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監督 吉浦康裕インタビュー(1/4)
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吉浦監督自身について
最初はCGで世界や空間や場所を作るっていうことに興味を持って、そこから始まったんです
asianbeat(以下、ab):アニメーション制作のきっかけを教えて下さい。
吉浦康裕監督(以下、吉浦):作り始めたのは20歳くらいからです。当時ちょうどコンピューターグラフィックスがゲームや映画で出だした頃だったんです。それで最初はCGというものに興味を持ちまして、CGの勉強ができる大学に入ったんです。それで作っていく中で次第にアニメーションのほうに目覚めていったという感じでした。
ab:元々お好きなアニメ作品や映画作品があってアニメーション監督を目指されたというよりは、CGで何か作ってみたいという部分が大きかったということでしょうか?
吉浦康裕監督(以下、吉浦):作り始めたのは20歳くらいからです。当時ちょうどコンピューターグラフィックスがゲームや映画で出だした頃だったんです。それで最初はCGというものに興味を持ちまして、CGの勉強ができる大学に入ったんです。それで作っていく中で次第にアニメーションのほうに目覚めていったという感じでした。
ab:元々お好きなアニメ作品や映画作品があってアニメーション監督を目指されたというよりは、CGで何か作ってみたいという部分が大きかったということでしょうか?

▲2001年制作、『キクマナ』より
吉浦:もちろん、映画やアニメなどの作品は好きなんですよ。高校生のときに演劇にはまっていて、ずっと芝居など見ていたんですけれども、それとは別にCGにも興味を持っていて。ちょっとマニアックな話になってしまうんですけれども、当時MYSTっていうCGを使ったゲームがあって、それが凄く好きで。CGで島を一個作ってその中を歩くっていうゲームなんですけれど、CGで描かれる世界観ってすごいなって思って。最初はCGで世界や空間や場所を作るっていうことに興味を持って、そこから始まったんですよ。そこに当然登場人物を出さないといけないんですけど、キャラクターに関してはCGで作られたキャラクターに感情移入できなかったんですよ。それならキャラクターは手で描いてしまおうということで、いわゆるセルアニメ、手描きアニメの手法をとってみたら凄くはまって。せっかくだったらここに物語があったら面白いだろうと、だんだんつくりながら物語のほうに近づいていった感じでした。最初はどっちかというと、いかにも映像アニメーションというか、セリフがなくて、見せたい映像を見せるようなアート系、実験系のアニメばかりつくっていましたね。
ab:自主制作をしていた当時は、どのような制作体制をとっていたのですか?全工程をすべて自分でという感じですか?
ab:自主制作をしていた当時は、どのような制作体制をとっていたのですか?全工程をすべて自分でという感じですか?
吉浦:大学生の時の自主制作ですから、映像に関しては終始一貫して全部1人でつくりました。音に関しては自分の専門外だったので、同じ大学の音響設計学科の友人に、音楽や効果音をお願いしましたけれど。たまたま自分の大学が音響だったり、映像だったり各分野のそれぞれ得意な人間が揃っている学校だったんですよ。
ab:声の演出もしていたのですか?
吉浦:声に関しては、私高校の時から演劇をずっとしていたので、地元の演劇仲間をつかまえたり、場合によっては自分で声を入れたりしていました。
ab:声の演出もしていたのですか?
吉浦:声に関しては、私高校の時から演劇をずっとしていたので、地元の演劇仲間をつかまえたり、場合によっては自分で声を入れたりしていました。

▲2005年制作、『ペイル・コクーン』より
ab:おお!そうなんですね!基本的には1人で、時に周りの人たちに協力してもらいながら制作をしていたんですね。個人で制作するときのメリットやデメリットはどういうところですか?
吉浦:自分は個人制作を好きでやっていたわけではないんです。たまたま大学に映像をつくるサークルや人間がいなくて、1人で作らざるを得なかったところはありますね。なので、集団制作に移行したときに感じるデメリットっていうのはあまりなかったんです。もうとにかく皆と一緒につくれることが嬉しかったです。デメリットとしては、確かに1人で神経を研ぎ澄ませてつくっていたものに比べて、他人の意見や感性が入ってくるっていうのは場合によってはマイナスなのかもしれないですね。ですが、自分はそういった他人のアイディア活かしてひとつにまとめるやりかたのほうが好きなので、そういうところをむしろマイナスに感じなかったんです。
吉浦:自分は個人制作を好きでやっていたわけではないんです。たまたま大学に映像をつくるサークルや人間がいなくて、1人で作らざるを得なかったところはありますね。なので、集団制作に移行したときに感じるデメリットっていうのはあまりなかったんです。もうとにかく皆と一緒につくれることが嬉しかったです。デメリットとしては、確かに1人で神経を研ぎ澄ませてつくっていたものに比べて、他人の意見や感性が入ってくるっていうのは場合によってはマイナスなのかもしれないですね。ですが、自分はそういった他人のアイディア活かしてひとつにまとめるやりかたのほうが好きなので、そういうところをむしろマイナスに感じなかったんです。
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