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[スースーの北京レポート] 你好!山水
大韓民国駐華大使館韓国文化院(5月8日~5月30日)にて日本、中国、韓国の3カ国のアーティストが集い、山水画を絵画、詩、写真で表現した作品を展示した『ニーハオ!山水』展が開催されました♪

会場の風景:枯山水に見立てられた会場で山水の世界を体験!

会場の風景:枯山水に見立てられた会場で山水の世界を体験!
もっと身近で山水画に触れてほしいという思いから学生たちが使用しているスケッチブックを展示。
手にとってみることで山水画をより近くで楽しむことができる☆
私も描いてみたい!となんだか山水画を勉強したくなってきた^^
手にとってみることで山水画をより近くで楽しむことができる☆
私も描いてみたい!となんだか山水画を勉強したくなってきた^^


そしてアジアンビートをご覧のみなさんのために、
主催者の金澤友那さん(中央美術学院博士課程)にインタビューに応じていただきました!

主催者の金澤友那さん(中央美術学院博士課程)にインタビューに応じていただきました!

●日本、中国、韓国とアジアをつなげるイベントの主催者としての思い
アジア山水アートプロジェクト全体は私が連絡役となってまとめていますが、基本的に日中韓の若いアーティスト5人が中心となって、それぞれアイディアを持ち出して話し合い進めています。私たちは、世界中でグローバル化が進む中、今後同じアジアの一員として、それぞれの文化を特徴として生かしながら交流する事で、創造的な新しいものを生み出していけると考えています。そこで、“山水”というコンセプトを大きな角度から捉えたキーワードとして、様々な分野の人たちと交流して、一緒に未来を想像していきたいと思っているので、今後も積極的にいろいろな人たちの参加を期待しています。
●山水に対する気持ち
古代から自然は、決して人間にとって優しいものではありませんでした。それは、人が生活する空間、環境そのものである“自然”と一緒に生きてきたからです。現代生活の中で生きる私たちにとって、燦々と輝く太陽と、気持ちをすっきりさせてくれる青空は、それが毎日続けば水不足になり、作物を枯らし、干ばつを引き起こします。雨が降れば大地を潤し人々に飲む水を与え、食物を実らせてくれますが、それも続けば大雨となり川の反乱を引き起こし、そこにあるすべてを流し去ってしまう恐ろしさを合わせ持っています。こうして昔から、畏敬の念を持ち自然と接する中から、東洋の人々は自然観、生活の中の美を愛でる感覚を養い、自然そのものを視覚的表現として表す“山水画”が東洋の中から生まれたのだと私は考えています。長い時間をかけて、様々な時代、その時、その場所に生きる人たちの生活、人生観、自然観を表現してきた山水画は、今後、世界中の人々の生活、自然観を表現、形にして記憶し、新たな歴史を記していく芸術なのだと思っています。
●Asia山水art projectのコンセプト
人類は地球規模で自然環境を見つめ直す時代が来ています。「asia 山水 art project」とは、東方の伝統文化を学んだアジアの若手アーティストたちが、私たちの住むことのできる唯一の場所であるこの地球を改めて見つめ直し、総合芸術としての要素を持つ「山水」を基軸に、ヒトが自然と共存していく世界をつくることを目的として行う持続的なアートプロジェクトです。地球環境をさまざまな視点で捉え、美術・音楽・建築・社会・科学・農業等、様々な分野で活動する中国、韓国、日本の人々が互いに相互交流できる躍動する場をつくり、新しい未来のかたちを世界に向けて配信していきます。
●イベントが無事閉幕した現在の感想
ホッとして一息つけたという感じです。日本、中国、韓国各方面の方達のご協力、応援があって今回の展覧会は実現できました。同じ日本人同士でも一つの物事を進めるというのは大変な事ですが、同じアジアとはいえそれぞれ文化、社会背景の違う3カ国の人間が一緒になって、一つの展覧会を作り上げるのは本当に大変でした。でも、そこから得られた収穫はとても多く、今後このアジア山水アートプロジェクトを発展させていくのに大きな意味を持ったスタートになったと思っています。
●今後の夢
アジア山水アートプロジェクトで、“山水”を世界のみんなで共有できる“SANSUI”アートにしていきたいです。

