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第15回 アフリカは遠くない!初訪問。南アフリカ共和国への文化外交で感じたこと。
私の文化外交活動は大きく言えば二つに分けることができるかもしれない。
ひとつは、実体験をすでに持っている国で、講演なりファッションショーやアニメの上映といったイベントを実施するケース。モデルやアーティストといった同志とともだって訪問することも多い。もうひとつは、初めての国で、日本文化がその国でどんなふうに受け止められているかを私自身も体感していきながら、文化外交活動を行なうケースだ。
どちらもやりがいも醍醐味もあるのだが、“旅”を感じるのは後者のほうが強いだろう。とくに、日本から現地に向かう経由地で、私の場合は強く旅を感じる。
飛行機にたくさん乗っていた日本人の姿をほとんど見かけなくなる。乗継便の搭乗ゲートに向かいながら、自分自身を鼓舞する日本のポップミュージックをヘッドフォンで聴くことも多い。これから向かう先で、どんな出会いが待っているのだろうか。少しだけ不安が混ざったような期待感が私は大好きだ。
ひとつは、実体験をすでに持っている国で、講演なりファッションショーやアニメの上映といったイベントを実施するケース。モデルやアーティストといった同志とともだって訪問することも多い。もうひとつは、初めての国で、日本文化がその国でどんなふうに受け止められているかを私自身も体感していきながら、文化外交活動を行なうケースだ。
どちらもやりがいも醍醐味もあるのだが、“旅”を感じるのは後者のほうが強いだろう。とくに、日本から現地に向かう経由地で、私の場合は強く旅を感じる。
飛行機にたくさん乗っていた日本人の姿をほとんど見かけなくなる。乗継便の搭乗ゲートに向かいながら、自分自身を鼓舞する日本のポップミュージックをヘッドフォンで聴くことも多い。これから向かう先で、どんな出会いが待っているのだろうか。少しだけ不安が混ざったような期待感が私は大好きだ。



2012年7月末、念願のアフリカ大陸に初めて向かうことができた。シンガポール経由で南アフリカの経済的中心都市ヨハネスブルグへ。深夜のシンガポール空港での2時間ほどは、まさに旅そのものだった。
今回の旅の目的は、ヨハネスブルグにあるプレトリア大学のビジネスカレッジGordon Institute of Business Scienceでの講演だった。同大学日本研究センター所長兼務の、米倉誠一郎一橋大学教授にお誘いいただき、アニメ制作&配給会社コミックス・ウェーブ・フィルム代表の川口典孝さんと一緒に、ビジネスマン、現地の日本人、若者と対象者を変えて3講演を行なった。米倉先生、川口さんとはヨハネスブルグ空港でそれぞれ別便から合流した。
今回の旅の目的は、ヨハネスブルグにあるプレトリア大学のビジネスカレッジGordon Institute of Business Scienceでの講演だった。同大学日本研究センター所長兼務の、米倉誠一郎一橋大学教授にお誘いいただき、アニメ制作&配給会社コミックス・ウェーブ・フィルム代表の川口典孝さんと一緒に、ビジネスマン、現地の日本人、若者と対象者を変えて3講演を行なった。米倉先生、川口さんとはヨハネスブルグ空港でそれぞれ別便から合流した。

私自身もそうだったが、おそらく日本人の多くはヨハネスブルグという大都市をイメージすることができないだろう。空港からホテルに向かう車中でまず何よりも思ったことは、緑の多さだった。だが、これは元からのものではなく、移住者たちが後から育てていったものだという。街に歴史ありそのものではないか。
季節は冬。だが、滞在中、日中は快晴、夕方になるとようやく少し肌寒くなる程度の好天が続いた。ヨハネスブルグは気候がとにかく素晴らしいとの話を現地の何人もの人から聞かされた。
講演先のGordon Institute of Business Scienceは、周囲を緑に囲まれた、瀟洒なオフィス街にあった。オフィス街といっても、高層ビルは周囲に見当たらない。海外のリゾート地に来たかのような気分になる。ここでわれわれは、同校が持つ敷地内のホテルに宿泊しながら、連日行なっていった。敷地の中には芝生が広がり、学生たちがそこで語り合っている。なんとも理想的な学問を学ぶ環境ではないか。
季節は冬。だが、滞在中、日中は快晴、夕方になるとようやく少し肌寒くなる程度の好天が続いた。ヨハネスブルグは気候がとにかく素晴らしいとの話を現地の何人もの人から聞かされた。
講演先のGordon Institute of Business Scienceは、周囲を緑に囲まれた、瀟洒なオフィス街にあった。オフィス街といっても、高層ビルは周囲に見当たらない。海外のリゾート地に来たかのような気分になる。ここでわれわれは、同校が持つ敷地内のホテルに宿泊しながら、連日行なっていった。敷地の中には芝生が広がり、学生たちがそこで語り合っている。なんとも理想的な学問を学ぶ環境ではないか。


