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第51回 世界のファンが、いかに日本のアイドルを支え続けてきたか。タイの若者たちと
本連載は海外にも多数の読者がいて、書き手として嬉しいかぎりである。海外からのアクセス数が多い国には、インドネシアやシンガポールのようにプライベートでも訪問したことがない国、イギリスやカナダのように文化外交活動未訪問の国も多く、驚かされる。アイドルやビジュアル系のアーティストたちが、自分が行ったことのない国にファンがいるのが不思議だったと口々に私に語る気持ちに近いだろう。でも、いつか必ず縁ができると信じている。どうかそれまで本連載を読み続けていてほしいと思う。私の文章が日本と世界をつなぐ扉のひとつになれるよう、これからも書き手としてがんばります。

さて、本連載でとても読者の多い国のひとつにタイがある。前々回、前回とタイでのBerryz工房の活躍について、メンバーへのインタビューを交えて書いてきたが、今回はファン側にスポットを当てる。
4月バンコクを訪問した際、熱烈な菅谷梨沙子(Berryz工房)ファンであるモーさんの家に、タイのファンたち何人かに、自慢のコレクションを持ち寄って集まってもらった。
まずは、写真をご覧いただきたい。この1枚だけで、いかに彼らがBerryz工房やハロー!プロジェクトを支えているかわかるだろう。
4月バンコクを訪問した際、熱烈な菅谷梨沙子(Berryz工房)ファンであるモーさんの家に、タイのファンたち何人かに、自慢のコレクションを持ち寄って集まってもらった。
まずは、写真をご覧いただきたい。この1枚だけで、いかに彼らがBerryz工房やハロー!プロジェクトを支えているかわかるだろう。



お互いのグッズを嬉しそうに見せあい、語りあう彼らを見ているだけでこちらも幸せな気持ちになっている。彼らは年齢や職業もバラバラだ。だが、彼らは日本のアイドルを愛する気持ちで強く結ばれている。そして、その気持ちをそのまま日本という国自体に向けてくれている。どうしてそんなに日本を愛してくれるの?とこちらが思わず不思議に思ってしまうほどだ。
「日本のアニメやマンガや音楽のファンは、アニメやマンガや音楽が好きなのであって、それで日本を好きになってくれるわけではない。だから、日本の文化外交戦略においては伝統文化こそが大事なのだ」
これが、私が2008年、アニメ文化外交を提唱し始めたころの根強い「官」の考え方だった。それがいかに間違った考え方であるかを、有識者会議の場でもたびたび主張させてもらった。伝統芸能とポップカルチャーの普及は二律背反するものではないし、そもそも文化は文化であって、あちらことらと外交において線をひくものではないのである。
「日本のアニメやマンガや音楽のファンは、アニメやマンガや音楽が好きなのであって、それで日本を好きになってくれるわけではない。だから、日本の文化外交戦略においては伝統文化こそが大事なのだ」
これが、私が2008年、アニメ文化外交を提唱し始めたころの根強い「官」の考え方だった。それがいかに間違った考え方であるかを、有識者会議の場でもたびたび主張させてもらった。伝統芸能とポップカルチャーの普及は二律背反するものではないし、そもそも文化は文化であって、あちらことらと外交において線をひくものではないのである。

アニメやマンガは間違いなく、日本という国を世界にPRする最大の大使となった。日本食から伝統文化まで、さらには日本という国自体まで、その大きな入り口がアニメやマンガだったわけである。
世界の若者は、日本のようなアイドルは自分の国にはいないと主張する。ライブではプロフェッショナルなのに、ファンへの目線はいつも等身大で温かく、ブログで私生活も見せてくれると彼らは語る。アイドルが日本人自身の宣伝塔にもなっているのだ。ファンへの心遣いは、おもてなしといった日本人の美徳にも通じるところがあるだろう。そんな日本のアイドルを愛してやまない世界のファンたちは、Facebookなどのツールで、つねに日本のよさを発信してくれている。彼らは日本にとって大切な宝物のような存在と言えるだろう。今回集まってくれたタイのファンには、ネットさんや後で合流してくれたオーさんのように13年間も日本のアイドルを支え続けてくれたファンもいる。きっかけはモーニング娘。だ。
世界の若者は、日本のようなアイドルは自分の国にはいないと主張する。ライブではプロフェッショナルなのに、ファンへの目線はいつも等身大で温かく、ブログで私生活も見せてくれると彼らは語る。アイドルが日本人自身の宣伝塔にもなっているのだ。ファンへの心遣いは、おもてなしといった日本人の美徳にも通じるところがあるだろう。そんな日本のアイドルを愛してやまない世界のファンたちは、Facebookなどのツールで、つねに日本のよさを発信してくれている。彼らは日本にとって大切な宝物のような存在と言えるだろう。今回集まってくれたタイのファンには、ネットさんや後で合流してくれたオーさんのように13年間も日本のアイドルを支え続けてくれたファンもいる。きっかけはモーニング娘。だ。





私がアイドルを自分に関係ないと思っていた、いわば偏見を持ってアイドルを見ていたはるか昔から、彼らは日本のアイドルを見守り続けていてくれたのだ。彼らはしばしば、日本にも来ている。Berryz工房やハロー!プロジェクトのライブやイベントに参加するためだ。田中れいなの卒業公演となる、5月21日のモーニング娘。の武道館ライブを観にくるタイのファンも多い。日本人として、感謝以外の言葉が思いつかない。彼らとは、アイドルを通して、世界をもっとつないでいこうと、約束もした。それは小さな一歩だが、お互い理解し合うことの難しさを日々痛感する世界の、とても大きな希望だと思うのだ。
この輪を大きくしていくこと。それは、国と国が理解し合うための文化外交活動そのものなのだ。
この輪を大きくしていくこと。それは、国と国が理解し合うための文化外交活動そのものなのだ。

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執筆者:櫻井孝昌氏プロフィール

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※次回は、新海誠監督へのインタビュー
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