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櫻井孝昌(Takamasa Sakurai) J POP CULTURE見聞録

第29回 日本がてんこ盛り!「OTAKON」はかなりお薦めの海外イベント

「どの海外日本イベントを観にいけばよいですか?」

文化外交を始めてから4年あまり、こんな質問をされる機会がとても多くなった。
タイミングと予算が許すのであれば、どの国、都市のものでもかまわないので、できるだけ早いタイミングで観たほうがよいですよ、が答えなのだが、あまり先にならいのであれば7月末開催、ボルチモアの「OTAKON」はかなりお薦めだ。
2011年で18回めの開催となる「OTAKON」は世界に数あるアニメイベントのなかでもかなりの老舗となる。
1994年に開催されたときは来場者が350名だったというOTAKONも、いまでは来場者が3万2,000人、ボランティアスタッフだけで700名のビッグイベントに成長した。会場以外でお金が落ちる地元への経済効果は3日間で1,500万ドルという話だ。
OTAKON
▲物販スペースに入場するための長い行列
パリのジャパン・エキスポやローマのROMICSといった10万人以上集まるイベントに比べると数のうえでは少ないように感じるかもしれないが、アメリカでは春から秋にかけて、ほとんど毎週のように日本ポップカルチャー紹介イベントが開催されているなかでのこの数字はかなりの驚愕である。
海外イベントでチェックすべきものもほとんどすべてが「OTAKON」では完璧に網羅されていることも、「OTAKON」をお薦めする大きな理由だ。
日本からのゲスト陣、アニメの上映、コスプレイヤーの数、物販の規模、サイン会、ライブやDJイベント、カワイイ文化の浸透……「OTAKON」に行けば、それらすべてを体感することができるといってもよい。
OTAKON
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今年も昨年同様、コスプレ率は約8割といったところだった。コスプレ専門イベント以外でこれに匹敵するコスプレ率のイベントは、私が観てきた限りでは上海の同人イベントCOMICUPぐらいだった。COMICUPは中国のオンラインゲームのコスプレも多いので、日本アニメというくくりでは、オタコンが断トツナンバー1のコスプレ度だ。今年の「OTAKON」でもっとも多いコスプレは「黒執事」だった気がする。
BABY,THE STARS SHINE BRIGHTのファッションショーが開催されることもあり、ロリータの数も昨年以上に増えていた。カワイイ文化の浸透も、ここではパリ並みになってきている。
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▲筆者のパネル。昨年も来てくれた観客もたくさんいた。
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▲筆者のサイン会。
アニメは、「劇場版鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星」の上映がメインイベント。3~4,000人ぐらいの観客だったのではないだろうか。「もう席はありません!!」会場の外ではスタッフが叫んでいた。エドワードやマスタング、アームストロングといったキャラが最初に登場するシーンでは会場から黄色い声や歓声が沸き起こるのも、まさにアメリカのフェスといった感じだった。
私のパネル(講演)にも会場の座席がいっぱいとなる300名ほどの人が来てくれた。アメリカでは初の単独開催となるサイン会にもたくさん並んでもらい、感謝である。
OTAKON
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ニューヨークやワシントン、フィラデルフィアといった周辺都市からもたくさんの人が集まるオタクの祭典「OTAKON」。何よりも嬉しい話は、「OTAKON」開催中犯罪率が激減することだという。
こんな素敵なイベントをマニアだけのものと切り捨てている人がいるとしたら、こんなもったいないことはないのではないだろうか。
そして、こうしたイベントで何よりも大事なのは、参加する自分自身がまず思いっきり楽しむことだと思う。
「OTAKON」はそんなことを教えてくれるイベントでもあるのだ。
OTAKON
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▲来場者におけるコスプレイヤーは8割ほど。相当な高さだ。
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毎週水曜日更新!
※次回は、8月頭、名古屋で開催された世界コスプレサミットのレポート。海外の予選会で出会ってきたコスプレイヤーとの感動の再会も!

執筆者:櫻井孝昌氏プロフィール 

櫻井孝昌作家、ジャーナリスト、事業企画・イベントプロデュース等の仕事とならび、2012年7月現在世界23カ国100都市以上で講演やイベント企画、ファッションショーといった「ポップカルチャー文化外交」活動を実施中。外務省委嘱のカワイイ大使プロデューサー、アニメ文化外交に関する有識者会議委員等も歴任。著書(発売順)に『アニメ文化外交』(ちくま新書)『世界カワイイ革命』(PHP新書)『日本はアニメで再興する』(アスキー新書)『ガラパゴス化のススメ』(講談社)『「捨てる」で仕事はうまくいく』(ダイヤモンド社)がある。
ツイッターでも海外情報発信中 http://twitter.com/sakuraitakamasa/

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