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『放課後ミッドナイターズ』特別インタビュー(2/6)

今作の監督を務めた竹清仁氏。国内外で数々の受賞歴を持っており、奇才映像作家と名高い。ショートフィルム「BANANA」はMoMA(ニューヨーク近代美術館)にコレクションされているのだとか。そんな竹清監督に今回の映画制作に至るまでの経緯や、アニメ―ションのアジアでの今後の展開などについて語ってもらった。
もうごちゃごちゃでもいいから遊園地みたいな、サービス精神満載な作品を作りたかったんです。

asianbeat(以下ab):「放課後ミッドナイターズ」は、短編映像作品「放課後ミッドナイト」がきっかけだったと聞いていますが。
竹清監督(以下 竹清):もともと放課後ミッドナイトという、人体模型が一人でボケ倒すだけの6分くらいの短編作品があったんです。ぼくら世代で言うとドリフみたいな感じのものですね。アニメなんだけど、モーションキャプチャを使って生々しいドタバタをやる、という作品でした。うちのプロデューサーの平田と、賞に出してみよう!という話になり、世界中の賞に出したところ、うまいこと色々とひっかかったんです。当初はこれを短編でシリーズ化するという話もあったんですが、「シリーズ化だけじゃ志が低いんじゃない?」ということになりまして。ダメもとで映画にできないか動いてみたんです。そんなとき前から仲の良かったT・JOYの紀伊さんという今作のエグゼクティブプロデューサーに話をしてみたところ、やろうやろう!ということになり、映画化が決定したという流れです。
竹清監督(以下 竹清):もともと放課後ミッドナイトという、人体模型が一人でボケ倒すだけの6分くらいの短編作品があったんです。ぼくら世代で言うとドリフみたいな感じのものですね。アニメなんだけど、モーションキャプチャを使って生々しいドタバタをやる、という作品でした。うちのプロデューサーの平田と、賞に出してみよう!という話になり、世界中の賞に出したところ、うまいこと色々とひっかかったんです。当初はこれを短編でシリーズ化するという話もあったんですが、「シリーズ化だけじゃ志が低いんじゃない?」ということになりまして。ダメもとで映画にできないか動いてみたんです。そんなとき前から仲の良かったT・JOYの紀伊さんという今作のエグゼクティブプロデューサーに話をしてみたところ、やろうやろう!ということになり、映画化が決定したという流れです。
ab:本作が長編映画初監督作品ということですが、映画制作は元々考えていたのですか?
竹清:はい。僕は九州芸術工科大学(現:九州大学芸術工学部)出身なんですけど、映画が作りたくて東映に入ったんです。そのあと東映を辞めて神戸の大学で助手として勤務し、その後福岡に帰って来てKOO-KIというモーショングラフィックスの会社を友人と作りました。そこで色々経験を積んだあと、ようやく一本、という感じで本作ができました。これまでCMや番組のオープニングやイベントの映像などは作っていましたが、いわゆる作品というのは数年に一本くらいしか作っていないんです。一番新しいもので「放課後ミッドナイト」なんですよ。その前はずいぶん昔で、大学の卒業研究作品です。
ab:前の会社では既に映画を作るということを考えていたのですか?
竹清:一応希望はしていましたが、いきなりは難しいですよね。もうちょっと自分たちの得意なデザイン寄りの映像を作る会社にしようと考えていました。いずれは自分たちのコンテンツをやりたいとは言っていたんですけれど。6、7年経ったころはありがたいことに、お仕事としてはそこそこ評価を頂けて安定してきたので、僕も他のメンバーも一本ずつ映像作品を作りました。「放課後ミッドナイト」はそのうちの一つだったんです。
ab:これまで監督が影響を受けた作品は?
