ab：今まさにテレビとネットの影響のバランスが大きく変動して、その狭間で生まれたのがハイパーメディアフリーターの黒田さんだと思うのですが…

黒田：なんでこんな事になっちゃったんだろうって自分でも思います。時代が少しでも前後してたら絶対に今の状況はなかったと思います。もし2年前とかに引退してたら絶対「あの人は今」みたいな番組に出てたと思う（笑）

ab：今の若い世代に感じる事は？

黒田：受け身の人が多いからもう少し能動的になってもいいんじゃないかな。やりたい事とかできる事が出てきた時にためらわずにやってほしいなと思う。間違った事を言ったことがない人は絶対に正しいことも言えないと思うから。失敗しても負けてもいい。むしろそういう経験をする事で勝てる方法が分かってくるはず。僕はそうして一歩前に出てみたらすごく楽しかったです。

ab：アジアにおける日本について思う事は？

黒田：今までは日本がアジアの中でリーダーシップを取ってきたと思うけど、今はそれも崩れ始めている。僕はそれはいいことだと思ってます。日本だけで考えると１人当たりの総生産をどれだけ上げても結局は1億5千万人分。日本がお金の稼ぎ方のノウハウを教えたらアジア全体の生産力って飛躍的にあがると思うんです。そうやって手を取り合って才能やアイデアをシェアしていけたらいい。でもパクるのはよくないので「これ貸～して！」「教えて！」って言えばいいんですよ。その代わりちょっと何か頂戴ねとか。皆が納得する形で協力できれば、アジアももう一歩先に進めると思う。

ab：アジアに向けてメッセージを

黒田：あの国が作ったからこれはおもしろい、あの国だからおもしろくないみたいな言い方をなくして、色んな物を偏見なく見ていけるようになるといいなと思います。