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[アジアンビートオリジナル ポップカルチャーコラム vol.7] 

西野カナの巻

前回、このコラムの冒頭で、『暑さの真っただ中…』と書いたのに、
早いもので、もう寒いという言葉が似合う季節になってしまいました。黒須です。

縁あって福岡で芸能スクールを立ち上げ、なんて話も書きましたが、12月現在、東京校と大阪校もオープンしてしまっているため、3都市間を行ったり来たりの日々を過ごしております。


相変わらずビジネス的な摩擦も多く、どこで仕事を開いてもスムーズに展開をさせてくれるほど社会は生易しくはありません。
そっちこっちに頭を下げながら、一緒に仕事をする仲間や所属アーティストのため、もちろん自分や家族のためにも、裏方さん達は陰日向なく頑張っているんですね。

自分がステージに上がって歌ってた頃は、マネージャーやディレクターはそんな事を一切感じさせず、伸び伸びと表現活動に勤しませてくれておりました。心から感謝。
こうしてサポートするスタッフ側になってようやくそれに気がつくほど、プロフェッショナルな人々によって音楽ビジネスは動いているのです。
はい、今回の西野カナの巻ですね。

昨今のジャパニーズR&Bヒップホップシーンの動勢はめざましいものがあります。
これは一昔前に MISIA 宇多田ヒカルが現在のガールズヒップホップシーンの礎となっている事は皆さんも異論のないところでしょう。

当時の彼女らの登場は、センセーショナルでした。
それまでアンダーグラウンドだったクラブミュージックやDJを一気にメジャーに引っ張り出すきっかけになりました。

自分の今の仕事の基礎も MISIA のリリックプロデュースをデビューから数年間担当したお陰で出来上がっていると言っても差し支えないくらいで、まさに日本の音楽シーンから一個人の人生にまで影響を及ぼすような大きな音楽のムーブメントでしたね。
ロックもヒップホップも不良だけの物から皆の物に変わる、いわゆるポピュラリティーを得てポップスの1ジャンルとして市民権を得てしまうと、次にはとてもカジュアルなテイストでお届けされるようになるんですね。


昨今のガールズR&Bというか、ガールズヒップホップというか、それもすっかりJポップというジャンルにひとくくり出来るほど、ポピュラリティーのあるシーンになっております。

そしてその席の奪い合いも激しく、あっという間に様々なガールズシンガー達が登場。
青山テルマ加藤ミリヤJUJUあたりから、お題の西野カナが頭ひとつ抜きん出た感じ。

JASMINEなんかがその後に続くのかな。

歌詞のメッセージが思いっ切り等身大で、会いたいそばにいたい、といった類いの分かりやすい気持ちの連呼と携帯周辺のワード選択

この辺が10代女子の共感を呼ぶとかで、自分も女の子の歌手の作詞の発注で、クライアントから良くオファーがある方向性です。
でもね、「今、売れる方向はこちらです」とばかりに、どれもこれも同じような内容にしてしまって、
果たして10年後、20年後にあの曲がもう一度聞きたいと思えるような、心に焼き付く楽曲として残っていくかどうかは分かりませんけどね。
ただ、西野カナは10代の女子の共感だけでなく、男子にも興味を惹かせる要素があります。簡単に言えば、可愛いなと…。

自分もしっかりと西野カナを知ったのは、テレビで彼女を見てからでしたね。
福岡の昼間のローカル番組には不似合いな女の子だなぁ、誰なんだろうと、しばらく様子を見て彼女の名前をチェック。
あぁ、この子が西野カナか、という程度の認知だったのにも関わらず、とても気になる存在感。

バランスが良いんです。
好感度のあるルックス適度な明るさ清潔感親近感今時感

Jポップのヒットの法則としては、やはり女子を敵に回しては成立し辛いものがありますから、ギャルっぽ過ぎず、カリスマ的過ぎずの絶妙な立ち位置の確保が上手ですよね。
今っぽいですよね。

しかし、「今」はやがて静かに「過去」へと変わってゆく。

世間はいつも飽きっぽく、次の刺激に餓えていますから、このガールズシンガーのブームもいつまで続くやら。

音楽の世界で、常に「今」を生き続けるのは至難の業です。
※記載の記事・画像などの無断転載・転用を禁止します。

黒須 チヒロ
作詞作曲家、音楽プロデューサー。
MISIAのリリックプロデューサーを始め、SMAP、V6、NEWS、深田恭子、他、様々なアーティストに楽曲提供を行いながらも、
福岡から日本、アジア、そして世界へ、を旗印に『VANZ Entertainment』という芸能スクール兼プロダクションを立ち上げる。

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