総力取材 「博多献上PORTERのすべて」 ~第一章(2/2)
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試作品でほぼ完成していた博多献上PORTER
博多織と吉田カバンのコラボレートの話が持ち上がったのは、博多祇園山笠が終わった7月半ばのことだった。
まず、10枚ほどのサンプルを福岡から東京へ送り出すことが、プロジェクトの第一歩。
サンプルはアジアンビートが選んだ、ドット柄などのモダンな生地とともに博多献上などの伝統柄も数点盛り込んだ。

まず、10枚ほどのサンプルを福岡から東京へ送り出すことが、プロジェクトの第一歩。
サンプルはアジアンビートが選んだ、ドット柄などのモダンな生地とともに博多献上などの伝統柄も数点盛り込んだ。



「あんまり地味なものじゃなくてモダンな生地のほうがいいんじゃない?」。
このときサンプルに博多献上を入れたのはあくまで「博多織とはこんな感じですよ」という、紹介の意味だった。
だが吉田カバンが選んだのは「博多献上」。
事務局としては予想外の結果だったが、織元では「やっぱり。分かってくださってると思いました」(西村館長)。
760年もの間、織り続けられた意匠は、磨かれ洗練されて今なお新鮮だ。
「西村の博多献上」といえば、博多織の顔みたいなものだ。むしろ博多献上を使わない限り、博多織を使ったとは言えない。
そう言い切るほどの矜持があった。
それからひと月余り、アジアンビートのプロジェクトスタッフと吉田カバンのクリエイター2人とともに、最初の試作品が筑紫野市の西村織物を訪れる。
このときサンプルに博多献上を入れたのはあくまで「博多織とはこんな感じですよ」という、紹介の意味だった。
だが吉田カバンが選んだのは「博多献上」。
事務局としては予想外の結果だったが、織元では「やっぱり。分かってくださってると思いました」(西村館長)。
760年もの間、織り続けられた意匠は、磨かれ洗練されて今なお新鮮だ。
「西村の博多献上」といえば、博多織の顔みたいなものだ。むしろ博多献上を使わない限り、博多織を使ったとは言えない。
そう言い切るほどの矜持があった。
それからひと月余り、アジアンビートのプロジェクトスタッフと吉田カバンのクリエイター2人とともに、最初の試作品が筑紫野市の西村織物を訪れる。

博多献上は、フラップという機能を持たせて、内側に利かせた。PORTERのテイストを崩さずに、博多献上の質感をうまくしのばせた格好だ。
「博多献上柄を活かしてくれた。博多帯を活かしてくれた。粋ですね。着物に合わせたい」と西村館長は目を輝かせて、その時のことを振り返った。
何千語を使っても語り尽くせないのが、博多織の魅力だ。
時間とお金をかけて、自分の目で利き、使いこなして、やっと感じるものなのだ。
だが、博多献上PORTERは、その本質の側面をズバッと言い切っている。試作品は織元に舌をまかせるほどの完成度だったが、そのインスピレーションを引き出したのは、博多から送った生地サンプルだ。
小さな端切れの何が、クリエイターの琴線に触れたのだろう。
(続く)
博多織
博多商人の満田弥三右衛門が、1241年(鎌倉時代)に宋から帰国した際に持ち帰った唐織の技術を発祥とする。「広東織」と称した。密教の法具である独鈷と華皿の図案化は、僧弁円のアドバイスだとされている。
16世紀に、弥三右衛門の子孫である満田彦三郎が明に渡って、再度織物技法を研究。
この後、技術革新され現代の博多織の特徴が整っていく。
江戸時代は、筑前藩主黒田家が幕府へ、博多織の反物と帯が献上される。
また市川団十郎などの人気歌舞伎役者が博多織を舞台衣装に取り入れるなど、人気は広く全国に広がった。
今日でも梨園での博多織愛用者は多い。
16世紀に、弥三右衛門の子孫である満田彦三郎が明に渡って、再度織物技法を研究。
この後、技術革新され現代の博多織の特徴が整っていく。
江戸時代は、筑前藩主黒田家が幕府へ、博多織の反物と帯が献上される。
また市川団十郎などの人気歌舞伎役者が博多織を舞台衣装に取り入れるなど、人気は広く全国に広がった。
今日でも梨園での博多織愛用者は多い。
博多五色献上(はかたごしきけんじょう)

日本の五色 は古代中国(隋)の思想で、森羅万象、宇宙のあらゆる現象の基となる「木・火・土・金・水」の五つとする五行説と色を結びつけた思想をもとにしている。
この五色は、儒教の五常(五つの道徳)に対応され、徳-紫、仁-青、礼-赤、信-黄、智-紺をそれぞれ象徴する。
西村織物株式会社

相撲界とのつながりが強く、力士の「化粧回し」「帯」などを製作。昭和20年(1945)6月の福岡大空襲で自宅・織工場をすべて焼失。
戦後、四代目西村政太郎が再開し、リボン織機を帯地用に改良するなどの技術で博多織の発展に寄与した。
昭和42年(1967)に筑紫野市へと本社工場を移転。確かなモノづくりのメーカーとしてファンも多く、博多織をひっぱるリーディングカンパニーの一つである。
博多織献上館

住所 福岡県筑紫野市紫7-3-5
電話 092-922-7128
開館時間 10:00~17:00
閉館日 日・祝日
入館料 無料
ホームページ http://www.oriya-nishimura.co.jp/
西村織物の連絡先住所も同上。
博多献上PORTER

カラー:ブラック
サイズ:横400×縦280×奥行き140(mm)
素材:バリスターナイロン
付属:博多織
価格:20,000円(税込) ※本商品は完売しました。
PORTER×伝統の博多献上による最高にクールなトートバッグが完成!
※100個限定、001~100までのシリアルナンバー入!
素材として使われたのは、耐熱・耐摩擦・引裂き強度に優れ、防弾チョッキにも使用されるバリスターナイロン。カラーは博多献上柄の黒と白の美しさをさらに引き立たせる深いブラック。また、底鋲がついているためカバンが自立し、汚れもつきにくい!通勤や通学はもちろん、小旅行にも活躍しそう。外側の両サイドには携帯電話などを入れられる深めのポケット、内側にはポケットが3つ!(そのうち1つがファスナーポケット)ペン挿しも3箇所あって収納力抜群です。

カラー:ホワイト
サイズ:横320×縦230×奥行き130(mm)
素材:ナイロン(綿ボンディング加工)
付属:博多織
価格:15,000円(税込) ※本商品は完売しました。
2009年に誕生したPORTER発の新ラインPORTER GIRLとの初めてのコラボレーションバッグ!
100個限定、001~100までのシリアルナンバー入!
素材として使われたのは、ボンディング加工した柔らかなナイロン。ナイロンの内側に綿が入っているのでコロンとした可愛いらしいフォルムで、とっても軽量、そしてやわらかな質感。生地は汚れにくい超撥水素材!博多織の生地はホワイト地にピンクの柄入りで、とてもキュート。外側の両サイドには携帯電話などを入れられる深めのポケット、内側にはポケットが3つ!(そのうち1つがファスナーポケット)ペン挿しも3箇所あって収納力抜群です。
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