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[ ICON vol.52 ] 増田セバスチャン ~HARAJUKU KAWAIIカルチャーの伝道師~(4/4)

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カラフルなものを身に着けることで、ファッションを通して社会へ反抗してるんです。

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●“MIGHTY HARAJUKU PROJECT”の一環で行った米原康正氏によるチャリティプロジェクト“ONE SNAP FOR LOVE”とのコラボレーションイベントの様子。

――海外に行くようになってから、原宿に対する見方は変わりました?

増田:変わりましたね。客観的に、皆がどういう風に原宿に憧れているのかを考えたり。僕は1968年にサンフランシスコで起きたフラワームーブメントに近いと思っています。ベトナム戦争での軍事産業によって国は豊かになるんだけど、若者は「何か違うな」って感覚的に思っていて、精神的な豊かさを求めて起こしたムーブメントの一つがフラワームーブメントです。時代が巡った今も戦争やテロはなくなってないし、日本ではテレビを見てもいつも謝罪会見。大人になるということは、嘘をつくことで、皆それを感覚的に分かってて「あんな大人になりたくない」という思いからカラフルなものを身に着けることで、ファッションを通して社会へ反抗してるんです。だから、例えばロンドンタイムスをはじめ、海外のメディアは6%DOKIDOKIのファッションスタイルのことを“ハッピー・アナーキー”とか“ハッピー・ヒッピー・パンク”、“シュガー・コーティッド・アナーキー(砂糖で覆われたアナーキー)”のように必ず強い言葉で表現されます。尖ってて、カラフルで、それを“KAWAII”って言葉が包んでるイメージなんですよね。きゃりーちゃんの「PONPONPON」のMVのような狂気も含め、全てをカワイイと言えてしまう東京カラーって、イメージが強烈だったし、だからこそ“HARAJUKU”と“KAWAII”がしっかりとカルチャーとして響いてるんだと思いますね。

――今の原宿ってどうですか?

増田:良くなったと思います。きゃりーちゃんが現れたこともあって、カラフルでカワイイ格好をする人も増えてきましたし。今は共存しましたが、 H&Mを始めファストファッションが原宿のストリートに出来始めた時期は危なかったですね。震災後の原宿も危険だったんですが、ニューヨークの9.11事件からの復興事例を参考に、その方法を原宿でいち早く取り入れたのは良かったです。震災直後って、海外では津波で原宿まで流されたんじゃないかって噂になっていて。でも原宿はちゃんと残っていたし、それを伝えるために街の様子を日本語と英語のブログで毎日発信し続ける“MIGHTY HARAJUKU PROJECT(マイティ・ハラジュク・プロジェクト)”を立ち上げたんです。自費で缶バッヂを作って原宿のショップスタッフや街の人たちに配ったり、海外サイトでこの缶バッヂを付けたスナップを撮って掲載してもらったり。「原宿はこれからも力強く存在し続けるぞ」というメッセージを発信した結果、世界中で“MIGHTY HARAJUKU”のプラカードを持ったデモが起こってムーブメントになったし、そこにきゃりーちゃんの出現も手伝って海外からの観光客も戻り、原宿は早い段階で元気を取り戻しました。ちなみに、このプロジェクトの缶バッヂのロゴは、ジョン・レノンの”WAR IS OVER”を模してるんです。

――アジアでの活動は?

増田:アジアにもファンはいるんですけど、アメリカとヨーロッパから攻めた方がアジアに行きやすいし、その方が日本人にも受け入れられやすいんです。こんなカルチャーが世界で人気なんですよってことを日本人に知ってもらいたいし、日本という国に自信を持って欲しいなって思っています。今シンガポールや上海からもオファーが来ているので、タイミングが合えばそろそろアジア進出も考えていますよ。
Mighty Harajuku
●“MIGHTY HARAJUKU”の缶バッヂを付けた若者たち。
Mighty Harajuku
●世界中のストリートでファンたちが自主的に起こした“MIGHTY HARAJUKU”のプラカードを掲げるデモ活動。

“KAWAII”カルチャーが世界中に根付けば、世界は住みやすく平和になるんじゃないかな。

増田セバスチャン
――ご自身の活動を通して何を伝えていきたいですか?

