どういう訳か周りの方々に政治家向きと思われていたようでした。私が近畿の通産局長をしている時に、縁があり潜在的な候補として私の名前が挙がったようです。その前には北九州市の市長選があった際にもお声掛けをいただきました。私自身がなりたい、なりたくないと言う前に、「麻生は政治に向いているのではないか」と噂をする方々がいたことが直接的なきっかけですかね。これはとても大事なことだと思います。世の中の人はよく見ている、ひいては見られているということで、自分自身の行動が周りに影響を及ぼすということです。

　一番の巡り合わせは、私の前の知事である「奥田知事」が3選した後、選挙の1年半前に次の選挙には出馬しない旨を発表され、当時私が務めていた特許庁長官の任期が重なり、タイミング的にも良かったことです。大きな意味では、福岡県知事という職に誰よりも縁が深かったということでしょうかね。