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第41回 モスクワに現れた「モーニング娘。」応援団がのぞむこと
海外の日本ファンが待ち望んでいるものに、アイドルのライブがある。
だが、ビジュアル系やアニソンといった海外で支持の熱いジャンルのアーティストと比較して、日本のアイドルのライブはなかなか実現されていないのが現実だ。
現在、世界のアイドルシーンで圧倒的なパワーを持っているのは、少女時代をはじめとするK-POPの男女アイドルたちだ。
日本にいると、彼らが日本に攻勢をかけているように見えるかもしれないが、日本以外の国でこの状況を見てみると、様子は異なる。K-POPは世界を見ているのだ。
K-POPの世界への急激な進出を見つつも、海外を周りながら、日本アイドルの潜在的な力を強く感じてきた。
日本のアイドルは世界に進出できるし、世界に攻めていくべきである。これが私の世界20カ国を周ったうえでの結論だ。
このことに関しては、本連載36回で、モーニング娘。を卒業した直後の高橋愛にもインタビューしたので、ぜひ読んでいただきたい。
だが、ビジュアル系やアニソンといった海外で支持の熱いジャンルのアーティストと比較して、日本のアイドルのライブはなかなか実現されていないのが現実だ。
現在、世界のアイドルシーンで圧倒的なパワーを持っているのは、少女時代をはじめとするK-POPの男女アイドルたちだ。
日本にいると、彼らが日本に攻勢をかけているように見えるかもしれないが、日本以外の国でこの状況を見てみると、様子は異なる。K-POPは世界を見ているのだ。
K-POPの世界への急激な進出を見つつも、海外を周りながら、日本アイドルの潜在的な力を強く感じてきた。
日本のアイドルは世界に進出できるし、世界に攻めていくべきである。これが私の世界20カ国を周ったうえでの結論だ。
このことに関しては、本連載36回で、モーニング娘。を卒業した直後の高橋愛にもインタビューしたので、ぜひ読んでいただきたい。

先週の本連載からお伝えしている、私自身が出演&コンテンツプロデュースで2009年の1回目から関わっている、2011年11月モスクワで開催された第3回「J FEST」。
ファッション、アニメ、音楽など日本現代文化を総合的に発信していく本イベントで、今年は、モーニング娘。のフィルムライブを実施した。
連日500名を超える観客が集まったが、モスクワの「モーニング娘。」応援団がサイリウム片手にまさに応援にやってきた。
スクリーンに向かって、要所要所でメンバーの名前を叫びながらサイリウムを振る彼らの姿を微笑ましく思うのと同時に、リアルなライブを見せてあげたいなと改めて思っていた。
日本には数え切れないほどのアイドルがいる。日本人には当たり前の存在なアイドルだが、海外ではけっして当たり前でない。
ファッション、アニメ、音楽など日本現代文化を総合的に発信していく本イベントで、今年は、モーニング娘。のフィルムライブを実施した。
連日500名を超える観客が集まったが、モスクワの「モーニング娘。」応援団がサイリウム片手にまさに応援にやってきた。
スクリーンに向かって、要所要所でメンバーの名前を叫びながらサイリウムを振る彼らの姿を微笑ましく思うのと同時に、リアルなライブを見せてあげたいなと改めて思っていた。
日本には数え切れないほどのアイドルがいる。日本人には当たり前の存在なアイドルだが、海外ではけっして当たり前でない。

アニメ、カワイイ。このふたつは、現在の世界を「メイド・イン・ジャパン」をもっとも強く認識させる2大キーワードと言ってよいが、日本のアイドルは「カワイイ」のど真ん中に入ってくる存在だ。
「日本のアイドルは、ブログで私生活を積極的に公開したりするのがすごい」
アメリカで出会った日本のアイドルファンの女子はこう話した。
ファッション誌の読者モデルのように、けっして遠い存在ではない日本のアイドル。だが、モーニング娘。に代表されるように、ライブのクオリティは驚くほど高い。この日本では当たり前だが、世界では当たり前でない要素こそ、世界が日本に感じるオリジナリティなのだ。
文化外交活動でしばしば私が訪れる中国。そこで出会う数多くの若者に、K-POPアイドルの中国での人気の理由は何?と質問したときに、もっとも多い回答は「来るから」だ。
韓国のアイドルは、アジア各国にライブ、メディア出演等で頻繁に訪れている。いっぽう日本のアイドルは、一回の訪問さえニュースになってしまうことが多い。
この決定的な差こそ、日本と韓国のアイドルシーンに世界で水を空けてしまった大きなポイントであると私は考えている。
日本アイドルの海外進出問題はいまやアイドルだけの問題ではない。
国や産業界全体で、日本のイメージをあげていくアイドルをいかに海外に持っていくかを議論する段階は待ったなしなのだ。
モスクワの熱い「モーニング娘。」応援団たちの姿は、まさにそのことを教えてくれるのだ。
「日本のアイドルは、ブログで私生活を積極的に公開したりするのがすごい」
アメリカで出会った日本のアイドルファンの女子はこう話した。
ファッション誌の読者モデルのように、けっして遠い存在ではない日本のアイドル。だが、モーニング娘。に代表されるように、ライブのクオリティは驚くほど高い。この日本では当たり前だが、世界では当たり前でない要素こそ、世界が日本に感じるオリジナリティなのだ。
文化外交活動でしばしば私が訪れる中国。そこで出会う数多くの若者に、K-POPアイドルの中国での人気の理由は何?と質問したときに、もっとも多い回答は「来るから」だ。
韓国のアイドルは、アジア各国にライブ、メディア出演等で頻繁に訪れている。いっぽう日本のアイドルは、一回の訪問さえニュースになってしまうことが多い。
この決定的な差こそ、日本と韓国のアイドルシーンに世界で水を空けてしまった大きなポイントであると私は考えている。
日本アイドルの海外進出問題はいまやアイドルだけの問題ではない。
国や産業界全体で、日本のイメージをあげていくアイドルをいかに海外に持っていくかを議論する段階は待ったなしなのだ。
モスクワの熱い「モーニング娘。」応援団たちの姿は、まさにそのことを教えてくれるのだ。
▲団長の大学院生は、ハロー!プロジェクトのムックや、モーニング娘。の道重さゆみが帯を書いてくれた拙著「世界カワイイ革命」をネットで購入してくれていた。毎週水曜日更新!
※次回は、モスクワにもついにオープン。いまや日本文化を代表するメイド喫茶のメイドたちからJ CULTUREを見ていく。
※次回は、モスクワにもついにオープン。いまや日本文化を代表するメイド喫茶のメイドたちからJ CULTUREを見ていく。
執筆者:櫻井孝昌氏プロフィール
作家、ジャーナリスト、事業企画・イベントプロデュース等の仕事とならび、2012年7月現在世界23カ国100都市以上で講演やイベント企画、ファッションショーといった「ポップカルチャー文化外交」活動を実施中。外務省委嘱のカワイイ大使プロデューサー、アニメ文化外交に関する有識者会議委員等も歴任。著書(発売順)に『アニメ文化外交』(ちくま新書)『世界カワイイ革命』(PHP新書)『日本はアニメで再興する』(アスキー新書)『ガラパゴス化のススメ』(講談社)『「捨てる」で仕事はうまくいく』(ダイヤモンド社)がある。ツイッターでも海外情報発信中 http://twitter.com/sakuraitakamasa/
新型コロナウイルス感染症対策が各地で実施されています。イベント・店舗の運営状況は公式サイト等でご確認ください。
















