今かなり軸を地方ビジネスに移しています。なぜかというと地方はお金をかけずに成功し易いから。特に、先ほどお話しした静岡放送の例が注目をされています。僕たちからすると、鷹の爪は全国放送ですが視聴率が3％〜4％位。けれども、週に一回3％を取るよりも地方で月曜日から金曜日までゴールデンタイムで放送をかけてもらって視聴率が10％だと合計で50％になるほうが魅力的です。

　そうすると、静岡放送の「パンパカパンツ」なんかは、クラスでも半分は見ているコンテンツになります。子供達にとっては全国放送か、地方でしか流れないかは全く関係ありません。彼らにとって大事なのは「親が見ているとか友達が見ている」という事。それが全てですから「全世界が見ている」ということになりますキャラクタービジネスにおいて、親も含めて子供達へいかに「流行り」を演出出来るかという時に、地方の10％位のところで、月曜日から金曜日にゴールデンタイムで放送してもうらうことは、コンテンツとメディアとの化学反応でかなりの成功確率になります。今、僕たちは、「ヒットを10打数1安打とすると御の字だ」といわれる世の中で、こういう事をやると本当に「3打数2安打」とか、下手すると「1打数1安打」みたいな圧倒的盛り上がりをつくることができます。だから、普段DVDを買わないような「おじんちゃんやおばちゃん」にまでリーチしちゃうんです。「ぱんぱかぱんつ」は放送が終わると、静岡放送に「子供が歯を磨かなくなったのでなんとかまた放送して欲しい」とリクエストが来る位反響がありました。

　全国DVD販売ランキング4位になりましたが、ちなみに「すべらない話　ザ・ゴールデン」はこの時7位でした。これって「パンパカパンツ」が地方でも普段DVDを買わない人達が買いにいけば15,000枚売れることの証明であり、かなりDVDが売れにくくなったことの証明でもあるんです。15,000枚でも全国4位にいけるんです！都会の情報感度の高い人達はDVDを買わずに、何でもインターネットでダウンロードするでしょ。でも地方の人はまだDVDを買ってくれるおじいちゃん、おばあちゃんがいるんです。ようするに、アンテナの低い人は、まだDVDを買ってくれる層がいるということ。そういう人達にリーチする時間帯とか内容をしかけることで売上がここまで伸びたんだなって感じてます。本当に物理的に静岡でしか買えなかったんですが、反響もあって今ではTSUTAYAさんで全国販売してます。これは歴史に残る売上だという事で、TSUTAYAさんもかなり喜んで頂きました。（笑）

　僕たちの戦略は、地方でお金をかけずに仕掛けて、「何かすごいことになっている」ということで、中央のニュース番組で取り上げさせることです。そうすれば、こんなに安く全国に波及するものは他にありませんからね。「地方で何しろ目立つ」これがキーワードです。地方は仕掛ける時にお金がかからず、コンパクトにまとまってるんで、人的ネットワークを駆使しながらその地域では何とか出来るし、難易度はだいぶ低いと思っています。今、日本中の自治体さんにアプローチしています（笑）