[愛魂 vol.10] アーティスト 木根尚登 ~多彩な才能を魅せる、彼の音楽のルーツを探る~

TM NETWORKでは、最先端の音楽で時代を牽引してきた木根尚登さんが、原点回帰の為のフォークアルバムを発表。楽曲提供、プロデュース、舞台の出演や音楽監督など、多彩な才能を発揮する彼の原点にあるものとは何なのか。時代の先頭を走ってきたからこそ見えた音楽の原点。そこから感じた全てを、これからの時代を担う若者たちへ伝えます。
青春時代の歌を、どが付くほどの「フォーク」という企画でやりたかった

木根尚登(以下木):普段は全部作詞作曲をしているんですが、今回は、ライターの藤井徹貫さんに手伝ってもらいました。TMの初期の頃から、インタビューをずっと続けてもらっているんで、僕が言ったことやTMの生い立ちとか、3人よりもずっと分かっている人なんです。僕らは言っているだけですぐ忘れちゃうから(笑)だから、今回は僕の青春時代の歌ということもあって、彼に客観性を持って、僕のインタビューから出てきた言葉を、詩をまとめてもらいました。
ab:曲(アルバム)を作るにあたって、テーマってありますか?
木:今回のアルバムで言うとテーマは僕の中では「フォーク」です。どが付く程の、「どフォーク」という企画でやってみようと。今まで、自分のアルバムでもソロでもやったことのない、ましてはTMNからは程遠いサウンドで。TMのイメージでCDを聴いたら、「なんだこれ、間違ってるよ」って思うようなものを作ろうと思ったんですよ。
アイデアだけでないものを工夫していた、それが音楽の“原点”
ab:今回のアルバムタイトル「中央線」とはどういう意味ですか?
木:ミュージシャンや役者さんとか、いろんな夢を追いかけて、東京に出てきた人たちの多くが、まず最初に住んだのが中央線だったんですよ。特に中野とか高円寺とかには集中してましたね。名前にしちゃった人もいますからね。サンプラザ中野って、ここ(中野)から取ったんですよ。アマチュア時代は、 (TM NETWORKの)宇都宮くんと一緒にバイトをしてたんですけど、一緒にバンド組んでるから、同じ日に休むんですよ。それを 3日間ぐらい続けたら、クビになって(笑)そういうような、僕の青春時代の事を歌にしたんですよ。
アマチュア時代、中野サンプラザで演奏するのが夢だったことを唄ってみたり、自分の生まれた立川の歌を唄ってみたり。ここには米軍基地があって、英語だけのラジオがいつも流れていて、そこからみんなロックを知っていったんですよ。こっちも福岡発信のミュージシャンって多いじゃないですか。そういう文化が生まれやすい、土地ってあると思うんですよ。(中央線は)本当に、いろんな小説や音楽、ミュージシャンが生まれましたね。ユーミンはとなりの街の八王子だったり、忌野清志郎さんは立川の隣に国立出身で、charさんも国立に住んでいたりとか、この中央線沿線からいろんな文化が生まれているんです。
ab:やはり、それぞれの町に想い出があるんですか?
木:そうですね。例えば、6番の三鷹ブルースは、三鷹にある楽器屋さんのエピソードなんですけど、小室哲哉君とも僕もグループを組む前から、そこの楽器屋に行ってたんですよ。グループを組んだ後から、「あの楽器屋行っていたよ。」って聞いて、「じゃあ会っていたかもしれないね」。という思い出の曲です。ちなみに、ギターはB’zの松本君が弾いてます。
木:ミュージシャンや役者さんとか、いろんな夢を追いかけて、東京に出てきた人たちの多くが、まず最初に住んだのが中央線だったんですよ。特に中野とか高円寺とかには集中してましたね。名前にしちゃった人もいますからね。サンプラザ中野って、ここ(中野)から取ったんですよ。アマチュア時代は、 (TM NETWORKの)宇都宮くんと一緒にバイトをしてたんですけど、一緒にバンド組んでるから、同じ日に休むんですよ。それを 3日間ぐらい続けたら、クビになって(笑)そういうような、僕の青春時代の事を歌にしたんですよ。

ab:やはり、それぞれの町に想い出があるんですか?
木:そうですね。例えば、6番の三鷹ブルースは、三鷹にある楽器屋さんのエピソードなんですけど、小室哲哉君とも僕もグループを組む前から、そこの楽器屋に行ってたんですよ。グループを組んだ後から、「あの楽器屋行っていたよ。」って聞いて、「じゃあ会っていたかもしれないね」。という思い出の曲です。ちなみに、ギターはB’zの松本君が弾いてます。
ab:何故、今フォークをやろうと思ったんですか?
木:僕もTM NETWORK時代は、コンピューターを駆使して、音楽を作ってきました。そして、今はパソコン1台あれば、ここでもCDが作れちゃう時代なんですよ。でも、そんな中で、自分が音楽を始めたキッカケを考えてみたんです。僕らの時代は、音楽って遠いところにあったんですよ。それがビートルズとかボブディランの登場によって、音楽ってものが、身近なものになったんです。だから、僕らがフォークやってた頃って、ギターを持って、ハーモニカ吹いて、「今日のコーヒーに砂糖を入れました」とか、「彼女は二つ入れて、僕は三つ」だとか(笑)どうでもいいような歌を歌いだしたんですよ。こんな、どうでもいいことを歌にしていいんだって思って、歌を作り始めたんです。それで、そういうところに帰りたいなって思って。機械に頼るんじゃなくて、アイデアだけで、ないものを工夫する時代に戻りたいなっ
木:僕もTM NETWORK時代は、コンピューターを駆使して、音楽を作ってきました。そして、今はパソコン1台あれば、ここでもCDが作れちゃう時代なんですよ。でも、そんな中で、自分が音楽を始めたキッカケを考えてみたんです。僕らの時代は、音楽って遠いところにあったんですよ。それがビートルズとかボブディランの登場によって、音楽ってものが、身近なものになったんです。だから、僕らがフォークやってた頃って、ギターを持って、ハーモニカ吹いて、「今日のコーヒーに砂糖を入れました」とか、「彼女は二つ入れて、僕は三つ」だとか(笑)どうでもいいような歌を歌いだしたんですよ。こんな、どうでもいいことを歌にしていいんだって思って、歌を作り始めたんです。それで、そういうところに帰りたいなって思って。機械に頼るんじゃなくて、アイデアだけで、ないものを工夫する時代に戻りたいなっ

