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第2回 アーバンギャルド 松永天馬 〜 男子、ピンクを着るべし 〜

積極的にピンクを推しているのです。
「女の子だからってピンクが好きだとでも思ってんでしょ。ふざけんなっつーの。なんでもかんでもピンク色にしとけば女が買うとでも思ってんでしょ。大間違いだっつーの」的な言説、俗にいう「ダサピンク現象」に対する議論がネット上で沸き起こってから久しい。この仮説によれば、男性(オッサン?)を主軸に展開されてきたこの国の資本主義社会において、女性消費者はピンクを押しつけられ、女性対象の商品=ピンクにしとけばいい、という先入観を持たれがちだと言うのだ。ごもっとも! 生理用品、美容品、コスメなど、女性用ということであれば自動的にピンク色、みたいな傾向はなきにしもあらず。実際街を歩いている女性がピンクのものを身につけているかというと必ずしもそうでなく、むしろ男性よりもファッションのバリエーションが豊富であるにもかかわらず、未だに「女の子はピンク」的な風潮ってまかり通っているかもしれない。
でもそれって逆にいうと男性も不自由なんすよ、逆にピンクのものを身につけにくいから。ていうか身につけたくてもあんまり売ってない。黒い細身のスーツの差し色にピンクとか、すごくオシャレだと思うんだけどなあ。たけしがCMで乗ってたピンクのクラウン、すごくかっこよかったけどなあ。
かくいう自分(オトコっす)の話をすると、気がつくとピンクの小物なんかをよく集めてしまいがちです。イヤフォン、ペン、ネクタイなどとかから始まって、クッション、アイロン、セーターなんかもありますね。これらを人に見せると「女子かよ!」などともツッコまれてしまいがちなのですが、何をおっしゃる、わたくしは男子たるものの嗜みとして、積極的にピンクを推しているのです。

▲部屋にあるピンクの私物を寄せ集めてみました。
思うに、ダサピンク現象の根幹にあるのは記号なんですよ。女=ピンクっていう記号。もう少しつきつめるとピンク=KAWAII、あたりまでつながってくるわけですが、僕はこの固定観念にもノンを唱えたいですね。かっこいいピンクや男らしいピンクもあっていいじゃないかと。そしてまたダサピンク問題は女性がどうこうでなく、むしろ男性がピンクに対して自由になることで和解に近づく気がします。
日本人はピンクというとエロティックな事物も連想しがちですけど、国によってエロい色は違うって言うし(フランスはブルーが、そして中国はなんとイエローがエロティックな色だって聞いたことありますね)おそらくダサピンク現象に対する嫌悪感っていうのは、極端にいえば女性=性的なるもの(とまで言わずとも、恋愛体質である、恋愛モノを好む)という男性週刊誌的な解釈に対するアンチテーゼ、なんじゃないでしょうか。
ピンクは皆さんが思っている以上に多様な意味合いを持つ色かもしれませんよ。使い方によって清潔感にもグロテスクにもつながるし、チャラくも上品にも見える。ピンクを近代史において背負わされてきた一面性から解放するためにも、女の子たち以上に、男の子たちに頑張ってもらいたい、と個人的には思います。頑張るというか、楽しむ、ね。

控えめな差し色よりも、どちらかというとどぎついほうが好きです。

春です。日本じゃ桜の季節です。この複雑怪奇な色をあなたも嗜んでみませんか。男子、ピンクを着るべし!
追記:ダサピンクの対義語みたいなもの? として「オタクブルー」っていう新興勢力も最近出てきたっぽいのですが、これについても機会を改めて語ってみたいですね。あなたは何色が好きですか?
でもそれって逆にいうと男性も不自由なんすよ、逆にピンクのものを身につけにくいから。ていうか身につけたくてもあんまり売ってない。黒い細身のスーツの差し色にピンクとか、すごくオシャレだと思うんだけどなあ。たけしがCMで乗ってたピンクのクラウン、すごくかっこよかったけどなあ。
かくいう自分(オトコっす)の話をすると、気がつくとピンクの小物なんかをよく集めてしまいがちです。イヤフォン、ペン、ネクタイなどとかから始まって、クッション、アイロン、セーターなんかもありますね。これらを人に見せると「女子かよ!」などともツッコまれてしまいがちなのですが、何をおっしゃる、わたくしは男子たるものの嗜みとして、積極的にピンクを推しているのです。

思うに、ダサピンク現象の根幹にあるのは記号なんですよ。女=ピンクっていう記号。もう少しつきつめるとピンク=KAWAII、あたりまでつながってくるわけですが、僕はこの固定観念にもノンを唱えたいですね。かっこいいピンクや男らしいピンクもあっていいじゃないかと。そしてまたダサピンク問題は女性がどうこうでなく、むしろ男性がピンクに対して自由になることで和解に近づく気がします。
日本人はピンクというとエロティックな事物も連想しがちですけど、国によってエロい色は違うって言うし(フランスはブルーが、そして中国はなんとイエローがエロティックな色だって聞いたことありますね)おそらくダサピンク現象に対する嫌悪感っていうのは、極端にいえば女性=性的なるもの(とまで言わずとも、恋愛体質である、恋愛モノを好む)という男性週刊誌的な解釈に対するアンチテーゼ、なんじゃないでしょうか。
ピンクは皆さんが思っている以上に多様な意味合いを持つ色かもしれませんよ。使い方によって清潔感にもグロテスクにもつながるし、チャラくも上品にも見える。ピンクを近代史において背負わされてきた一面性から解放するためにも、女の子たち以上に、男の子たちに頑張ってもらいたい、と個人的には思います。頑張るというか、楽しむ、ね。

控えめな差し色よりも、どちらかというとどぎついほうが好きです。

春です。日本じゃ桜の季節です。この複雑怪奇な色をあなたも嗜んでみませんか。男子、ピンクを着るべし!
追記:ダサピンクの対義語みたいなもの? として「オタクブルー」っていう新興勢力も最近出てきたっぽいのですが、これについても機会を改めて語ってみたいですね。あなたは何色が好きですか?
PROFILE

東京生まれテクノポップ育ち。バンド・アーバンギャルドで歌、作詞作曲、美術、映像、詩の朗読など。小説や役者業も。『Let's天才てれびくん』(NHK教育)出演中。また初の書籍『自撮者たち』(早川書房)が発売中。 嘘ばかりついています。
twitter: @urbangarde
website: http://urbangarde.net/
PRESENT!

沢山のご応募、お待ちしています!
●プレゼント応募期間 2016年4月15日(金)~2016年5月22日(日)
●プレゼント当選者発表 2016年5月25日(水)
※プレゼントの応募受付は終了しました。
たくさんのご応募ありがとうございました。
当選者の方はコチラ!
七日 さん
おめでとうございます!
(プレゼント当選者には、アジアンビートから直接メールが届きます。)
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