マタギキ 小森 陽一氏(5/12)
4.「見えないコトに焦点をあてる」ということ
海洋モノ以外にも挑戦しました。当時少年誌で警察犬の物語を書いたのですが、失敗しました。少年誌の世界はとても厳しく、アンケートもいきなりビリでした。正直悔しかったですね。しかし、この作品をきっかけに警察の世界を描くようになり、「S エス-最後の警官」の連載を始めるようになりました。実在はしませんが、警察の特殊部隊の話です。テーマは「贖罪」です。2人の主人公を通して「贖罪のカタチ」を考えていく内容になっています。
今、日本の再犯罪率は50%を超えています。法や社会の問題などもありますが、一人の主人公は犯人を斃す事で「自らの命を持って」償わせようとします。もう一人の主人公は犯人を生かして確保する事で「自分の生涯を持って」償わせようとします。「自分の両親がなぜ殺されたのか」何も分からないまま育ち、分からない苦しみを背負いながら生きています。生きるためには「恨み」であっても生きる力になるから、「犯人は生きて確保する」ことが彼の根源です。
今、日本の再犯罪率は50%を超えています。法や社会の問題などもありますが、一人の主人公は犯人を斃す事で「自らの命を持って」償わせようとします。もう一人の主人公は犯人を生かして確保する事で「自分の生涯を持って」償わせようとします。「自分の両親がなぜ殺されたのか」何も分からないまま育ち、分からない苦しみを背負いながら生きています。生きるためには「恨み」であっても生きる力になるから、「犯人は生きて確保する」ことが彼の根源です。

この物語を書くきっかけは、新聞記事からでした。犯罪により家族を亡くされた方が犯人を死刑にする運動を起こされ、結果的に犯人は死刑になります。しかし、刑が実施された後、遺族の方の心には大きな穴が空いてしまいました。生きる気力が無くなってしまったのです。その時に初めて終身刑のことを考えたそうです。
感情的に、「凶悪な犯罪に対して死刑を無くすことは許されない」です。しかし、この国には終身刑がありません。無期懲役と言いますが、実際には時が経てば出てこられるのです。そして彼らはまた「同じこと」を繰り返します。再犯率が上がっていることは現実です。そこには大きな矛盾があると思います。僕はこの作品をいろいろ悩みながら書いています。正直とても大変な作業です。でも、作品を通して、このようなことを広く伝えることで、皆さんに「きっかけ」を提供できればと考えています。
感情的に、「凶悪な犯罪に対して死刑を無くすことは許されない」です。しかし、この国には終身刑がありません。無期懲役と言いますが、実際には時が経てば出てこられるのです。そして彼らはまた「同じこと」を繰り返します。再犯率が上がっていることは現実です。そこには大きな矛盾があると思います。僕はこの作品をいろいろ悩みながら書いています。正直とても大変な作業です。でも、作品を通して、このようなことを広く伝えることで、皆さんに「きっかけ」を提供できればと考えています。