て。本当だったらここでサックスの音が欲しいなと思った時に、「サックスはないけどピアニカはあるから、ピアニカ弾こうか」って、そういう発想なの。ビートルズは、今みたいに機械がないから、初めて歌を重ねるダブル効果っていう手法を使ったんですよ。一回唄って、もう一回その本人で同じ歌を唄う録音技術。今はもう主流になっちゃたけど、それを最初にやったのはビートルズなのね。彼らはこういう風にしたいってイメージはあるんだけど、機械もないから、工夫をするしかなかったんだよね。そういうアイデアの工夫がいろんな音楽を作っていったんだと思うんだ。今、音を昔の音にするって人は多いんだけど、僕は手法を70年代のやり方でやりたいなと思っているんですよ。

温故知新って言葉があるように、昔のものを見直して、新しい文化を取り入れてほしい
ab:70年代と今の音楽シーンの違いって何だと思いますか?
木:時代の移り変わりというのは本当に激しくて、今は、すべてやりきったところで、「どうしようか」ってところなんだと思うんですよ。でも、必ず帰ってきます。だから、冬のソナタとか韓国の文化が入ってきたことによって、もう一回70年代を確認しているんだよ。でもそれはすごく良いことで、だから僕はもう一度そこに帰るべきだなって、モノがなかった時代にね。アジアの人たちって貧しかったから、そこからいろんなメロディが生まれたんじゃないのかな。貧しかった黒人音楽から「ブルース」が生まれたように、貧しい人たち、苦しい人たちを励ます音楽が、日本の歌謡曲の原点だから。音楽っていうのはみんなを支えてきたんですよ。同じように中国の人も日本に責められて苦しい想いしたり、韓国も、ベトナムも、香港も、アジアの人たちっていうのは欧米の人に比べると、貧しい思いしているし。でも、そこから生まれるメロディっていうのがあると思うんだ。
木:時代の移り変わりというのは本当に激しくて、今は、すべてやりきったところで、「どうしようか」ってところなんだと思うんですよ。でも、必ず帰ってきます。だから、冬のソナタとか韓国の文化が入ってきたことによって、もう一回70年代を確認しているんだよ。でもそれはすごく良いことで、だから僕はもう一度そこに帰るべきだなって、モノがなかった時代にね。アジアの人たちって貧しかったから、そこからいろんなメロディが生まれたんじゃないのかな。貧しかった黒人音楽から「ブルース」が生まれたように、貧しい人たち、苦しい人たちを励ます音楽が、日本の歌謡曲の原点だから。音楽っていうのはみんなを支えてきたんですよ。同じように中国の人も日本に責められて苦しい想いしたり、韓国も、ベトナムも、香港も、アジアの人たちっていうのは欧米の人に比べると、貧しい思いしているし。でも、そこから生まれるメロディっていうのがあると思うんだ。
ab:asianbeatを通じて、若者にメッセージをお願いします。
木:温故知新って言葉があるんだけど、もう一度若者が古い文化というものを見直して、そこから新しい文化というものを取り入れて発信していくということを率先してやっていって欲しいね。若い人たちが原点回帰をして。
今、アジアでは日本の70年代、80年代のマンガとかを取り入れて、焼き直して作っているだよね。でも日本人は分からないんだよ。忘れちゃってて。TM NETWORKって新しいことを取り入れてやってきたんだけど、曲を作る時に、昔の演歌とかをイメージしてたからね。必ず古いところから新しいモノを作っていく、そういう意識を若い人たちにもぜひ持って欲しいなって思いますね。何と言っても、時代を引っ張るのは若者なんで。 (取材日:2010.4.5)
木:温故知新って言葉があるんだけど、もう一度若者が古い文化というものを見直して、そこから新しい文化というものを取り入れて発信していくということを率先してやっていって欲しいね。若い人たちが原点回帰をして。
今、アジアでは日本の70年代、80年代のマンガとかを取り入れて、焼き直して作っているだよね。でも日本人は分からないんだよ。忘れちゃってて。TM NETWORKって新しいことを取り入れてやってきたんだけど、曲を作る時に、昔の演歌とかをイメージしてたからね。必ず古いところから新しいモノを作っていく、そういう意識を若い人たちにもぜひ持って欲しいなって思いますね。何と言っても、時代を引っ張るのは若者なんで。 (取材日:2010.4.5)

木根尚登(きねなおと)
1957/9/26生まれ 東京都出身
■略歴
1983年、小室哲哉・宇都宮隆とTM NETWORKを結成。主にギターを担当し、翌年デビュー。1989年、「CAROL」で小説家デビュー。現在までに、26冊の書籍を発表。1992年ソロ活動開始。現在までにシンブル13枚、アルバム14枚を発表。独自の人柄とトークのセンスから多数のメディアのMCを務める。
■Official Web Site
http://www.kinenaoto.com/
■Official Blog
http://www.diamondblog.jp/naoto_kine/

■ALBUM
2010.4.7リリース「中央線」
YRCN-95141 価格 3,060円(税込)