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櫻井孝昌(Takamasa Sakurai) のJAPAN! JAPAN! JAPAN!

第61回 アイドルからバンドへ。最初の大きな壁はライブハウスの楽屋!? LoVendoЯインタビュー

前々回、前回と10年間在籍したモーニング娘。を卒業した田中れいなへのインタビューをお送りしたが、今回は田中の新しい航海の船であるLoVendoЯへのインタビューをお届けする。
武道館でのライブ風景
私が最初にモーニング娘。のライブを観た、2010年7月パリのときのメンバーも、当時のリーダー高橋愛をはじめ、次々にモーニング娘。を卒業していった。彼女たちはいまそれぞれのフィールドで新たな活動の道を見つけていっているが、田中の場合だけはどうにもこうにもライブのステージで歌っていない姿を私のなかで想像することができなかった。
「ロックバンドやってくれたらなあ」
ロック少年だった(いまも本質は変わっていないが)私の、それはいつしか夢にもなっていたので、彼女がバンドを組むという話を聞いたときはとてもうれしかった。

だが、それは田中がバンドとして音楽の世界を1からやり直すということでもあるのである。具体的にいえば小さなライブハウスから再スタートということだ。
私も日常ミュージシャンとの付き合いは多く、そこがどんな場所かはとてもよくわかっている。会場の大きさはもちろんのこと、楽屋ひとつとっても、中野サンプラザといったホールとは世界がまったく違うのだ。
「最初は、せまっ!と正直思いました。PA席がすぐ向こうに見えるような大きさの環境で歌うのは初めてだったので。楽屋の小ささにもビックリしました。でも、モーニング娘。のツアーと並行して、LoVendoЯとして10本ツアーを終えたころには、そうした環境にもすっかり慣れていました。慣れるもんなんですね。『れいな、やっていけるな』と思いました」
田中は、LoVendoЯとしての最初のツアーの感想をこう語った。
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▲東京でのLoVendoЯとしての1stワンマンライブ
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▲田中れいながモーニング娘。を卒業した武道館公演でのLoVendoЯ
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そういう環境に田中がどう向かっていくのか自分の目で見たくて、宇都宮のライブハウスに足を運んでみた。ステージと観客席が同じ目線という環境で歌うことさえ、これまでの彼女にはなかっただろう。
「今日のライブ、全員と目があったよ」
終盤、田中は観客席にそう語りかけた。ファンをとても大事にする田中らしいMCだなと思った。こんなふうに語りかけられてうれしくないファンはいないだろう。ステージと観客席が同じ目線であるということは、背が高くない田中の姿をほとんどのファンは顔ぐらいしか観ることができない。そんなファンへのとっさの気遣いだったのかなと私は勝手に推測している。

そして、アンコール。彼女は観客席に座ってライブを観ることを提案したのだ。小さなライブハウスに集まったファンが全員座り、LoVendoЯの一挙手一投足を見守る。それはとても温かい光景だった。

「いまは大きな会場でライブをしているバンドの知り合いに相談しました。
『ライブハウスは、自分たちも、どんなバンドも通ってきた道だよ』
そういう話を聴いているだけで安心できます。心が落ち着きました。そんなふうにいろいろな人に支えられながら、LoVendoЯとしてのスタートをがんばってきましたし、もうすっかりバンドでの環境にも慣れましたね」
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いっぽう、LoVendoЯとしてのツアーと並行して、モーニング娘。ツアーのオープニングで2曲演奏してきたメンバーは、モーニング娘。というアイドル最前線の現場で彼女たちをどう見てきたのだろうか。
魚住有希「小学生のときモーニング娘。が好きでカードを集めていました。LoVendoЯに入って改めてライブを観てすごいなって思いました。踊りながら歌って、どうやって歌詞を覚えるのか不思議だったのですが、田中さんに『踊りがあるほうが歌詞を覚えられるんだよ』と教えてもらいました。フリに歌詞が連動しているのだそうです」
宮澤茉凛「きらびやかだなあって思いました。モーニング娘。が私が初めて観たアイドルのライブです」
岡田万里奈「私も小学生のときカードを集めていたのですが、いまは私より年下のメンバーのほうがほとんどです。観るたびに元気をもらっています。最初にモーニング娘。と一緒に回れてよかったです。プロ意識を学びました」
彼女たちはどんな音楽を聴いてきたのだろうか。
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▲魚住有希
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▲宮澤茉凛
魚住「GLAYがきっかけでギターを始めました。その後は、モトリー・クルーやエクストリームといったハードロック、次にファンクが好きになってシックやアース・ウィンド&ファイアーに夢中になりました。ボカロも聴きます。父親がロック嫌いのクラシック一辺倒で、小さいころにロックを聴く機会はまったくなかったんですけどね」
宮澤「私は80年代、90年代に全盛を極めたハードロック、ヘビメタ系のバンドです。いちばん好きなバンドはMr.Bigです」
岡田「私はバンドを組んだことがないんですよ。カラオケで絢香さんなどをよく歌っていました。LoVendoЯのオーディションに受かってからいろいろ聴かないとと思い、アヴリル・ラヴィーンといった洋楽も聴き始めました」
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▲岡田万里奈
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▲田中れいな
いま彼女たちはどんなバンドを目指そうとしているのだろうか。
魚住「自分たちでも曲をどんどん作っていきたいです。希望はいっぱいです」
宮澤「鳥肌がたつ瞬間をライブで感じることがあります。そういうことをお客さんに感じてもらえるバンドになりたいです」
岡田「田中さんのMCはほんとうに上手です。MCでもお客さんに楽しんでもらえるライブを作りたいです」
田中「バンドはこうじゃなくちゃいけないっていう定義を覆す、いままでにないバンドを作りたいです。たとえばバンドのボーカルが踊りながら歌ってもよいぐらいに思っています」

バンドをそのスタートから観るという機会は案外少なく、私自身もそれを幸運に考え、LoVendoЯを追いかけてみたいと思った。

LoVendoЯへのインタビューは、私がパーソナリティをつとめるJFN系28局ネット「東京No.1カワイイラジオ」でもお送りする。7月27日深夜OA
http://www.jfn.jp/RadioShows/kawaraji
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執筆者:櫻井孝昌氏プロフィール 

櫻井孝昌.jpg作家、ジャーナリスト、事業企画・イベントプロデュース等の仕事とならび、世界24カ国延べ110都市以上で講演やイベント企画、ファッションショーといった「ポップカルチャー文化外交」活動を実施中。外務省委嘱のカワイイ大使プロデューサー、アニメ文化外交に関する有識者会議委員等も歴任。著書(発売順)に『アニメ文化外交』(ちくま新書)『世界カワイイ革命』(PHP新書)『日本はアニメで再興する』(アスキー新書)『ガラパゴス化のススメ』(講談社)『「捨てる」で仕事はうまくいく』(ダイヤモンド社)がある。
ツイッターでも海外情報発信中 http://twitter.com/sakuraitakamasa/
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