日本の花火作りの歴史は長く、その技術と、夜空に上がる花火の美しさは何度見ても感動を覚えます。日本の花火大会は海外からの旅行客にも大変人気がありますが、打ち上げ花火だけでなく、家庭で手持ちの花火を楽しむのも日本の夏の風物詩のひとつです。中でも線香花火は小さいながらも美しい花火を手元で楽しむことができ、とても人気があります。

ここ『筒井時正玩具花火製造所』は、昭和4年から玩具花火の製造をはじめ、創業90年以上にもなります。福岡県八女市にあった、国内唯一の線香花火製造所が1999年に廃業したことで、日本の線香花火が無くなってしまうという事態に陥った時、三代目の筒井良太さんがこの製造所で修業し、伝統技術を受け継いだそうです。より多くの人に線香花火の魅力を知ってもらいたいと、現在は線香花火の手作り体験教室も行っています。


ギャラリーはおしゃれで独特な趣があります。


ギャラリーでは様々な形の線香花火や、玩具花火を販売しています。


心を奪われる素敵な商品にたくさん出逢いました！例えばこちらは『花富士』という花火。火を点けると、まるで火を吹き出す火山のようで、花火が終わり煙に包まれると、霧の中から顔を出す富士山のように見えるそうです。

★商品サイズ：直径 125 × 85 mm／価格：450円＋税


こちらは日本の郷土玩具をモチーフにした「動物花火」のひとつ『吹き上げる　鯨花火』。鯨の形をしていて、火を点けると、鯨が潮を吹いたような花火になるそうです。

★商品サイズ：直径 120 × 80 × 180 mm／価格：450円＋税


さて、今日は線香花火の手作り体験がメインです。先生が目の前で丁寧に説明してくれます。線香花火は、薄い和紙に火薬を入れて、くるくると巻いて作っていたんですね。初めて知りました！簡単そうに見えても、実際にやってみると本当に難しくて、一つ目に作ったものは、長さがかなり短くなってしまいました(>_<)。


三本目を作り終える頃には少しずつ要領をつかみ、長さもそれなりになってきました。体験は、45分の時間内で好きな数だけ作ることができます。


体験終了後、自分が作った線香花火に火を点す瞬間は一番楽しみな時間です。火を点ける時は、こちらの真っ暗な部屋に移動します。


火を点けると、じわじわと火の玉ができ、美しい花火が展開されます。火花が4種類に変化したら成功した証拠だそうです。失敗すると、4種類の花火が出てくることなく消えてしまいます。私が作ったものの中にも花火が出ることなく消えてしまったものもありましたが(笑)、自分の手で花火を作るというのは本当に貴重な体験で、是非皆さんにも体験してもらいたいです。親子で、または友達、恋人と一緒に、誰が一番多く上手に作れるか、挑戦してみてくださいね。