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秋葉原のランドマーク、世界のラジオ会館

秋葉原は世界で一番戦争から遠い街だ。

あらゆる人の「好き」な気持ちを包み込んでいる。もちろんそこにはいがみ合うジャンルの物もある。しかし、その時々で変わる様々なジャンルを包みこむ懐の深さを持っている。人々が好きなだけ自分の「好き」な気持ちを追求できる街だ。戦争するくらいなら、秋葉原でぶらぶら買い物していたほうが楽しい。

そんな秋葉原の玄関口、JR秋葉原駅の電気街口を出てすぐにある世界のラジオ会館。現在は老朽化に伴い建て替え工事の真っ最中だが、さまざまなアニメや秋葉原がメディアに紹介される際、まず最初に象徴的に出てくる建物。この看板は誰しも一度は目にしたことがあるはずだ。最近ではシュタインズ・ゲートの人工衛星が突如現れたことで有名。ラジオ会館というとラジオ部品を売っているテナントビルのように思える。しかし実はそこで取り扱っているものはまさに秋葉原そのもの。
そしてものを売るだけでなく、秋葉原から世界へ発信し続けている。私の今年最後になるであろうデイリートピックスはそんな秋葉原の象徴である秋葉原ラジオ会館にお邪魔したお話で締めくくろうと思う。
ラジオ会館の歴史=秋葉原の歴史=日本のポップカルチャーの歴史
秋葉原ラジオ会館は1948年にGHQの命令によって出された“露天撤廃令”により、千代田区神田須田町や小川町で電気関係を商っていた露天商たちが商売をするためのテナントビルとして、1962年建設された。その後ビルの中核となる店舗は時代とともに変化していく。ラジオパーツからオーディオ・家電、パソコン、ゲーム、今ではアニメやフィギュア等、その時代の最先端、最もエッジが効いた商品を扱う店舗を中核とし、様々な業種が混ざる「いい意味でのごった煮」のまま発展してきた。20年30年先のものを売りたい。そんな魂を持った商人たちが集まっている。

●世界のラジオ会館 村田一樹さん
「秋葉原は目的買いの街じゃないの? とよく言われます。でも本来秋葉原はぶらぶらする所。あらゆる種類の店舗があり、そして左脳を刺激してくれる街。自分の好きなものとか掘り出し物を探したり、出会う場所なんです。ラジオ会館は他にないものを売りたいという秋葉原全体を包むスピリッツの塊だと思います。なのでラジオ会館の繁栄=秋葉原の繁栄だと思っていて、秋葉原全体の盛り上がりに貢献していきたいと考えています。」とラジオ会館の村田一樹さんは言う。
もう一度秋葉原ラジオ会館の意味を問いなおす
そんなラジオ会館にも大きな転機が訪れる。311「東日本大震災」。秋葉原の街全体も他の都内の繁華街の例に漏れず訪れる人たちの数が明らかに減った。そこでもう一度秋葉原ラジオ会館の意味を見直し、今後はこれまで以上に人を増やす方法何か?秋葉原の文化を評価してもらうために秋葉原ラジオ会館が貢献できることは何か?をもう一度問いなおした。そこでこれまでの秋葉原の発展をもう一度掘り起こし、ブランドを再認識する活動を始めた。

●秋葉原の情報を掲載したフリーマガジン「ラジ館」
まずは秋葉原全体の情報を掲載したフリーマガジン「ラジ館」を発行し、ラジオ会館内のテナントだけでなく、秋葉原全体の店舗とのつながりを強化。その配布店舗は秋葉原全体の約800店中400店舗程をフォローする。このネットワークを軸に、秋葉原を活用したい企業プロモーションに協力することで、秋葉原全体の盛り上がりに貢献する動きを強めた。ラジオ会館の村田さんは言う。
「秋葉原全体が一つの空気・作品空気に染まるようにしていきたいと思っています。そして何より秋葉原にやってくる意味を生み出したいと思っています。」
「秋葉原全体が一つの空気・作品空気に染まるようにしていきたいと思っています。そして何より秋葉原にやってくる意味を生み出したいと思っています。」
例えば、今年の6月に行った「ペルソナ4ザ・ゴールデン(P4G)」のプロモーションでは秋葉原ジャックをテーマに仕掛けた。6月は雨が多く、秋葉原の客足も落ちる時期。そこにまず建て替え中のラジオ会館の仮囲いにキャラクターを描き、同じく連動したフラッグを街中に掲げ、作品の世界観を秋葉原に再現した。その街の雰囲気と連動して、フリーマガジン「ラジ館」の表紙をP4Gのキャラクターにし、ゲーム内に登場するキャラクターの絵が入ったタロットカードを配布した。配布するのもゲーム屋さんだけじゃなく、あらゆる業種の店舗さんや企業さんで配布し、その企業さんの属性に合わせたタロットカードを配ることで、街全体を動きまわる楽しさを提供した。



結果2012年PlayStation Vitaで最も売れたゲームソフトとなった。「いつもネットでしか買わないけど、久しぶりに秋葉原で買った。」という人は多かったという。「秋葉原に人を呼ぶことがラジオ会館の最大の目標です。まだまだとんがった秋葉原でいたい。平均的になれない。常に他にはない、世界で秋葉原にしかない空気を作りたい。そのためにデキることに全力を注いでいきたいと思っています!」(ラジオ会館 村田さん)

2014年春、耐震構造を強化し更に綺麗になって生まれ変わる秋葉原ラジオ会館本館とともに、秋葉原の街は更に進化を続けていく。そしてラジオ会館はさらに進化する秋葉原とともにこれからもその姿形を変えて進化を続けていく。世界でも秋葉原にしかない、ポップカルチャーの先の先を目指して突き進む姿にこれからも注目していきたいと思う。(編集部nakahara)
冬のラジ館まつり2012「クリスマスなんて大っキライっ!?」

渚 ・段文凝、相沢舞・福原香織 ・山本彩乃のステージや、アキバーブリッツ主催 カードゲーム公式大会(入場無料)、サンタさんからのプレゼント!? (抽選会)などUDXアキバ・スクエアなど各所で盛りだくさんイベントを実施。詳しくはWEBサイトにて!
http://www.radiokaikan.jp/event/fes-win12/