アジア山水アートプロジェクト全体は私が連絡役となってまとめていますが、基本的に日中韓の若いアーティスト5人が中心となって、それぞれアイディアを持ち出して話し合い進めています。私たちは、世界中でグローバル化が進む中、今後同じアジアの一員として、それぞれの文化を特徴として生かしながら交流する事で、創造的な新しいものを生み出していけると考えています。そこで、“山水”というコンセプトを大きな角度から捉えたキーワードとして、様々な分野の人たちと交流して、一緒に未来を想像していきたいと思っているので、今後も積極的にいろいろな人たちの参加を期待しています。
●山水に対する気持ち
古代から自然は、決して人間にとって優しいものではありませんでした。それは、人が生活する空間、環境そのものである“自然”と一緒に生きてきたからです。現代生活の中で生きる私たちにとって、燦々と輝く太陽と、気持ちをすっきりさせてくれる青空は、それが毎日続けば水不足になり、作物を枯らし、干ばつを引き起こします。雨が降れば大地を潤し人々に飲む水を与え、食物を実らせてくれますが、それも続けば大雨となり川の反乱を引き起こし、そこにあるすべてを流し去ってしまう恐ろしさを合わせ持っています。こうして昔から、畏敬の念を持ち自然と接する中から、東洋の人々は自然観、生活の中の美を愛でる感覚を養い、自然そのものを視覚的表現として表す“山水画”が東洋の中から生まれたのだと私は考えています。長い時間をかけて、様々な時代、その時、その場所に生きる人たちの生活、人生観、自然観を表現してきた山水画は、今後、世界中の人々の生活、自然観を表現、形にして記憶し、新たな歴史を記していく芸術なのだと思っています。
●Asia山水art projectのコンセプト
人類は地球規模で自然環境を見つめ直す時代が来ています。「asia 山水 art project」とは、東方の伝統文化を学んだアジアの若手アーティストたちが、私たちの住むことのできる唯一の場所であるこの地球を改めて見つめ直し、総合芸術としての要素を持つ「山水」を基軸に、ヒトが自然と共存していく世界をつくることを目的として行う持続的なアートプロジェクトです。地球環境をさまざまな視点で捉え、美術・音楽・建築・社会・科学・農業等、様々な分野で活動する中国、韓国、日本の人々が互いに相互交流できる躍動する場をつくり、新しい未来のかたちを世界に向けて配信していきます。
●イベントが無事閉幕した現在の感想
ホッとして一息つけたという感じです。日本、中国、韓国各方面の方達のご協力、応援があって今回の展覧会は実現できました。同じ日本人同士でも一つの物事を進めるというのは大変な事ですが、同じアジアとはいえそれぞれ文化、社会背景の違う3カ国の人間が一緒になって、一つの展覧会を作り上げるのは本当に大変でした。でも、そこから得られた収穫はとても多く、今後このアジア山水アートプロジェクトを発展させていくのに大きな意味を持ったスタートになったと思っています。
●今後の夢
アジア山水アートプロジェクトで、“山水”を世界のみんなで共有できる“SANSUI”アートにしていきたいです。

