長住うどん

大池通りを素通りさせない、地域密着のうどん店

福岡市南区を東西に貫く大池通り沿いにある人気店が「長住うどん」です。開業は1978年。もともと、店主・胸元 (むねもと) 和晃さんの母親が「うどん店を始めたい」と思ったのがきっかけでした。現在は2代目の和晃さんが店を切り盛り。開業以来、「地域密着」をモットーに営業を続けてきました。

目標に掲げているのは、毎日食べても飽きないうどん。奇をてらうことなく、じんわりと食べる人の心に、体に沁みる一杯を丁寧に作り上げています。麺は前日に生地を仕込んでおき、熟成させた後、当日、胸元さんが丹念に仕込みます。その麺はやや太めで、コシもしっかり感じられる仕上がり。ただ、コシがあるといってもコシ一辺倒ではありません。地元の博多っ子にも親しまれる、ほどよいやわらかさが人気の秘密です。

出汁は昆布、カツオ節、ウルメイワシ節などで引きます。つゆは、カツオ節よりも昆布の存在感が強く、味を決める醤油の風味に丸みがあって、口の中でやわらかな旨味が広がっていくのが印象的でした。老若男女から人気を集めるごぼう天うどんなどのオーソドックスなものから、先代の頃からの定番メニュー・ニラとじうどん、ピリ辛の高菜がアクセントになる辛子高菜うどんまで、品書きはバラエティに富みます。




TEXT & PHOTO BY: 山田祐一郎
店舗情報
長住うどん
住所:福岡市南区長住1-1-51
電話:092-512-6303
席数:34席
営業:11:00~20:30 ※売り切れ次第終了
定休:水曜
※新型コロナウイルス感染拡大により、営業時間や定休日が記載された内容と異なる場合があります。来店時は事前に電話などでご確認ください。
※情報は全て2021年3月のものです。
WRITER PROFILE

1978年、福岡県生まれ。2003年、福岡市内の編集プロダクションに就職し、ライターとしてのキャリアをスタート。福岡で発行されている情報誌、飲食関連の専門誌などの原稿執筆に携わる。2012年8月、「KIJI (キジ)」を設立。ヌードルライターという肩書きで活動を開始。同年にwebサイトも立ち上げ、日々食した麺の記録をWEBマガジン「その一杯が食べたくて。」として連載する。2015年7月に福岡初・福岡発のうどんカルチャーブック「うどんのはなし 福岡」、2019年3月には福岡市内を中心におすすめの麺 (うどん、ラーメン、ちゃんぽんなど) を幅広く紹介した「ヌードルライター 秘蔵の一杯 福岡」を上梓。「一日一麺」をモットーに、美味しい麺との出会いを求め、国内のみならず海外にも足を運んでいる。ヌードルファンの熱い視線を集めている。
■ 関連サイト
・KIJI: http://ii-kiji.com/
・麺のwebマガジン「その一杯が食べたくて。」: http://ii-kiji.com/sonoippai
・アプリ版「KIJI NOODLE SEARCH」: http://ii-kiji.com/app