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特別インタビュー(2/5)

この作品の生みの親の一人、アニメーション制作会社サンライズの尾崎雅之氏にインタビューを敢行。アニメ制作に至る自身の経緯や『TIGER & BUNNY』誕生エピソード、この作品に対する想いなどを訊いてみた。
海外の人にも見てもらえる映像作品を作りたいなという気持ちが大きくなっていったことが、アニメ業界を目指したきっかけでした。
asianbeat(以下、ab):エグゼクティブプロデューサーとして、どのように作品に関わっていますか?
尾崎雅之氏(以下、尾崎):プロデューサーと名前のつく人間は、サンライズからは2名います。僕と、もう一人は映像や音楽など制作に関わっている田村というプロデューサーがいますが、僕はプロジェクト全体の統括や企画開発に携わっていて、制作面で関わっているのはシナリオ作りまでですね。僕自身は現場で作っているわけではなくて、ビジネス面とか作品の根っこを構築しながら現場をサポートする役割です。あとはプロモーションですね。一人でも多くの人に知ってもらうために色んなところに出向いてお話をさせていただいていますが、注目されるべきは制作現場のプロデューサーをはじめとする現場スタッフなんです。毎日毎日汗水たらして骨身を削りながら昼夜関係なく頑張ってくれているので。
尾崎雅之氏(以下、尾崎):プロデューサーと名前のつく人間は、サンライズからは2名います。僕と、もう一人は映像や音楽など制作に関わっている田村というプロデューサーがいますが、僕はプロジェクト全体の統括や企画開発に携わっていて、制作面で関わっているのはシナリオ作りまでですね。僕自身は現場で作っているわけではなくて、ビジネス面とか作品の根っこを構築しながら現場をサポートする役割です。あとはプロモーションですね。一人でも多くの人に知ってもらうために色んなところに出向いてお話をさせていただいていますが、注目されるべきは制作現場のプロデューサーをはじめとする現場スタッフなんです。毎日毎日汗水たらして骨身を削りながら昼夜関係なく頑張ってくれているので。

ab:アニメ業界を目指したきっかけは?
尾崎:約9年前にサンライズに入社する以前は、映画の配給会社でハリウッド映画の買い付けやプロモーションをしていました。海外の人たちと話をするなかで、日本のコンテンツ産業のなかではアニメーションが国境を超えやすいのでは、とその頃から感じていました。昔から抱いていた海外の人にも見てもらえる映像作品を作りたいなという気持ちが大きくなっていったことが、アニメ業界を目指したきっかけでした。元々ガンダムをはじめとしてアニメは大好きだったし、映像の作り手になりたいということもありましたね。サンライズでは、最初は企画営業という、どういう作品をつくるかという方向性を固めて、ビジネス的に成立させる業務をずっとやっていました。途中から、より作品に関われるプロデューサーという業務をさせてもらって今に至るという流れです。実際アニメを製作していて、自身も定期的に海外のアニメイベントに参加するんですけど、日本のアニメ、マンガは世界中で好きな人がたくさんいらっしゃるので、嬉しいですね。
尾崎:約9年前にサンライズに入社する以前は、映画の配給会社でハリウッド映画の買い付けやプロモーションをしていました。海外の人たちと話をするなかで、日本のコンテンツ産業のなかではアニメーションが国境を超えやすいのでは、とその頃から感じていました。昔から抱いていた海外の人にも見てもらえる映像作品を作りたいなという気持ちが大きくなっていったことが、アニメ業界を目指したきっかけでした。元々ガンダムをはじめとしてアニメは大好きだったし、映像の作り手になりたいということもありましたね。サンライズでは、最初は企画営業という、どういう作品をつくるかという方向性を固めて、ビジネス的に成立させる業務をずっとやっていました。途中から、より作品に関われるプロデューサーという業務をさせてもらって今に至るという流れです。実際アニメを製作していて、自身も定期的に海外のアニメイベントに参加するんですけど、日本のアニメ、マンガは世界中で好きな人がたくさんいらっしゃるので、嬉しいですね。
ab:国内外での人気を肌で感じることはありますか?
尾崎:今回の『TIGER & BUNNY』のプロモーションでこの1年半世界各地を回りましたけど、本当に生の反応を返してくれますし、コスプレイヤーの方々もそれぞれのキャラクターの格好をして迎えてくださるので、熱はリアルに感じますね。
ab:『TIGER & BUNNY』のコスプレは最近ではどのアニメ、コスプレのイベントに行っても見かけます。
尾崎:ありがたいですよね。それはキャラクターに共感してくれているからだろうし、キャラクターの格好をしてなりきりたいっていう思いがよく伝わってくるので、嬉しいです。
ab:これまで手がけた作品で印象に残っているものは何ですか?