ところでみなさんは山水画と聞くとどんなものを連想しますか?
一般的なイメージは静かで古いものだと思う方がいるかもしれませんが、
金澤さんの言葉にもあるように、その場所に生きる人たちの生活、人生観、自然観を表現してきた山水画は
実に活き活きとしたもので、自然と生命の力強さを感じとることができるものであります。
およそ1ヶ月に渡るイベントの会場では作品を出展している中央美術学院の学生を始め、山水画に興味を持つ若者にたくさんお会いすることができました。山水画に対する情熱となによりもやりたいことに向ってがんばる!
そのひたむきな姿勢に触れることができ、たくさんの刺激をいただきました。
同じ思いを分かち合いながらみんなで協力して創り上げる、まさにアートという感じですね!山水画から広がるアジア交流発展が楽しみです!
一般的なイメージは静かで古いものだと思う方がいるかもしれませんが、
金澤さんの言葉にもあるように、その場所に生きる人たちの生活、人生観、自然観を表現してきた山水画は
実に活き活きとしたもので、自然と生命の力強さを感じとることができるものであります。
およそ1ヶ月に渡るイベントの会場では作品を出展している中央美術学院の学生を始め、山水画に興味を持つ若者にたくさんお会いすることができました。山水画に対する情熱となによりもやりたいことに向ってがんばる!
そのひたむきな姿勢に触れることができ、たくさんの刺激をいただきました。
同じ思いを分かち合いながらみんなで協力して創り上げる、まさにアートという感じですね!山水画から広がるアジア交流発展が楽しみです!
『你好!山水』
□概 要
今日、世界はグローバル化の恩恵を受け確実に発展をしてきた経緯がありますが、それにより、個の存在意義が深刻な問題となってきました。
19世紀以降、前アジア世界体系の崩壊とともに、中日韓の三国は天地が反転する変化を経験し、百年後の今日、それぞれ違った道を経て、21世紀へ進みました。この展覧会では、こうした背景のもとで、北京で勉強、生活を共にしたアジアの若いアーティストたちが主体となり、このプラットフューム(platform)を利用し、バベルの塔によってもたらされた言葉の違いと文化の砦を乗り越え、“言語”の誤解を解き、「山水」というコンセプトのもとで、それぞれの経験と考えを共有し共振する場をつくりだそうと考えています。
“仁者楽山、智者楽水”、山水に対するそれぞれの理解は、古来の先人達の哲学と思想に辿る事ができ、各国それぞれの風土の差によって、「山水」観の違いが存在しています。 私たちはこの展覧会を通して、“山水画”という枠に固定せず、「山水」というコンセプトを広範囲からとらえ、地球規模で起きている自然環境の問題に対して、アジアが伝統的に共有する価値観、そして、人と自然との関係を新たな視点からとらえ直し、世界に向け発信していきます。
アジア山水アートプロジェクト公式ホームページ
http://www.341asia.com
中央美術学院ホームページ(中華人民共和国教育部直属の唯一の国立美術大学)
http://www.cafa.edu.cn/main.asp
今日、世界はグローバル化の恩恵を受け確実に発展をしてきた経緯がありますが、それにより、個の存在意義が深刻な問題となってきました。
19世紀以降、前アジア世界体系の崩壊とともに、中日韓の三国は天地が反転する変化を経験し、百年後の今日、それぞれ違った道を経て、21世紀へ進みました。この展覧会では、こうした背景のもとで、北京で勉強、生活を共にしたアジアの若いアーティストたちが主体となり、このプラットフューム(platform)を利用し、バベルの塔によってもたらされた言葉の違いと文化の砦を乗り越え、“言語”の誤解を解き、「山水」というコンセプトのもとで、それぞれの経験と考えを共有し共振する場をつくりだそうと考えています。
“仁者楽山、智者楽水”、山水に対するそれぞれの理解は、古来の先人達の哲学と思想に辿る事ができ、各国それぞれの風土の差によって、「山水」観の違いが存在しています。 私たちはこの展覧会を通して、“山水画”という枠に固定せず、「山水」というコンセプトを広範囲からとらえ、地球規模で起きている自然環境の問題に対して、アジアが伝統的に共有する価値観、そして、人と自然との関係を新たな視点からとらえ直し、世界に向け発信していきます。
アジア山水アートプロジェクト公式ホームページ
http://www.341asia.com
中央美術学院ホームページ(中華人民共和国教育部直属の唯一の国立美術大学)
http://www.cafa.edu.cn/main.asp
海外情報員 スースー氏 プロフィール
中国・北京市在住。
福岡県と友好提携を結ぶ江蘇省の出身。
幼少の頃から学生時代までの約 13年間を福岡で過ごし、現在は、北京の映像会社に勤務。
2007北京ポップフェスティバルでは、日本アーティストのアテンド兼通訳としてサポートをおこなうなど、日中の文化交流に貢献。
福岡県と友好提携を結ぶ江蘇省の出身。
幼少の頃から学生時代までの約 13年間を福岡で過ごし、現在は、北京の映像会社に勤務。
2007北京ポップフェスティバルでは、日本アーティストのアテンド兼通訳としてサポートをおこなうなど、日中の文化交流に貢献。