竹清:色々ありますけど、とにかくスターウォーズがスタートなんですよ。公開当初は僕小学生だったので観てなかったんですけど、中学生の時に日本語版っていうのが公開されて、それ観た時に大ショックで。そこからドップリです。その頃はビデオとかないから、毎週映画館にスターウォーズ観に行ってましたよ。オタクか!っていう。ちょうど80年代はいい映画があったんです。ゴーストバスターズとか、グレムリンとか、バックトゥーザフューチャーとか。メッセージがどうっていうよりも、純粋に娯楽として楽しめる映画がいっぱいありました。今って割と泣ける作品みたいなものがメインだったりするじゃないですか。そうではなくて、もっとライトに笑えるとか、ドキドキするみたいなのがいっぱいある作品が作りたかったんですよね。今作も、もうごちゃごちゃでもいいから遊園地みたいな、サービス精神満載な作品を近頃見なくなったなぁ、と思って作ったんです。最近の作品だと“人間とは”とか“トラウマがどうだ”とか、深いテーマのものをよく見ます。もちろんそういう作品もいいんですけど、そうじゃないのもいっぱいあってその中から選べるっていうのが映画エンターテイメントにとって一番いいと思うんですよね。
ab:ゴーストバスターズやバック・トゥー・ザ・フューチャーあたりは今作の雰囲気に近い感じがします。
竹清:そうなんです。人体模型のキュンは科学者なんですけど、実は映画バックトゥーザフューチャーの大ファンだという裏設定があるんです。なので、本作を観ていると、ちょいちょいバックトゥーザフューチャーのネタが出てきます。知ってる人が見るとニヤっとする場面がちょこちょこあるはずですよ。
竹清:はい。僕は九州芸術工科大学(現:九州大学芸術工学部)出身なんですけど、映画が作りたくて東映に入ったんです。そのあと東映を辞めて神戸の大学で助手として勤務し、その後福岡に帰って来てKOO-KIというモーショングラフィックスの会社を友人と作りました。そこで色々経験を積んだあと、ようやく一本、という感じで本作ができました。これまでCMや番組のオープニングやイベントの映像などは作っていましたが、いわゆる作品というのは数年に一本くらいしか作っていないんです。一番新しいもので「放課後ミッドナイト」なんですよ。その前はずいぶん昔で、大学の卒業研究作品です。
ab:前の会社では既に映画を作るということを考えていたのですか?
竹清:一応希望はしていましたが、いきなりは難しいですよね。もうちょっと自分たちの得意なデザイン寄りの映像を作る会社にしようと考えていました。いずれは自分たちのコンテンツをやりたいとは言っていたんですけれど。6、7年経ったころはありがたいことに、お仕事としてはそこそこ評価を頂けて安定してきたので、僕も他のメンバーも一本ずつ映像作品を作りました。「放課後ミッドナイト」はそのうちの一つだったんです。
ab:これまで監督が影響を受けた作品は?
竹清:色々ありますけど、とにかくスターウォーズがスタートなんですよ。公開当初は僕小学生だったので観てなかったんですけど、中学生の時に日本語版っていうのが公開されて、それ観た時に大ショックで。そこからドップリです。その頃はビデオとかないから、毎週映画館にスターウォーズ観に行ってましたよ。オタクか!っていう。ちょうど80年代はいい映画があったんです。ゴーストバスターズとか、グレムリンとか、バックトゥーザフューチャーとか。メッセージがどうっていうよりも、純粋に娯楽として楽しめる映画がいっぱいありました。今って割と泣ける作品みたいなものがメインだったりするじゃないですか。そうではなくて、もっとライトに笑えるとか、ドキドキするみたいなのがいっぱいある作品が作りたかったんですよね。今作も、もうごちゃごちゃでもいいから遊園地みたいな、サービス精神満載な作品を近頃見なくなったなぁ、と思って作ったんです。最近の作品だと“人間とは”とか“トラウマがどうだ”とか、深いテーマのものをよく見ます。もちろんそういう作品もいいんですけど、そうじゃないのもいっぱいあってその中から選べるっていうのが映画エンターテイメントにとって一番いいと思うんですよね。
ab:ゴーストバスターズやバック・トゥー・ザ・フューチャーあたりは今作の雰囲気に近い感じがします。
竹清:そうなんです。人体模型のキュンは科学者なんですけど、実は映画バックトゥーザフューチャーの大ファンだという裏設定があるんです。なので、本作を観ていると、ちょいちょいバックトゥーザフューチャーのネタが出てきます。知ってる人が見るとニヤっとする場面がちょこちょこあるはずですよ。