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櫻井孝昌(Takamasa Sakurai) のJAPAN! JAPAN! JAPAN!

第26回 声優は演じるキャラクターとどう語りあっているのか?上坂すみれに聞く。

ロシアを愛してやまない声優、上坂すみれとの出会いのことは、本連載でも紹介したとおりだ。
※第13回 ロシアを愛してやまない声優、上坂すみれが伝えたいこと、したいこと、その思い
である。
彼女は、現在放映中のテレビアニメ「中二病でも恋がしたい!」でヒロインの一人、凸守早苗(でこもり さなえ)を演じている。
私とは、やはり本連載で紹介した、「東京No.1カワイイラジオ」(通称カワラジ)で一緒にパーソナリティをつとめている。世界に通じる日本の魅力を、ゲストも含めてとても意識している番組だ。
※第8回 櫻井&上坂すみれラジオ番組「カワラジ」に密着。道重さゆみゲスト回はこんなふう

夢だった声優という仕事に就いた彼女は、いまその仕事をどう感じているのだろうか。
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▲「東京No.1カワイイラジオ」収録現場。
アニメにいわば命を吹き込む仕事である声優は、世界と日本という関係でもとても大事だと私は思っている。吹き替えではなく日本語で日本のアニメを観たい。いま世界の若者は、そう思っている。なぜか、日本の声優がいかにキャラクターと密接につながっているかを彼らも知っているからだ。そのことは日本語の世界での普及にも大きく影響している。家電や自動車といった日本製品の世界での地位が相対的に下がっているなかで、日本語学者数は国際交流基金の調査などでも急増しているが、そうした統計データに入ってこない、独学で日本語を学んでいる人がいかに世界にたくさんいるかを私は文化外交の場で日々実感している。

アニメをオリジナルの声優の声で観たい。これは世界の若者の多くの熱望だ。そのことが日本語学習への意欲を刺激していることは、もはや衆目一致することだ。
「年齢も時空も超えて、何にでもなれるのが声優の大きな魅力です」
上坂は、出会ったアニメのキャラクターといつも心のなかで対話をしているという。まず、友達になってみようということから始めるそうだ。
「どういうときに楽しいと思うのか、どんな生活をしているのか、自分がそのキャラクターに入りきる前にいろいろ聞いてみます。この時間はとても素敵な時間です。私がいま演じている『中二病でも恋がしたい!』の凸ちゃんにも、むちゃくちゃに思えるかもしれない行動にもちゃんと理由があるんです。そのことが凸ちゃんと会話しているとわかってきます」 モノづくりへの愛情と、ストイックなまでの匠の技術。私が日本のクリエイティブにつねに感じる精神は、日本が世界に誇るべき財産であり、たくさんの人によって作り上げられるアニメは、まさにその代表でもあるのだ。 彼女は小さいころからいつも横にいたアニメへの愛情を失いたくないんだろうなと、いつも感じている。
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▲上坂と、浅草で日本文化を取材。蕎麦もそばがきもアニメも声優も、日本の貴重な伝統文化だ。
「声優という仕事にあこがれるきっかけになった桃井はるこさんに、やっと目をみてお話できるようになりました」
カワラジに2回ゲストに来てくださった、シンガーソングライター、声優の桃井はるこさんと、番組を通して親しくなっても、彼女の少女時代の想いが何も変わっていないことは横にいてよくわかる。
「カワラジは私が出会うはずのない人と、出会わせていただいている番組です。桃井はるこさんや、世界にアニソンを届けた影山ヒロノブさん、モーニング娘。のみなさんはじめアイドル最前線のみなさん、モスクワでのライブを感動しながらネットで拝見したKANさん。みな素敵な方ばかりです」
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▲カワラジにもゲスト出演いただいたh.NAOTOデザイナーの廣岡直人さんご自身にコーディネイトしてもらった二人。
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▲「東京No.1カワイイラジオ」収録現場。
カワラジは聴いていただいた方はわかると思うが、とてもテンション高く、上坂と私が司会をつとめる番組だ。でも、そのプロとしての彼女のトークの裏にある出演者への敬意を、私はいつも素敵だなと思っている。それは、声優という仕事の真髄につながることだ。
出会って2年、海外のことを語りあい続けてきた上坂と、とうとう文化外交活動をともにする機会がやってきた。
12月12日から22日まで中東カタールの首都ドーハで開催される、ドーハ・インターナショナル・ブックフェアのゲスト国が日本なのだが、上坂はそのゲストして私と一緒にステージに登場する。
世界と日本というより、もはや世界をつなぐ日本のアニメ。今回のブックフェアは文字通り、大きなブックフェアであり、アニメファンや日本ファンが集まるという場所ではない。だからこそ、不特定多数の人が集まる場所で、どんなふうにアニメを、声優という仕事を、そして日本を発信できるか、二人でせいいっぱいがんばってきたいと思うのだ。
ドーハでの模様はまた改めて本連載で報告したい。
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執筆者:櫻井孝昌氏プロフィール 

櫻井孝昌.jpg作家、ジャーナリスト、事業企画・イベントプロデュース等の仕事とならび、世界24カ国延べ100都市以上で講演やイベント企画、ファッションショーといった「ポップカルチャー文化外交」活動を実施中。外務省委嘱のカワイイ大使プロデューサー、アニメ文化外交に関する有識者会議委員等も歴任。著書(発売順)に『アニメ文化外交』(ちくま新書)『世界カワイイ革命』(PHP新書)『日本はアニメで再興する』(アスキー新書)『ガラパゴス化のススメ』(講談社)『「捨てる」で仕事はうまくいく』(ダイヤモンド社)がある。
ツイッターでも海外情報発信中 http://twitter.com/sakuraitakamasa/
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