24カ国目の訪問国、南アフリカ。そこで出会った日本のポップカルチャーファンは、これまで周ってきた国々と比較すると多くはなかった。これまでのように数に驚かされることはなかったが、それでも「NARUTO」や「ONE PIECE」、「ドラゴンボール」は十分なほど有名だった。
講演を聴いてくれた若者から、こんなコメントが出た。彼らは日本のアニメの熱心なファンであり、コスプレイベントをヨハネスブルグで実施していた。
「南アフリカのイベントは規模のうえではとても小さいんです」
それに対して私が伝えたかったことは、どんなことにも始まりがあるということである。世界中にある何万、何十万も動員するアニメイベントの多くは、熱心なファンが手弁当で、ほんとうに小さい規模から始めたものが成長していったものだ。だから数年後、ヨハネスブルグのアニメイベントがいまとはまるで違う規模のものに成長していないとはいえないのだ。そして、それは日本と南アフリカの距離がいまより近くなるということでもある。
また、世界のアニメイベントのほとんどは、とうの日本人が知らない間に“現地の人による現地の人のイベント”として成長していった。そのころと現在で唯一違うことは、世界には日本のアニメやマンガ、ファッション、音楽といったポップカルチャーを愛する人が莫大に存在するということを、日本人も遅まきながら気づいたということである。
私たちは、もっと彼らの気持ちに寄り添うべきなのだ。
講演を聴いてくれた若者から、こんなコメントが出た。彼らは日本のアニメの熱心なファンであり、コスプレイベントをヨハネスブルグで実施していた。
「南アフリカのイベントは規模のうえではとても小さいんです」
それに対して私が伝えたかったことは、どんなことにも始まりがあるということである。世界中にある何万、何十万も動員するアニメイベントの多くは、熱心なファンが手弁当で、ほんとうに小さい規模から始めたものが成長していったものだ。だから数年後、ヨハネスブルグのアニメイベントがいまとはまるで違う規模のものに成長していないとはいえないのだ。そして、それは日本と南アフリカの距離がいまより近くなるということでもある。
また、世界のアニメイベントのほとんどは、とうの日本人が知らない間に“現地の人による現地の人のイベント”として成長していった。そのころと現在で唯一違うことは、世界には日本のアニメやマンガ、ファッション、音楽といったポップカルチャーを愛する人が莫大に存在するということを、日本人も遅まきながら気づいたということである。
私たちは、もっと彼らの気持ちに寄り添うべきなのだ。


今回、私の講演に当たって、影山ヒロノブさん率いるアニソングループJAM Project、日本を代表するアイドルグループであるモーニング娘。、声優の上坂すみれがビデオレターを寄せてくれた。こうしたメッセージがどれだけ日本との距離を縮めるか、これまで何度も目の当たりにしてきただけに、この場を借りて改めて彼らアーティストに感謝したい。
現地の若者は、ネットでしか情報を得ることができない。そこに自分たちへの直接のメッセージが届く。そのことが日本のポップカルチャーを愛する若者の活動にどれだけ勇気を与えるかは十分すぎるぐらいにわかっている。彼らのメッセージや、ライブ映像、ミュージッククリップを熱心に見つめる南アフリカの人たちの顔を見ながら、日本とアフリカの関係はもっと強くなれるという可能性を感じていた。
次に南アフリカで、アフリカ大陸で何ができるだろう。次に訪問するときは、乗り継ぎの空港を誰と歩いているのだろう。そんな夢を描くのも、私にとっての大事な文化外交なのだ。
まだまだアフリカと日本との距離は遠い。その距離をどう縮めるか。方法はいくつもあるだろう。そのひとつの方法として、今回われわれはヨハネスブルグに向かった。
これを読んでくださったみなさんが、アフリカに関心を持ち、もっと知ろうと思ってくれれば、執筆者として幸いのかぎりだ。
現地の若者は、ネットでしか情報を得ることができない。そこに自分たちへの直接のメッセージが届く。そのことが日本のポップカルチャーを愛する若者の活動にどれだけ勇気を与えるかは十分すぎるぐらいにわかっている。彼らのメッセージや、ライブ映像、ミュージッククリップを熱心に見つめる南アフリカの人たちの顔を見ながら、日本とアフリカの関係はもっと強くなれるという可能性を感じていた。
次に南アフリカで、アフリカ大陸で何ができるだろう。次に訪問するときは、乗り継ぎの空港を誰と歩いているのだろう。そんな夢を描くのも、私にとっての大事な文化外交なのだ。
まだまだアフリカと日本との距離は遠い。その距離をどう縮めるか。方法はいくつもあるだろう。そのひとつの方法として、今回われわれはヨハネスブルグに向かった。
これを読んでくださったみなさんが、アフリカに関心を持ち、もっと知ろうと思ってくれれば、執筆者として幸いのかぎりだ。

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執筆者:櫻井孝昌氏プロフィール

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※次回は、下北沢で実施された、バンド×アイドル、下北沢×原宿のコラボイベントの模様。
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