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第46回 モスクワっこの心をライブでつかみとった、桃井はるこの想い
日本現代文化を愛してくれるロシアっこたちが13,000人集まった、2011年11月の「J FEST」に関しては、さまざまな角度から本連載でも紹介してきた。
関係者、観客全員で毎年大切に育ててきた「J FEST」。3回目の開催となる昨年、感動的だったシーンに、桃井はるこのライブがある。
桃井はるこさんの海外のファンの多さ、熱さはメキシコですでに私も体験済みだったのだが、今回の「J FEST」でのライブは、それとはまた質の違う感動を与えてくれた。
関係者、観客全員で毎年大切に育ててきた「J FEST」。3回目の開催となる昨年、感動的だったシーンに、桃井はるこのライブがある。
桃井はるこさんの海外のファンの多さ、熱さはメキシコですでに私も体験済みだったのだが、今回の「J FEST」でのライブは、それとはまた質の違う感動を与えてくれた。
「モスクワでライブをすることになり、さすがに身がまえました。というのも、私の周りにモスクワに行ったことがある歌手の方がいなかったんです。どうなるか想像もつきませんでした。私がロシアと聞いてイメージするのは、テトリスとかチェブラーシカ、マトリョーシカといった程度でしたから」
秋葉原でインタビューしながら、2年前の自分のことを思いだしていた。1回目の「J FEST」のエンディングで、感動で泣きそうになった自分と、その日までロシアの若者たちの日本への愛をまったく知らずにいた自分だ。
「モスクワのみなさんの日本への熱量がすごかったですね。たとえば、ロリータファッションの女子たちの完成度の高さとか」
ロリータファッション愛好家、コスプレイヤー、アニメファン、アイドルファン……。微妙に指向は違えど、それを創り出した日本への愛と敬意を持ってくれているモスクワっこたち。彼らにとっても、「J FSET」は特別な場所なのだ。
「J FEST」会場のステージ。私の講演会に続いてライブが始まった。今回ばかりは私も一観客として、モスクワのみなさんとステージを楽しませてもらうことにした。
秋葉原でインタビューしながら、2年前の自分のことを思いだしていた。1回目の「J FEST」のエンディングで、感動で泣きそうになった自分と、その日までロシアの若者たちの日本への愛をまったく知らずにいた自分だ。
「モスクワのみなさんの日本への熱量がすごかったですね。たとえば、ロリータファッションの女子たちの完成度の高さとか」
ロリータファッション愛好家、コスプレイヤー、アニメファン、アイドルファン……。微妙に指向は違えど、それを創り出した日本への愛と敬意を持ってくれているモスクワっこたち。彼らにとっても、「J FSET」は特別な場所なのだ。
「J FEST」会場のステージ。私の講演会に続いてライブが始まった。今回ばかりは私も一観客として、モスクワのみなさんとステージを楽しませてもらうことにした。

メキシコでのライブと違い、モスクワのライブは、700名超の観客のほとんどがこの段階で、桃井はるこさんのことを知らない。
それが1曲終わるごとに、桃井はるこさんの歌が観客の心をつかんでいくのは、手に取るように明らかだった。
立ちあがって応援する人が次第に増えていく。
最前列で、本連載でも紹介したモスクワにオープンしたメイド喫茶でアルバイトをしているカワイすぎるメイド、キラさんがメイド服で熱狂している姿が印象的だった。
まさに右肩上がりでステージと観客席の一体感は上昇していった。終盤は、総立ち。携帯電話の明りをサイリウムのように振っての応援となった。
それが1曲終わるごとに、桃井はるこさんの歌が観客の心をつかんでいくのは、手に取るように明らかだった。
立ちあがって応援する人が次第に増えていく。
最前列で、本連載でも紹介したモスクワにオープンしたメイド喫茶でアルバイトをしているカワイすぎるメイド、キラさんがメイド服で熱狂している姿が印象的だった。
まさに右肩上がりでステージと観客席の一体感は上昇していった。終盤は、総立ち。携帯電話の明りをサイリウムのように振っての応援となった。
モスクワ「J FEST」でのライブ。700名超の観衆が、桃井はるこワールドに燃え上がった。



「どんなふうになるんだろうと、本当に純粋に思っていました。それがみなさん、最後は立ちあがってくださって。素晴らしい思い出です」
それは桃井はるこにとっても、観客にとっても、私にとっても、一生忘れることができない大切な宝物のような時間だった。
「観てくださった方のしおりになるようなライブがしたいと、いつも思っています。それをモスクワでも実現することができました。音楽は言葉も国境も超える。あの共有感があったのとなかったのでは、きっと何かが違うはずです」
帰国後の私のところに、ロシア人の友人から、いかに彼女のライブが彼らの心をつかんだかの熱いメールが届いた。
この日、あの現場にいたすべての人が共有できた想いは、きっと次につながっていくと、私は信じている。
それは桃井はるこにとっても、観客にとっても、私にとっても、一生忘れることができない大切な宝物のような時間だった。
「観てくださった方のしおりになるようなライブがしたいと、いつも思っています。それをモスクワでも実現することができました。音楽は言葉も国境も超える。あの共有感があったのとなかったのでは、きっと何かが違うはずです」
帰国後の私のところに、ロシア人の友人から、いかに彼女のライブが彼らの心をつかんだかの熱いメールが届いた。
この日、あの現場にいたすべての人が共有できた想いは、きっと次につながっていくと、私は信じている。

執筆者:櫻井孝昌氏プロフィール

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※次回はモーニング娘。卒業直後のインタビュー以来となる高橋愛が登場。帝国劇場での初舞台のことなどをインタビュー。
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