浮世絵風のイラスト×あるあるネタが心をほっこりさせる新連載「山田全自動のあるある劇場」がスタート♪ゆるさが絶妙な作品を日々生み出す、作者の山田全自動さんにインタビューしました！最後まで読んででござる！

asianbeat (以下：ab)：ついクスッと笑ってしまうユニークなフレーズを浮世絵風のイラストに添えた、今のスタイルに行きつくまでに、どんな道のりが？

もともとはフリーでウェブ制作をしていたんですが、"代替がきかないもの"も手掛けようと始めたのがイラスト。最初は葛飾北斎が描いた図案集「北斎漫画」っぽい画風で、「そばの食べ方」みたいな江戸時代っぽいネタを描いていました。それがSNSでの手応えを見るうち、解説を入れたり、登場人物にスマホを持たせたりと、現代風になっていった感じです。

ab：日々Instagramで発信される作品を、100万人超のフォロワーが楽しみに待っています。「今日はネタがない！苦しい！」なんてこともあるのでしょうか？

それが、あんまりないんです (笑)。人間観察もするんですが、一番の情報源は奥さんや友達の一言。ただ作品を作るときは、読んだ人が自分の嫌なところを指摘されているような、意地悪な作品にならないように気を付けてます。

ab：ドローイングスキルは独学？登場人物がなんともいえない素敵な表情ですよね。

絵は独学で、"感情の揺れ"みたいな表情を描くように描いてます。絵の仕上がりももちろんですが、言葉の方も重視していて、簡潔でインパクトのある言葉をひねり出すのに、絵以上に時間をかけちゃってます (苦笑)。

ab：本の執筆や、多数の連載を抱える超多忙な全自動さん。一日の時間の使い方は？

朝7～8時くらいに仕事場に来て、SNS用の表紙+イラスト9枚をアップします。お昼くらいにブログを自動更新。午後は企業さんからの案件などを進めて、夜7時には帰宅するようにしています。

ab：おぉ、すごく理想的な1日ですね！どんな機材を使って制作を？

昔はもうちょっと乱れた時間の使い方をしていましたが、意識して改善したんです。制作は、タブレット端末のiPadのみで完結させています。筆や絵の具を使ってアナログで描こうとした時期もあったんですけど、時間がかかりすぎて…。使っているイラスト制作ソフトは「CLIP STUDIO PAINT」。筆っぽい線も表現できるし、消しゴムで下絵を消すのも一瞬です。着物の柄や背景の建物もテンプレを作って「今日はどれにしようかな～」と選ぶのも楽しいんです。タイトルの筆文字をよく褒められるんですが、あれも既成のフォントなんですよ (笑)。

ab：作品を制作する上で、インスパイアされる人は？もし会えたら何をしたいですか？

小さい頃から読み続けている手塚治虫さんかな。仕事部屋にお邪魔して「これ何ですか？」って質問しまくってみたいですね。部屋にはその人のパーソナリティーが表れますから。

ab：こちらにも落語に関する本やテープなどがたくさんありますね！

やっぱり古くからある日本の文化が好きなんですよね。落語については勉強しようと思ってまとめて買ったんです。聞き始めて5年くらいかな。寝る前に聞くのが一番良いですね。すごく落ち着きます。