

神話としての古事記の面白さもあるが、1300年前にこの本が出来た動機、日本人のルーツを探ることも一興なのではないでしょうか？（編集長 AT）