尾崎:2つあって、『ケロロ軍曹』と『かいけつゾロリ』です。初めてプロデューサーを名乗らせてもらったのが、TVシリーズでは『ケロロ軍曹』、映画作品では『かいけつゾロリ』なんですよ。サンライズに入って初めて関わらせてもらったという意味では『劇場版 Zガンダム』も印象に残っていますね。あとは『TIGER & BUNNY』もアニメオリジナルの作品で、それまで自分が対象にしてなかった20代30代以上の大人層をターゲットにしていたので、非常に印象深いです。
尾崎:今回の『TIGER & BUNNY』のプロモーションでこの1年半世界各地を回りましたけど、本当に生の反応を返してくれますし、コスプレイヤーの方々もそれぞれのキャラクターの格好をして迎えてくださるので、熱はリアルに感じますね。
ab:『TIGER & BUNNY』のコスプレは最近ではどのアニメ、コスプレのイベントに行っても見かけます。
尾崎:ありがたいですよね。それはキャラクターに共感してくれているからだろうし、キャラクターの格好をしてなりきりたいっていう思いがよく伝わってくるので、嬉しいです。
ab:これまで手がけた作品で印象に残っているものは何ですか?
尾崎:2つあって、『ケロロ軍曹』と『かいけつゾロリ』です。初めてプロデューサーを名乗らせてもらったのが、TVシリーズでは『ケロロ軍曹』、映画作品では『かいけつゾロリ』なんですよ。サンライズに入って初めて関わらせてもらったという意味では『劇場版 Zガンダム』も印象に残っていますね。あとは『TIGER & BUNNY』もアニメオリジナルの作品で、それまで自分が対象にしてなかった20代30代以上の大人層をターゲットにしていたので、非常に印象深いです。
ab:『TIGER & BUNNY』に関しては、アニメを普段見ない層へのアプローチがあったと思うのですが、例えば企業ロゴを作品中に使用するに至った経緯は?
尾崎:ヒーローが主人公のアニメーションを作るといった時に、何か仕掛けがないと普段アニメを見ない方へのアプローチは難しいでしょう。フックになるものの一つとして、作品中のヒーローが実在の企業ロゴを背負って戦うという設定は、耳目を惹くだろうというのはありました。クリエイティブ的には、より主人公や他のキャラクターに一般の視聴者が感情移入しやすい仕掛けになればいいなと思っていました。かつ、シュテルンビルトという街に実際にいるような地続き感を出したかったというのもあります。あとは、キャラクターと企業のイメージがマッチしていた点と、ヒーローTVという設定面における必然性があった点が良かったのだと思います。クリエイティブの部分と仕掛けの部分とのバランスが絶妙だったのでしょう。取って付けたように※プロダクトプレイスメントがあるわけではなくて、作品の世界観やキャラクターと企業ロゴの間に親和性があったからこそ、『TIGER & BUNNY』の場合は好意的に受け止められた気はします。実際の各スポンサーロゴが作品のストーリーと直接絡んでいるわけではないのですが、ヒーローがスポンサーを背負ってヒーローTVという世界観の中で活躍するというあの仕掛けとマッチはしていますからね。
ab:ヒーローが主人公のアニメーションを作るという話が少し出てきましたが、なぜヒーローものの作品を作ることになったのでしょうか?
尾崎:TVシリーズのさとうけいいち監督のヒーローに対する思いですね。等身大の人間くさいヒーローが描きたいという話でした。僕達プロデューサーは、それを成立させるために、それを人に届けるために、どういうギミックを加えてどういう世界観にすればいいかというのを考える役割を担いました。僕自身ももう田村プロデューサーも同世代で、ヒーローがもともと好きという共通の土壌があった上でのものづくりだったので、監督の思いに共感して、ブレることはなかったですね。
※プロダクトプレイスメント:広告手法の一つで、映画やテレビドラマの劇中において、役者に特定の企業ロゴや商品を絡ませる方法。
尾崎:ヒーローが主人公のアニメーションを作るといった時に、何か仕掛けがないと普段アニメを見ない方へのアプローチは難しいでしょう。フックになるものの一つとして、作品中のヒーローが実在の企業ロゴを背負って戦うという設定は、耳目を惹くだろうというのはありました。クリエイティブ的には、より主人公や他のキャラクターに一般の視聴者が感情移入しやすい仕掛けになればいいなと思っていました。かつ、シュテルンビルトという街に実際にいるような地続き感を出したかったというのもあります。あとは、キャラクターと企業のイメージがマッチしていた点と、ヒーローTVという設定面における必然性があった点が良かったのだと思います。クリエイティブの部分と仕掛けの部分とのバランスが絶妙だったのでしょう。取って付けたように※プロダクトプレイスメントがあるわけではなくて、作品の世界観やキャラクターと企業ロゴの間に親和性があったからこそ、『TIGER & BUNNY』の場合は好意的に受け止められた気はします。実際の各スポンサーロゴが作品のストーリーと直接絡んでいるわけではないのですが、ヒーローがスポンサーを背負ってヒーローTVという世界観の中で活躍するというあの仕掛けとマッチはしていますからね。
ab:ヒーローが主人公のアニメーションを作るという話が少し出てきましたが、なぜヒーローものの作品を作ることになったのでしょうか?
尾崎:TVシリーズのさとうけいいち監督のヒーローに対する思いですね。等身大の人間くさいヒーローが描きたいという話でした。僕達プロデューサーは、それを成立させるために、それを人に届けるために、どういうギミックを加えてどういう世界観にすればいいかというのを考える役割を担いました。僕自身ももう田村プロデューサーも同世代で、ヒーローがもともと好きという共通の土壌があった上でのものづくりだったので、監督の思いに共感して、ブレることはなかったですね。
※プロダクトプレイスメント:広告手法の一つで、映画やテレビドラマの劇中において、役者に特定の企業ロゴや商品を絡ませる方法。