かどや食堂

美野島商店街の角に佇む老舗食堂

JR博多駅から徒歩でおよそ15分の場所にある美野島商店街。かつて筑前蓑島駅があった頃、この界隈には多くの商店が軒を連ねていました。その名残で、現在も細い路地沿いに青果店や精肉店、鮮魚店などが営業しています。その光景はまさに昭和を思わせるノスタルジックな雰囲気漂う商店街。今回ご紹介する「かどや食堂」が店を構えているのは、そんな美野島商店街のど真ん中です。屋号の通り、交差点の"角"です。開業は1920年。初代は薬売りをしていたそうですが、いつの頃からか食堂に。食堂になってからは、徐々に人気の高かったうどんとそば、丼をメインに営業するようになっていきました。

うどんは茹で置きの麺を使った博多うどんの王道スタイル。かけうどん290円を筆頭に、丸天うどん、ごぼう天うどんといった博多ならではの人気うどんや、カレーうどん、きつねうどんなど、奇をてらわないトッピングのうどんが楽しめます。うどんは全て500円以下というリーズナブルな価格設定も魅力的です。天丼やカツ丼、カレー丼といった丼ものも500円以下。うどんと丼をセットで味わう常連客も多いそうです。

5月から10月にかけては、うどんと並ぶ「かどや」の名物・アイスキャンデーを販売しています。斜めに棒が刺さったいかにも"手作り"といった1本は、あづき、ミルク、まっ茶など、どれも50円均一。アイスを片手に商店街をぶらりと散策するのもおすすめですよ。

TEXT & PHOTO BY: 山田祐一郎
店舗情報
かどや食堂
住所:福岡市博多区美野島1-12-9
電話:092-451-4653
席数:28席
営業:11:00~18:00
定休:日曜
※新型コロナウイルス感染拡大により、営業時間や定休日が記載された内容と異なる場合があります。来店時は事前に電話などでご確認ください。
※情報は全て2021年4月のものです。
WRITER PROFILE

1978年、福岡県生まれ。2003年、福岡市内の編集プロダクションに就職し、ライターとしてのキャリアをスタート。福岡で発行されている情報誌、飲食関連の専門誌などの原稿執筆に携わる。2012年8月、「KIJI (キジ)」を設立。ヌードルライターという肩書きで活動を開始。同年にwebサイトも立ち上げ、日々食した麺の記録をWEBマガジン「その一杯が食べたくて。」として連載する。2015年7月に福岡初・福岡発のうどんカルチャーブック「うどんのはなし 福岡」、2019年3月には福岡市内を中心におすすめの麺 (うどん、ラーメン、ちゃんぽんなど) を幅広く紹介した「ヌードルライター 秘蔵の一杯 福岡」を上梓。「一日一麺」をモットーに、美味しい麺との出会いを求め、国内のみならず海外にも足を運んでいる。ヌードルファンの熱い視線を集めている。
■ 関連サイト
・KIJI: http://ii-kiji.com/
・麺のwebマガジン「その一杯が食べたくて。」: http://ii-kiji.com/sonoippai
・アプリ版「KIJI NOODLE SEARCH」: http://ii-kiji.com/app