福岡に拠点を構えるゲーム開発会社「サイバーコネクトツー (CC2)」が7月、初の自社パブリッシング＆設立25周年記念タイトル『戦場のフーガ』をリリース！"戦争×復讐×ケモノ"をテーマにしたドラマティックシミュレーションRPGと銘打った本作は、日本語や英語、フランス語など9言語に対応 (ドイツ語と韓国語は2021年11月に追加予定)。開発のキーマンである松山洋社長と、クリエイティブ・ディレクター／ゲームデザイナーのヨアン・ゲリトさんにインタビューしてきました！

asianbeat (以下：ab)：まずは7月29日 (木) に『戦場のフーガ』のリリースを迎えた率直な思いをお聞かせください！

松山洋 (以下、松山)：全てのプラットフォームで、世界中で遊んでもらえて、感無量！制作期間1年半前後の予定が結果的に3年となってしまいましたが、その分胸を張っておすすめできる自信作になりました。

ヨアン・ゲリト (以下、ヨアン)：制作はやっぱり苦しかった (笑)。発売直後から世界各地の動画配信者が次々と実況動画を上げてくれるので、手応えを感じてすごく楽しいです。

松山：嬉しいコメントは社内チャットですぐに共有！「とにかく面白い」「いい意味で心がえぐられる」と嬉しい評価が続々届いてます！

ヨアン：「ゲームバランスが絶妙」という評価も。僕と松山の意見がぶつかった成果、ですね。

松山：敵が強すぎず、弱すぎず、抜群のバランスを狙ったんですが、まさにどんぴしゃな反応が出ていて嬉しい！もうヨアンが、すぐ難しくするんです(笑)。レベル下げてって言ってもちょっとしか下げない。そのせめぎ合いでたどり着いたバランス配分です。

ab：ファンタジーな雰囲気のキャラクターデザインと、”戦争×復讐×ケモノ”という重めのテーマのバランスも絶妙ですね。

松山：ビジュアルは、20年以上前に開発した3Dアクションアドベンチャーゲーム『テイルコンチェルト』の世界観がベースなんです。でも、かわいらしい見た目とは裏腹に、内容はシビア。そのギャップをフックに、さらに「思ってた以上にヤバいゲームだ」とハマってもらえるように作りました。

ab：12人の子どもが命の選択を迫られながらバトルを繰り広げる本作。ストーリー作りでこだわった点は？


ヨアン：ユーザーが仲間を"どう扱ったか"によってクライマックスが変わるマルチエンディングにしました。2回、3回と遊んでも楽しめる仕掛けです。

松山：目指したのはゲームとドラマの融合。プレイヤーにとって自分の子のような12人のキャラを犠牲にするのかしないのか。そんな葛藤に打ち勝ったところにドラマがあります。いったんクリアしても、大体が"ノーマルエンド"。だから最後に 「本当にこれで終わり？」と、"トゥルーエンド"へのヒントを提示しています。初回で"トゥルーエンド"にたどり着ける人は20〜30人に1人くらいじゃないかな。

ab：プレイ時間はどのくらい？

松山：モニター結果だと15時間前後ですね。プレイヤーは1周目で強くなっていて、2〜3周目はサクサク進んで10時間弱くらいで終われるので、合計25時間くらい。

ヨアン：9時間連続プレイしたというフランスの方も。こんなに盛り上がってくれて本当に嬉しいです。まだリリースされたばかりで攻略サイトも少ないから、たくさん悩んで迷って楽しんでほしいですね。