増田:未来は明るいってこと。一流の大学を出なくても、そこから一歩踏み出せば未来が生まれるし、未来は自分で作れるってことです。そういうことを自分の活動を通して伝えたいですね。そしていずれは世界中にKAWAIIカルチャーを通して、日本の文化が世界中の若者の生活の中に根付いて欲しいなって思います。例えばロックが大衆音楽になっているように、日本発の何かがそうなってくれたら嬉しい。日本人の、相手に気を遣うあまりNOって言えない優しさや、仕事を丁寧に進めていく過程、工夫の仕方とかアレンジとか、全部が“KAWAII”という日本のカルチャーに凝縮されているし、それが世界中に根付けば世界はもっと住みやすく平和になるんじゃないかな。その象徴として、カラフルなファッションがあると思います。

――今後はどんな活動をしていきますか?
増田:僕はちょうど震災前くらいに6%DOKIDOKIから独立して、一発目に手掛けたのが「PONPONPON」の美術のディレクションなんです。時を経て、お店のことをメインにやっていた時代から一度元に戻って、舞台や外の表現に力を入れてます。今の6%DOKIDOKIは、2年くらい前から長年勤めてる別のスタッフにメインデザイナーを任せ、僕は監修をしています。他にはCMやテレビの美術演出を始め、今は色んな側面や方向から原宿を土台としたカルチャーを広げる動きに力を入れていますね。現在進行形の話では、10月に上演される宮本亜門さん演出ミュージカル「ウィズ〜オズの魔法使い〜」で、アートディレクションというか、衣裳、映像、美術などビジュアルに関するもの全ての監修を担当することになりました。宮本亜門さんからも「今の日本を救うためにはこんなカラフルな世界観が必要だ」ということで、直接オファーを頂きました(笑)。昔、寺山修司に憧れていた少年が、ついに舞台の世界でここまで来たんです。これぞ原宿ドリーム (笑)。そして来年は純度100%セバスチャンの個展をやりたいですね。ニューヨークで開催をして、日本でもやれたらいいなって思っています。

――座右の銘は?

増田:“現場に神が宿る”ってことですね。物事の真実は見たモノの中にあると思っています。文化人や評論する人ではなくて、ずっと現場でプレイヤーで居続けるってことですね。常に10代、20代の女の子たちに響くモノが作れるかどうかの感覚や、精神的にも体力的にもあと10年はもたないだろうなって思いながら、きゃりーちゃんや原宿にいる皆、色んな人と出会ってその寿命が少しずつ延びてる感じですね(笑)。

――このサイトを見ているアジアの若者に一言。

増田:とにかく自分の国に留まらず外に出て下さい。そうやってグローバルな視点を持つことで違った自分を発見できると思います。国内だけを見ていたらそこまで。グローバルな視点を持つことが本当に大事だと思います。

(取材日:2012.6.22)

[INFO]

sebastian masuda増田セバスチャン Sebastian Masuda
アートディレクター

1970年生まれ。演劇・現代美術の世界で活動した後、1995年に表現の一環として"Sensational Kawaii"がコンセプトのショップ「6%DOKIDOKI」を原宿にオープン。
2009年より原宿カルチャーを世界に発信するワールドツアー「Harajuku"Kawaii"Experience」を開催。
原宿、Kawaiiカルチャーの第一人者として、執筆・講演多数。
2011年きゃりーぱみゅぱみゅのアーティストデビュー時よりPVや番組の美術、ライブツアーの美術・演出を担当。
TOWA TEI「WORDY」PVの美術監督、NHK「Kawaii International」のアートディレクター、展覧会「もうひとつの内藤ルネ展」のディレクションを担当するなど、同カルチャーを土台としたアートディレクションを行っている。
公演中の宮本亜門演出のミュージカル「ウィズ~オズの魔法使い~」にアートディレクターとして参加。


■Web Site
増田セバスチャン http://m-sebas.com
6%DOKIDOKI http://www.dokidoki6.com
ウィズ~オズの魔法使い~ http://www.parco-play.com/web/play/wiz/
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